たしか小学校の6年生の時だったと思う。

理科の時間に海の潮の満ち干の授業がありました。お月さんの動きと太陽の動きで、満ち干がおこり、また大潮小潮がおこるという事、

また、お月さんに近いほうが満ち潮になり、その地球の反対側も満ち潮になると。


私は大潮小潮までは理解できましたが、“月に近い側と、その反対側が満ち潮になる”のが理解出来ませんでした。


理解したのはその後何十年経ってからの話・つい最近の話です。いわゆる潮汐効果と呼ばれる物です。


小学の時の、先生の説明では、私の記憶違いがなければ、

「月の引力で海の水が引っ張られるから、“月に近い方の海は満ち潮になる、その反対側はその反動で遠くに飛ばされる”、と言う」ような説明でした。地球が自転しているから、飛ばされるのかなと思っていたのです。


満ち干、その事実・現象は理解できましたが、どうしてそのような現象になるのかの理屈がよくわかりませんでした。


と言うのは、

月の引力で引っ張られ、月に近いほうに水が増え満ち潮になるなら、反対側の水も引っ張られるのでそれだけ水が少なくなり引き潮になるのではないか、と思ったわけです。

例えばゴム風船の中にリンゴと水を入れ、風船の口を持って振り回すとリンゴは後ろに移動し水が前に来るイメージを考えたわけです。

この現象と、満ち干の現象が違うのですが、

子供でしたし、気が弱かったので先生にその疑問をぶつけませんでした。


でも、大人になってブラックホールの話を本で読み、潮汐効果の話が出てきたとき簡単に納得出来ました。吸い込まれる時、ばらばらに分解破壊されるというのです。


先生の説明で、反動で遠くに飛ばされると言ったり、

ゴム風船中のリンゴのイメージは間違いで、

そもそも、地球が存在しない海だけの場合を想像をすればよいのであり、

地球はあっても無くても同じであると考えれば直ぐ理解可能です。

水だけなら、近い部分は強く引っ張られ、遠い部分は引っ張られる力が弱いので全体としては伸び楕円球になると考えるのです。

そして後で地球をその中に入れればいいのです。そうすると満ち干は理解可能となります。


それはそれでよかったのですが、地球が存在したときには、地球の引力による水の体積の減少が起こります。その効果を加味しないといけないのです。


以上のような方法でアインシュタインは重力の理論を定式化した、と言われます。


ここで急にアインシュタインが出てきたのは、

「心は量子で語れるか」ロジャー・ペンローズ  講談社

を読んで、そこに書かれてあったからです。


この本は、相対性理論と量子理論と意識理論を絡めて説明しています。以前読んだ本ですが、再度読み直そうと思い取り上げました。