先日本屋さんで見つけたこちらの本。

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フランス人は「ママより女」?

何だかドキッとするタイトルですよね。

「フランス人は10着しか服を持たない」とか、何かとフランス人の生き方が好きな日本市場ですが…

ママコラムニストとしては、これは素通りするわけにはいかず、早速読了。

以下、簡単な内容紹介と感想を…黄色い花

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著者はフランスと日本を行き来し暮らす日本LOVEな国際ジャーナリスト、ドラ・トーザン氏。

この本は、そんな彼女が愛する「日本」の少子化問題を解決する為の方法論を、

離婚率が上昇し主婦が減っているのにも関わらず出生率が上昇しているというフランスの政策や、根本的なアムール(愛)への考え方などを例に挙げ、

真剣に提案してくれているというイメージを持ちました。

まずはフランスの女性の立場の歴史から、現在の状況などの説明がありました。

今フランスには専業主婦は殆どおらず、母親たちはほぼ働きながら子供を育てているといいます。

また、そんな生き方が可能なのは3歳からの無料の公共教育機関の充実であり、出産・育児休暇を3年とっても休暇取得前のポジションが保証されるという法律があること。

そして、それは正社員だけでなく派遣やパートタイマーにも適用されるんだとか。ここがビックリですよね。

そんな社会背景と

結婚・事実婚とも違う、パクスという新しいカップルの形が法律で認められていること。結婚よりも重くはありませんが、税金の控除や財産権の引き継ぎにメリットがあるそうです。

そこにきてフランス人の恋愛至上主義的な生き方。

大統領が不倫してもスキャンダルにならない国。

昨今の日本の不倫に対するリアクションとは、大分価値観や世間の評価が違うということが理解できました。

で、別れても新しいパートナーをすぐ見つけてまた子供を作る複合家族が増えてきていることなど…

最も最近はコンサバティブな若者も増えているそうですが、このフランスの家族のあり方は、日本よりも約10年進んでいると言われているんだそう。

そして、私がママとしてコラムに扱えそうなトピックとして、

フランスでは母親が良い母親にならなければというプレッシャーを感じにくい、

そしてそれが出生率アップにも影響している、というこの1点の記述にフォーカスしたいと思いました。

ドラさん、著書の中で日本は母親の理想像が高すぎると仰ってます。オーストラリア人のエリカ・アンギャルさんも同じことを仰っていました。→過去記事参照 

フランス人やオーストラリア人から見れば、教育や家事などの全てを母親に押し付けている日本では、そりゃあ母親になりたいと思えない女性が増えてもしょうがない、ということなのでしょう。

日本の風土的には、人の育児を批判したがる傾向もありますもんね。和や協調性を重んじますし…

SNSの発達で、他人の育児も丸見えな時代です。

だからこそ、やはりママになったらSNSマナーももう一度見直したいところですが…
こちらも過去記事参照→子育てに必要なメンタル

とにかくもこの本を読んで感じたのは、フランスが正しい、日本が正しい、と白黒つけることではなく、

両国の違いや価値観を事実として捉え

こんな価値観もあるんだと日本のママ達が認識することで

普段、息苦しさを感じている方がいたら少しでも楽になれるように。

「良い母親に見られたい」というプレッシャーから、可愛い可愛い小さい子供の子育て中に不要なイライラを増やさないように。

精神的にもっと自由に、のびのびと子育てが出来るようになってほしいな、と心から思いました。

一度でも、母親として息苦しさを感じたことのある方にはオススメの一冊です。