先生なんて呼ばないで 12-1 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。


ニノちゃん、もとい、二宮さん、キネ旬主演男優賞おめでとう!
ニノちゃんのアウトプットが評価されたと思うと1ファンとしてすごく嬉しいです。





で、妄想は…バレンタイン、大宮で何か書こうかな?と思ったけど結局、華麗に(?)スルー(^_^;)

メッセージ、「櫻宮好き」も「大宮多め希望」もいただいてます。
どちらもめっちゃ嬉しいです\(^o^)/
ありがとうございます!

大宮は…もうちょい待ってくださいませ♡
櫻宮、なんやかんや長くなりました(;´▽`A``






















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Side N







翔ちゃんと改めて学内の発表掲示を見に行った。その後学内の食堂で一緒に昼食を取って、駅へ向かおうと正門前へ歩いているとき、翔ちゃんが俺に言った。


「今日、車あるけど、乗ってく?」


「え…」


「親父のだけど…今日、借りてきて、こっちにあるから」


翔ちゃんは照れくさそうに笑いながら言った。


「乗りたい!…もしかして、俺の発表あったから?…な、わけない…か」


「…バカ。お前の発表あったからだよ」


翔ちゃんはふいっと目をそらすと、スタスタと早足で歩いていった。


「ま、待ってっ…ありがとっ…」


俺が焦って追いかけて、また隣に並ぶと、翔ちゃんは俺をちらりと見てふっと微笑んだ。


「ん…今日だけな。入学したら、ないから」


「うん!」


正門を出て、駅方向に伸びる道を翔ちゃんは途中で右に折れた。ほどなく現れるマンションの角の部屋を指で指すと、「あれ、俺の部屋」とつぶやいた。



あれが翔ちゃんが一人暮らししてる部屋…



中層マンションの3階に位置するごく普通の部屋だった。ベランダの方から、カーテンのぴったりしまった窓が見える。


「ね、翔ちゃん…翔ちゃんの部屋行ってみたい」


「ダメ。今日は早く帰って親御さんに報告しなさい」


「さっきメールしたもん」


「ダメだって。また今度」


翔ちゃんが怒ったような顔でむすっとして言うから、俺は諦めた。


「ちぇ…じゃ、今度絶対だよ?」


「…ん」


翔ちゃんは考え込むように前を見つめたまま答える。

マンションから2分ほど離れた左手に駐車場があった。


「これね」


白いセダンの前に立ち、翔ちゃんはドアを開けた。


こういう場合、助手席でいいんだろうか。


一瞬迷いが頭をかすめたけれど、ぼーっとしている俺に翔ちゃんが「ニノ?」って声をかけたから慌てて助手席に乗り込む。


「ニノ、結構車酔いするタイプだったよね?」


「ん…最近はマシになってきたよ?…運転にもよるし」


「そりゃプレッシャーだな…」


翔ちゃんは苦笑すると、エンジンをかけて、ゆっくりと車を出した。









翔ちゃんの運転は、酔うどころかむしろ快適だった。俺はすっかり安心して助手席に深く身を預けた。


「…寝てていいよ。疲れただろ?」


「大丈夫。発表見ただけだもん」


「俺をだます演技もしたじゃん」


翔ちゃんが間髪いれず拗ねたような声でツッコミを入れるから、俺は思わずふき出した。


「翔ちゃん、怒ってる?」


「怒ってる」


車は信号待ちで静かに停止する。


「翔ちゃんも演技するんだね。怒ってる演技」


俺が言うと、怒ったようにむすっとしていた翔ちゃんはぶっとふき出した。


「ったく、お前は…」


ふふっと俺が笑うと、翔ちゃんも笑った。


信号が青に変わって、翔ちゃんは落ち着いた様子でまたゆっくりと車を走らせた。


「…ニノ。やったな。」


「うん…」


「おっかさん、喜んでたでしょ?」


「ん…今晩ハンバーグだってさ…子供みたい…」


さっき来た母親からのメールを思い起こしながら呟く。嬉しいけれど、なんだかくすぐったかった。


「子供なんだから、しょうがないだろ?」


くっくっと笑いながら、翔ちゃんは目を左右に走らせて安全を確認し、ハンドルを切って左折する。


ぎゅっと胸が痛くなった。



翔ちゃん…



俺もう、大学生になるよ?



子供じゃないよ…