Villa No.14 #13 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。















Side O








「え、大っきくないじゃん、全然」


朝食後にそれぞれ支度をしてからホテルの船着場へ皆で行った。ホテルのボートは、15人くらいの座席が用意された、小さくはないが、揺れるだろうことが予想できる大きさだった。目にしたニノが不安そうに口にする。


「どうする、やめとく?」


ボートに乗り込もうとしていた相葉ちゃんが心配そうに振り向いた。そうしたら、なぜかニノは振り向いて不安そうに俺を見た。


「へ?」


ニノは俺をじっと見て、また相葉ちゃんの方を向くと、


「大丈夫、5分でしょ」


と明るく作ったような声で言った。


無理してんな…と思って、「一緒に残る?」と聞こうとしたとき、ボートの屋根の下から大きな声が聞こえた。


「ニノミヤ!マタアエテウレシイ」


「ピエール…」


呟いたニノに、先にボートに乗り込んだ翔くんが「知り合い?」と驚いている。


余計な奴いんな…と思ったとき、ニノは「ピエールも行くの?」と聞きながらボートにひょいと乗り込んだ。



ああ…ニノ、大丈夫かな…



仕方ないから俺も続いて乗り込んだ。


「シュノーケリングネ!ミナサントモダチ?」


「そうだよ」


ボートに乗っても、ニノはピエールに答えながら、乗り込む俺を座らずにじっと見つめていた。



待っててくれてんのか…



俺がボートの端の席に座ると、ニノはすぐに俺の隣に座った。どちらからともなくぴとっとくっつくとTシャツ越しに温かな体温が伝わってくる。俺たちが全員乗ったのを確認してホテルスタッフがボートのエンジンをかけた。


ピエールはわざわざ席を立つと、ニノの隣に座って、話し始めた。


「ミナサンジャポネ?トモダチ?」


「そうだね。仕事できたんだよ。撮影」


「サツエイ…ミナサンシゴトナニ?」


「アイドル…って言ってわかんのかな」


ピエールは好奇心いっぱいという感じでニノにずっと話しかけている。




まあ、この方がニノの気が紛れて、酔わねぇかもしんねぇし…



しょうがねぇ、我慢しよ…




ボートは時折大きく揺れて、その度にニノはピエールと話しながらも、俺とくっついていない方の手で俺の腕をぎゅっと握る。



な…なんか、かわいいな、ニノ…



そんなことされたら、



なんか…守ってやんなきゃって



思っちゃうじゃん…




思わずニノの体をちゃんと抱き寄せたくなったけど、ちょうどそのとき松潤に「揺れるね〜…リーダーは平気?」と話しかけられたから「おお」と頷いた。


「結構波あるね」


「あ、でもあの島じゃない?」


松潤のとなりの相葉ちゃんが前方の島を指差した。


「ニノ、見えたよ、もう少し」


振り向いて、ニノを見ると案の定顔が真っ青になっていて俺は焦った。


「寄っかかっていいよ」


ニノの肩にそっと手をかけて、引き寄せる。力無い体がくにゃりともたれかかってくるのをぎゅっと抱き寄せた。


「ニノミヤ、ダイジョウブ?」


あたふたしだしたピエールに、ニノは一瞬だけにこっと笑って、その後俺に、「リーダー、ありがと」と言って目を閉じた。