BL妄想です
苦手な方はお気をつけくださいませ
「相葉くん…大野さんのことは前から聞いていた。和のことは…和が決めることだ」
翔はちらりと和を見て、心細そうなその顔に笑いかけた。
「本当は…和を仕事に出すたびに心配でたまらなかったんだ…だから…」
落ち着いた様子で、和や智、雅紀や潤と目を合わせながら語る翔に、雅紀は口を開いた。
「俺は、翔ちゃんのことだって…いつも心配なんだよ」
「相葉くん?」
みるみるうちに真っ赤になっていく雅紀の瞳に、翔は驚いて目を見張った。
「危険なことしてるのは知ってるけど、いつもちゃんと話してくれないし…昨日だって急に来て…でもみんなぼろぼろになってるし…」
雅紀の瞳から堰を切ったように涙がぽろぽろとこぼれ落ちた。
「相葉くん、ごめん…君を…できる限り、巻き込みたくなくて…」
翔は苦しげに呟いた。
「じゃあ…せめて…」
ぐす、と鼻声の混じる声で雅紀は続けた。
「いつも、俺の目の届くとこに…そばにいてよ…」
「ああああ相葉くん?」
雅紀は翔のそばへ寄ると、両腕をつかんだ。雅紀の黒目がちな瞳が翔をまっすぐ見つめる。翔はごくりと生唾を飲み込んだ。
「何をしててもいい。そばにいてよ、ずっと」
翔は丸い目をさらにまん丸にして、口をあんぐり開けた。
「そーれーはー…」
そして翔は顔を片手の手のひらを覆った。
「できればっ…俺が先に言いたかった…」
「えっ?どういう…」
「相葉くんっ…外行こ、外っ…てか別の部屋でもいい」
あっけにとられた他の三人の前で、翔は焦ったように立ち上がり、雅紀にも立つよう促した。
「翔ちゃん…」
雅紀も立ち上がると二人は素早く廊下へ出て行ってしまった。
残された三人は顔を見合わせた。
「今のさ…告白ってことだよな…お互い」
「そう…みたい、ですね…相葉さんはわかってなかったみたいですけど」
「ふ…翔さん慌てすぎだよな」
潤が笑うと、二人も声を立てて笑った。