先生なんて呼ばないで 5 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。








Side N







…信じらんないっ…



もう、絶対入るスペースなんてないのに、後ろから横から、すごい力で電車の奥へ押し込まれる。


そのとき、ぐいっと手を引かれて、奥のドアの少しだけ空いたスペースに収められた。


耳の脇でどん!と音がする。


翔ちゃんはカバンを肩にかけて、俺を他の乗客から守るように、両腕を伸ばして、握った拳を俺の頭の上の方で窓についていた。


「ニノ…大丈夫?」


「大丈夫…すごいね…いつも…こんな?」


「そう、すごいだろ?だから一限目からある前の日はなるべく実家じゃなく、あっち泊まる…ぅわっ…」


ドアが閉まって、またありえないような強い力で窓に押しつけられる。電車はゆっくりと動き出し、すぐに速度を上げた。

俺にかかる分を受け止めてくれているのか、翔ちゃんが身じろぎすると、俺の体にのしかかる圧力がふっと軽くなった。


「翔ちゃん、俺、平気だから…手外していいよ?」


目の前に、翔ちゃんの喉仏が見えた。


「バカ、受験生が何かあったらどうすんだ」



っていうか…




体はくっついてるわ、顔は近いわで…
 



俺の気持ちが平気じゃないんだけど…




「暑い?ニノ、顔赤い…」


耳元で、小さいけれど優しく、低い声で囁かれて、ますます顔が熱くなった。



「あついけど、大丈夫…」


「蒸すもんね…電車ん中」


翔ちゃんは、周りを見ながら、着ているシャツの首回りを開けたいのか、少し首を振った。

襟を開けてあげたくて、腕を動かそうとしたけど、横にも後ろにも四方八方、他の乗客に囲まれていて、指くらいしか動かせない。


「いいよ、ニノ…大人しくしてな」


翔ちゃんは俺の動きに気づいたのか、俺を見てふっと目を細めた。


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電車の振動に紛れて、翔ちゃんの付けている香水と、翔ちゃんの匂いがかすかにふわっと香る。




…どうしよ…




これで小一時間…たえられるのかな…



いろんな意味で…



電車は、次の停車駅に着くところだった。