劇的な変化が期待される新戦術『MB1』の進化形は『MB0』 | バレー・テニス中心のスポーツブログ

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更新が結構久しぶりになってしまいました。読者さんから色んな噂を聞きましたが、単なる噂が一人走りしているようなので、気にしないようにお願いします。自分に関してここに書いてないことは、全て事実ではありませんので、気楽にいきましょう。


今年はドキドキとワクワクの年なのかな。本当の意味での大きなチャレンジの年。日本女子バレー界にとって、変動期であることは間違いないと感じます。心から楽しみです。バレーで久々にこのワクワク感があるのは、嬉しいことです。

バレーボールはエースという認識での多少の違いはあるものの、ほぼ変わらず進化してきました。ただ今回日本女子が取り組む新戦術は、今までのバレー感覚を大きく変えてしまう可能性があるということ。どのようなバレーになるのかが正直想像しにくい。

逆に言うと、見ている方も全く分からないという不可解なバレーができれば、世界相手に成功していると言えるのではないでしょうか。

2014年度の全日本女子バレーは『MB1』を続行宣言しました。更に『MB1』を進化させたバレーをWGPファイナル前に発表する予定まで。

自分的には世界バレーでいきなり試してもいいのかなと思います。ブラジル、アメリカなどはデータを獲るのが非常に上手いし、弱点を見つけるのが的確ですぐにデータ分析できる。このアナリストやスタッフ達も見事ですが、それをコート内で即実践できる選手たちのレベルも相当なものです。

世界一「金メダル」を獲るには、他の国が真似できない日本だけのオリジナルの戦術が必要。今の全日本女子のメンバーで一体何ができるでしょうか!?

素人ですが、今までのバレー感覚を元に、色々と考えてみたいと思います。バレーはローテーションスポーツなので、パズルの延長線上のような思考力が必要かなと感じます。あくまで個人的意見ですので、ご参考まで。

モントルーの有力選手を加えると、2014WGPの登録22名は下記です。

[WS:2枠] 木村、新鍋、石井優、高田、井上愛、
       石田、山口、今村、内瀬戸
[OP:1枠] 江畑
[MBS:1枠] 長岡、迫田
[MB:1枠] 岩坂、大竹、大野、平松
[L:1枠] 佐野、佐藤あ、筒井
[S:1枠] 中道、宮下、藤田 


しかしフタを開けてみると、薩摩川内合宿は15名。純粋なMBは岩坂のみという召集結果に。もう方向性は確実に決まってるようです。ここまではっきりしていると逆に期待感がでてきます。

[WS:2枠] 木村、新鍋、内瀬戸、高田、石田、山口
[OP:1枠] 江畑、石井優
[MBS:1枠] 長岡、迫田
[MB:1枠] 岩坂
[L:1枠] 佐野、筒井
[S:1枠] 中道、宮下

どういう選手をセレクトし、どういうスタメンにし、どういうパターンがあるのか?これは選手層がここまで厚くなったから言えることで、まさに木村依存でなく全員バレーができるように成長してきたといっても過言ではないと思います。

この黄金世代の時期に金メダルを獲ることは必須な課題。どうしても世界バレーで金メダルが欲しいと自分は思ってます。予選の組み合わせを見ても、チャンスは十分。

最近多く聞かれるのは、MB不要論。本当に多いです。確かに得点だけでなく、試合を見るだけで明らかに活躍してないのはわかります。自分も色々と記載しているので、そう評価されても仕方ないなと感じますが、ここまで色々な不要論があると、選手たちはこういう生の意見を知ってるのかな?と考えてしまいます。

日本女子バレーからMBがいなくなる。そういう時代がくるかもしれません。現代の女子バレーは、身長が190㎝以上がほとんど。180㎝台だと逆に低く見えてしまう。イタリア、ロシア、中国にはすでに200㎝クラスがゴロゴロいますし、モントルーでもとんでもない高さからセッターや内瀬戸の上から打ちこまれた記憶があります。

この高さとパワーの差を解決するには、今よりもディフェンス力と攻撃力を上げるしかない。現状のMB選手ではディフェンス力、攻撃力共に低い。おそらく世界ランクで示せば、11位以降でしょう。

ただ薩摩川内の合宿召集15名を見ると、完全にMBには期待してない印象。この新戦術を成功させるために最も大事なことは、「誰がどこからどのように攻めてくるのか、全く分からない攻撃」を作り上げることだと感じます。

考えるだけでも難しいです。でも何となく将来性、方向性が見えてきたように個人的に思えます。

[1]『MB1』でのメンバー構成
MB1は日本にとってはいい戦術。しかし誰もが心配するのはブロックの穴。身長を低くすることで、ディフェンスの下降が見込まれます。ただ2013グラチャンの結果を見る限り、ブロック効果もさほど変わらず、ディグはメンバー構成もありますが、更に良くなってました。チームにリズムが出てきて、日本女子バレーのディフェンスバレーが復活してきたといってもいいと思います。

個人的にはテンポの速いMB2人を使うのがバレーボールというスポーツにおいては合理的ですが、今の現状の日本のMB陣を見ると、金メダルを獲るにはMB枠をサイドアタッカーに変更するというのは非常に納得できる戦術だと感じています。

現状のMB1でMB枠に入るサイドアタッカーMBSは、長岡、迫田、石田、山口と想像します。4選手共にそれぞれいい特徴があると思います。
●長岡
テンポの速い攻撃と速攻も打てるオールラウンダー。得点能力に優れ、サウスポーの利点を最大限に生かせる。

特に期待されるのが、前衛2枚でライトに開けるので、速攻に近いテンポのまま確率の高い攻撃ができることが最大の利点。MB1は長岡次第で生きるか生きないか大きく関わってる選手だと感じます。

特にB、Cパスの場合、日本と対戦する他の強豪国は日本MB陣を完全無視したようなブロックシフトをレフトに2枚もしくは3枚敷きますが、長岡がいることで、どんなレセプション返球であっても、レフトとライトの2枚が必ずいるという相手国からすればブロックマークが面倒なシステムを組まざるを得ないのが、日本の大きな利点であり、長岡がMBSメインで使いたい理由の一つです。

●迫田
何と言っても最大の魅力は威力抜群のBS。そして東レでもライトOPをこなしているので、ライト攻撃やフェイントフォローなどのディグ経験もプラス材料。他3選手よりブロック能力が〇。

ただ疑問は攻撃種。迫田のスコーピオンと呼ばれる前衛の攻撃はちょっと問題。なぜなら驚異的な助走幅を必要とする迫田選手がこのスコーピオンを打つには、アタックラインどころか、エンドライン程度に近い助走が必要。

となるとサーブや相手のチャンスボールを迫田のスコーピオンの助走のラインにもってこられると、迫田の助走が使えず、結局打つ前に迫田のスコーピオンは防がれてしまう形となり、The End。

更にリベロや後衛の選手と交錯することも多々あり、迫田の助走を常にコート内の6人が把握しておく必要がある非常に繊細な攻撃です。

個人的には迫田はWSやOPなどサイドアタッカーとして使った方がいいと感じてます。しかしそうなると本命のMBS枠の選手層が長岡1人となり、なかなか厳しい。

●山口
とにかく攻撃の種類が多彩。レフトからの速めのテンポ攻撃、Aワンレッグ、B、時間差、Cワイド、ワイド、ダブルブロードなど4選手の中で最も攻撃種類を誇り、とにかくミスが少ない。課題はブロック移動スピードとひ弱なサーブ。

●石田
サーブ、ディグ、レセプション、スパイクと全てにオールラウンダーな選手。ただ高さがなく、スパイク球威も今一つ。テンポも長岡、山口ほど速いわけではないので、どう特徴を生かすかが課題。特にブロックは大穴があく可能性大。

ただ石田選手としてはサイドアタッカーよりもこのMBSというポジションで何か大きな利点を掴めれば大チャンス。新しい自分をどう表現できるのかに期待したいです。
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他にも個人的には古賀紗理那、井上愛なども面白い存在だと感じますが、現時点では候補にはなってないようです。2015ワールドカップの秘密兵器として、今年は敢えてデータを取らせないため使わないというのも一つの戦略だと感じます。

[2]ローテポジション
非常に難しいのが、このローテーション。誰がどのポジションに入るのかで、チームが全く変わってしまうMB1戦術。

グラチャンでは、新鍋ー木村をレフトWSに置き、石井優をライトOPとして5試合通しました。ただどうしても気になるし、連続失点が多いのが新鍋前衛での2枚のローテ。ここをどうするかによって大きく変わってくると思います。

自分が思うのは、やはり新鍋をレセプションアタッカーとしてコートinさせるならばOPかなという気もします。佐野も復帰したことだし、2013年のような守備範囲の心配も木村、新鍋にはないだろうと。レセプションのバランスを取るか、攻撃のバランスを取るか、どういうローテポジションを組むのかに自分的に一番注目してます。

現時点での自分の理想は、表MBに長岡を入れ、新鍋ライト、木村-江畑のWSが理想。このローテ、ポジションであれば、新鍋ー岩坂の2枚がなくなり、更に前衛2枚でも長岡-江畑、長岡-木村と強力な布陣が可能。

この方が全日本女子は攻守共に安定するような気がします。

[3]『MB1』の最終進化形は『MB0』
あくまで個人的な考えですが、自分の予想として考えられる『MB1』の進化形は『MB0』だと思います。最終的に来年のワールドカップでの出場権2枠を目指す日本女子としては、コート内に実質のMB枠はなくなると思います。

おそらく真鍋監督の構想の最終形は、日本女子バレーアタッカーの5大エースの同時コートinによる共演ではないかと。

木村、江畑、迫田、長岡、そして石井優と。

これだけのスパイカーがコート内に5人もいれば、どこからでもBSが叩き込められ、更にハイセットも打てる。更には木村をライトOPとすることで、木村本来の器用さを前面に押し出せれる布陣ではないかと感じます。

特にB・Cパスからの攻撃力が課題の日本にとっては、最も効果的な布陣ではないでしょうか。

とにかく今は『MB1』の戦術で必死だと思います。助走の位置、攻撃の種類、レセプション体系、第2セッターの役割、後衛ディグの配置、リベロ交替枠のセレクションなど、非常に細かいことを1人1人が認識していかないとこの戦術は通用しないどころか、自滅する可能性があります。

今は1ローテ、1ローテ色んな選手での約束事、ルールを確認している段階だと思います。MB1はチャンスボール一つ返すにしても、アタッカー全員の助走を考えた返し方がある。でないとグラチャンでの佐藤あと迫田選手のように交錯する場面が多々見られることになる。

MB1については、まだまだ奥が深く、攻撃面、ディフェンス面などたくさん理解すべきことがあると思いますので、また別途記載する予定です。宮下とかがMB1をどこまで理解し、対応しているか見てみたい気持ちもあります。

ただ複雑なだけに、誰がどこから攻撃してくるのか全く分からず。いつの間にか試合が終わっていた・・・という印象を相手国が持てば、大成功の戦術だろうと確信します。

最近最もいいと感じることは、選手たちが早く試合をしたがっていること、世界にどう通用するのか楽しみにして、自信さえ伺える反応を示していることが非常に大きい。長岡がここまで楽しみ!という発言はなかなかなかった。

長岡「MB1の進化型が海外にどんなふうに通用するのか試してみたいので、世界を驚かせることができるのか、楽しみです。」

選手自身がこういう発言をするときは、本当に自信があるからだと痛感します。とにかく今は細かい確認作業を1つ1つやっていくことが大事。地味ですが、ボールを持たない周りの選手たちの動きがどういう動きをするかで、MB1は本当に変わっていくと感じます。

自分自身、ワールドグランプリが非常に楽しみです。しかも今年は下位国との対戦がなく、全9試合、合計14試合全て強豪だらけ。この『MB1』そしてその進化バージョンがどこまで世界を驚かせるのかに期待したいです!

※世界バレー2014の女子予選スケジュール

全て現地17時開始。死の組プールBは開幕でいきなりブラジル×ブルガリア、セルビア×トルコです。

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