今はもうプログラム設計製作は無理ですが、かつては一応プログラマーでした。若いときはアセンブラで設計した事もあります。これを行なうと、コンピュータの中での信号情報の流れがよくわかります。現在では考えられないでしょうが。
私はいま、脳内の信号の流れで意識を創り上げるための、アルゴリズム解析をおこなっています。コンピュータは人間相手の情報処理ですが、脳は自分相手の生存目的の自立的情報創造になります。コンピュータアルゴリズムのように神様のような人間が関与しない、完全価値自立型のアルゴリズムの解明。
例えば、コンピュータげ動くロボットであれば、痛いという情報は、その信号に価値を与えるプログラムを作ることで価値を得ます。つまり外部から見て痛いと感じている様子がわかります。しかしロボットは痛い振りをしているだけです。
一方人間の脳は、痛いという振りをしているのではないのです。実際に痛いと感じています。意味・価値が定義つけられていない状態の中で、痛いという価値を生み出さなければいけません。ヒトが生み出すのではなく物理パターンが産み出し、物理パターンが納得するのです。
この様に、脳内において信号の流れ(ニューロン、シナプス結合の信号パターンの変化)により、痛い・私が痛く感じているという自覚が出来上がるのですが、この自覚が信号の流れの中でどうすれば創造されるのか?目が覚める時の感覚はどのような信号が創り上げるのか?「私」は、どのような物理パターンの変化が創りあげるのか?
人間という神様的な第三者のいない信号の流れの中、意味はどう起こってくるのか?
これらの難題を解決して始めて、意識が解明されるのです。
やっとニ程全書の遺書の全訳が完成しました。全文字数が約50万字。ページ数が400あまりの本です。宋時代の風潮、宮中の事、仏教批判、王安石・蘇軾批判。当然宋学の真髄である天理・性・仁等の話。大変興味がつきません。
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昨日の晩に読んでいた本「量子光学の基礎」(古澤明著)に「光の量子状態は個体中の電子の量子状態などに比べ、比較的に壊れにくいから・・・。これは光の量子である光子のエネルギースケールが環境の擾乱のエネルギースケールであるkBT(kB:ボルツマン定数、t:温度)に比べ圧倒的に大きいため、環境の擾乱の影響を受けにくい・・・。つまり、量子光学の世界は環境の擾乱を無視し、純粋にシュレーディンガーの方程式の基づいた時間発展を追う事が可能となっている。」とあった。
僕は、脳内の情報処理を考えるに、どうしても量子力学の効果を考慮に入れないといけないのではないかと思っている。マクロの情報処理:例えばコンピュータなどの類推からでは意識の理解が及ばないのである。そこで僕の知恵の次のステップは、量子力学の知識で脳内情報の解釈を行なうことです。量子力学の振る舞いは、現今の常識を超えたものがあり、まだまだ全てが解明されているわけではありません。しかし量子コンピュータのような多重処理が可能であったり、量子の絡みあいなど、最先端の領域では、手の届くまでにいたっているのです。
僕は今まで、脳内では量子状態が簡単に壊れてしまい、従って脳内では量子効果が起こりえないのではないかと思っていたのです。しかし古澤先生のご指摘の様であれば、脳内でもエネルギースケールの大きい媒体であれば量子状態が保持されると考えられるのです。
具体的にはニュートリノ、ミューオン等の透視力の高い粒子などが媒体としてかんがえられます。量子の振る舞いつまりそれらの物理構成で意識:クオリアの意味を創りあげられないか。多分創り上げられるのではないでしょうか。量子の振る舞いを脳内で考え、情報の流れを追及することが出来るか。
その可能性は、これからの哲学者が考えるべきテーマのひとつです。それらが達成されれば、具体的なクオリアの解明に繋がるのですから。