BL妄想です
苦手な方はお気をつけくださいませ
Side N
帰宅後シャワーを浴びて、「結果」を確認した。
「考えてたやつ全部とんだだろ！」
大野さんからのメッセージ。俺の口元は自然と緩んだ。
ああ、かわいい。
『ごめん、でも好きかなって思って』
送信したら、すぐ既読がついた。
『好きだよ』
やばい、大野さんのメッセージの、この字の破壊力。リアルだったら、俺が女の子だったら、「もっかい言って」って言っちゃうやつ。
『けどさ、おかげでやる気なくなった』
『こらこら』
打ち込む文字とは裏腹に、また口元は緩む。
ほんとに、この人はかわいい。
あなたなんか、俺にいつもいたずらされてればいいんだ。
そして、俺のこと、いつも考えてりゃいいんだ。
『もう帰るからさ、』
スマホ画面の、ラインで流れていくメッセージはそこで一瞬止まった。
『責任とりにきて』
息をのんだ。
まさかの、『完全勝利』じゃないか。
俺ははやる胸をおさえて、誰に見られているわけでもないのに、少し考えるふりをしてから
『いいですよ』
と打ち込んだ。