先生なんて呼ばないで 4 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。








Side N







息を吐いたら白かった。



いつもより、早い時間のせいだろうか。



自転車を走らせて、駅に向かう。




俺の…好きな人が、そこで待っていてくれる。




俺が志望している翔ちゃんの通う大学で、入試を受けることになるから下見したい、と言うと、翔ちゃんは快く応じてくれた。


実家に帰っているタイミングで、電車での行き方の確認も兼ねて、一緒に大学に行ってくれるらしい。


大学での授業に合わせて、ちょっと早い電車に乗らなきゃいけないけど…と、翔ちゃんは申し訳なさそうに言った。



そんなの、全然構わないよ。



翔ちゃんと…一緒に居られたら、俺は…



自転車をこぎながら、前回の授業のとき、翔ちゃんについ英語で「キスさせて」って言ったときの、翔ちゃんの顔を思い出す。




笑われるかと思ってた。




あんな真剣な顔で、見つめられるなんて…


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あのとき、母さんが入ってこなかったら、俺は、どうしたんだろう。



実用性、ないって言われたけど…





いつか、ちゃんと言いたいんだ。





翔ちゃんと、同じ大学に受かったら…




そしたら、言ってもいい?

翔ちゃん…





自転車を降りて、所定の場所に止める。混み始める駅の入り口に、翔ちゃんがいるのが見えた。








「ニノ、この時間の急行結構混むけど、大丈夫?」


翔ちゃんはグレーのコートに身を包んで、革のバッグを持っていた。



キレイめな服着てんな…



昔は迷彩ばっかり着てたのにさ。



「わかんない…乗ったことないから」


高校は自転車通学だから、こんな朝早くに電車に乗るなんて初めてだ。


「すごいから、気をつけてな」


「どうやって…気をつけんの?」


確かに、ホームには人が溢れかえっているのに、滑り込んできた電車はすでに人がすし詰め状態だ。


翔ちゃんは、俺の手をつかんだ。


「ニノ…はぐれんなよ」



そんなに⁈



嘘でしょ⁈



…と思うやいなや、俺は翔ちゃんに手をつかまれたまま、後ろから電車のドアに殺到する人たちに、すごい力で押されて、人と人との間でもみくちゃになった。