[モントルー] 予選×アメリカ、決定的に違う世界MBとの差 | バレー・テニス中心のスポーツブログ

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全日本女子の初試合。個人的には藤田、平松、高田を使わないという度肝を抜いたスタメンでしたが、ドミニカ、ドイツ戦に照準を絞ってるのかな?という気もしました。

いきなり内瀬戸のドライブサーブは衝撃的で会場も沸いてました。2004年のアテネ五輪まで横から打つサーブは吉原などがやってましたが、まさかドライブサーブとは。何でもやってみようという作戦なのかもしれません。

なかなか難しい。わずか2週間でチームを作り、試合に臨むのは。しかも今季は通年よりも初顔合わせの選手ばかり。守備範囲も戦術もバラバラなので、相手のフェイントで井上と藤田が衝突する場面も多々。

去年も感じたんですが、大学生はレフトからのクロスフェイントはライト後衛が取りに行くのではなく、レフト前衛が取りに行くんでしょうか!?昨年も今村が取りにいって長岡と衝突していた記憶があります。

■モントルーバレーマスターズ2014
日本 ●0-3 アメリカ(17-25、22-25、20-25)

 アメリカ:ディクソン12、ヒルデブランド12、ハーモット11、
      フォーセット8、ニューカム8
 日本:井上12、高橋9、高田8

 ※動画は、こちら
 ※画像はのちに追加します



第1セットのスタメンにちょっとした驚きが。内瀬戸、庄司、白垣、高橋、関、佐藤美、L宮本。どうやって戦うんだろうと不安を持っていると的中。高橋を集中攻撃し、レセプションが乱れ、なかなかいい攻撃ができない。佐藤美のトスも低いし短いです。

途中、終えるボールを宮本が諦めて追わなかったり、全体的にトスが低い佐藤美。なかなか歯車がかみ合わない全日本。仕方ないと言えば仕方ないけれど、何かが欲しい。

●レセプション
 全体的に高橋を集中攻撃。特に前に打つサーブが多かった。世界クラブで示しましたが、日本は後衛過ぎるような気がします。基本レセプションアタックからWSをBSで使うことは稀なので、もう少し前進で構えてもいいように思えます。

●アメリカの攻撃
 サーブで高橋を狙い、徹底的に佐藤美のレフトから攻撃を仕掛けてきます。

●白垣
 おそらくディフェンス面を買われてのスタメンだと思いますが、攻撃面ではやはり打ちだしが遅いので、白垣のテンポではアメリカブロックの餌食。他にも特徴がないので、世界相手には難しいと判断します。

●内瀬戸
 衝撃的なドライブサーブですが、全員がJFサーブよりもアクセントになっていいかもしれません。同じテンポ・リズムでは相手が慣れてしまう。更に内瀬戸はレセプションは上手いです。全く問題なくAパスしてます。バレーのフォームって大事だなと感じる選手です。

ただ内瀬戸の課題は攻撃面とブロック。アメリカが内瀬戸前衛ブロックの時は、頻繁にLを使っていたのが印象的でした。総合力を考えるとまだまだ世界相手には難しいかなと感じます。

内瀬戸はどういうバレーを目指しているんだろう。テンポの速い攻撃!?藤田や佐藤とのコンビを見て、目標がまだ明確でないという感じでした。まだ2週間なので何かを意思表示してほしいなと感じます。

●宮本
 宮本はまだ自分の守備範囲がどこからどこまでなのかが把握できてない感じ。他人の目の前までレセプションカバーに走り、結局乱れる要因を作っている。まだ全日本で海外相手は厳しいなという感覚です。

第1セットは、何が何かわからないまま終わってしまった感がありました。


やはり第2セットからスタメンを大幅に変更。個人的に今大会大注目、井上愛理沙のスタメン。まだ19歳。

WS井上、OP高田、MB庄司、WS高橋、S藤田、MB平松、L宮本

高田をOP、高橋をWSでレセプションに。井上をフリーでレフトOP枠に。宮本が序盤からレセプションが返らない。やはりいきなり6人制になってルールや守備範囲も全く違うので、慣れるのには時間がかかりそうです。

井上がいい、上手い!手首を使って高い打点でストレートへ。江畑みたいな打ち方します。まだ10代なのに自分の役割を認識し、海外相手にどうやればいいのかをわかってる。頭のいい選手だと思います。サーブも非常にいいし、今後かなりの成長を期待できるポテンシャルを持ってます。



次はクロスのコートコーナーに。しっかりブロックを見て、更に守備体系を見て誰もいないところに打ってる。これだけアメリカ相手に冷静にできるのは本当に素晴らしい。メンタルと技術を持ち合わせている選手だとわかります。


第2セット15-16でアメリカのサーブのポイントが衝撃的でした。宮本のレセプションが乱れ、藤田のトスが短く更に低くほぼ打てない状態。そこから画像のようにハーモットのブロックが覆いかぶさるようにきましたが、井上は難なくチョロっと相手のセッターの右手に当ててブロックアウト!海外のチーム相手にどうすればいいのかをわかってる選手です。

ハーモット相手でもクロスに打ちぬける技術とメンタルがあるので、世界に十分通用するポテンシャルがあります。

●庄司
 やはり試合に出てないせいか、相手のトスアップ中にネットタッチするなど、試合勘がないのがありありで、ミス続出でした。ベテランがこの状態ではチームがまとまらない。まだ全日本レベルにあるとは言えない感じです。

●高田
 落ち着いてプレーをしていて、コース打ち分けもできる。レセプションの安定感もあるし、何と言っても笑顔がいい。東レでこんなに笑っていたかな?と思うくらいチームのムードがよくなる。高田
の課題はサーブと2枚付いた時の打ち切り。

高田は全日本でも十分に使える選手だと思いましたが、使うポジションが新鍋的な控えになるのか?どうなんだろう?と思いました。突出したプレーがないので、何か武器が欲しい気がします。

●平松
 最初の1本は相手も驚く速さで、良かったんですが、さすがアメリカ。リードブロックが徐々に早く対応し始め、リバウンドを量産、最後は藤田も上げれなくなってしまいました。Cワイドばかりでなく、ワイドやLや色んな助走を使って相手ブロックと駆け引きしないと、日本のVリーグのように簡単には決めさせてくれないのがアメリカです。大きな課題をもらいました。

特に第3セット15-16の1ポイントの大事な場面で、ネットの下にかかる意味不明のサーブミスはゲームの流れを考えてプレーできてない印象でした。残念すぎる。

この辺りが経験というか大友、井上香織などは、海外選手との駆け引きが非常に上手かった。期待したいMBなだけに成長してほしい。あとはブロック。ブロックはテンポについていけずに散々な結果に。日本MB陣の世界の差は自分の思っている以上に大きいです。

途中からいつの間にか宮本→筒井にリベロ変更。


第3セットに入り、ライト攻撃が非常に多いアメリカ。ディフェンス体系やレフト側のブロッカーの弱点を突いている攻撃で理にかなってます。

でも井上が前衛に来ると途端に連続ブロック、リバウンドを取り始め、形勢逆転。やはり井上はいい選手です。嬉しい!久々に10代で使える選手が出てきた。途中、白垣ー佐藤美の2枚替えの際には、レセプションアタッカーとして機能しましたし、十分な才能を持ったレベルにある選手だと思います。ただ180㎝?178㎝どっちなんだろう?


※多分日本とアメリカのスタッツが逆のようです。
 日本にブロック11点もないし。1点とは・・・

第2セット、第3セットは中盤の17点くらいまでは、いい勝負をするんですがその後に相手がレベルを上げると、ミスが続出し取りきれない。ここは仕方ないと言えば仕方ないですが、負けはやっぱり悔しい。もう少し個々で何かできなかったかなと感じます。

去年の若手主体のチームの方がまだ気迫や勝負強さがあったように思えます。

MB陣はちょっとひどすぎる結果に。大事な場面でサーブミス量産。しかもサーブミスがネットの下あたりという根拠のないサーブ。攻撃はほぼ決められずに、レセプションもありますが、藤田でさえも使えない状態が多かった。更にブロックはゼロ? チームとしての役割が何なのか?非常に問われます。

自分がチームの中心で先頭切ってプレーをしようとする意思を感じる選手が少ない。大声でもってこい!と言ってる選手もほとんどいない。MB陣は真剣に考えないといけないっすよ。こんなサイドアタッカーにおんぶにだっこでは、MB0と言われても仕方ない状況。

真鍋さんがMB1を続行宣言するのが納得できるMBの貢献度の低さです。自分が思うのは今のMB陣の実力ではリードブロックは合ってない。コミットで自由に動けるシステムにした方がいいように思えます。

結局相手のトスに振られ、日本女子の移動スピードでは現代バレーのテンポについていけずに、ネットから手すら出ない中途半端なブロックをするばかり。真剣にブロックシステムについては考える時期に来ているのではないかと感じます。

アメリカ戦で新戦力として、世界にも通用する期待があるのは、総合的にいって井上、高田くらいでしょうか。他の選手は難しかったり、可もなく不可もなくという感じです。

井上は上記で説明したとおり、非常に頭で考え、ブロックだけでなく相手コートを見ながら冷静に打つことができ、更に手首で打ったり、悪いトスをブロックアウトに持っていったり、技術の高さがうかがえる選手。サーブもブロックもいいので、古賀紗理那と対角エースを張れる選手。後はレセプションなどディフェンス面を磨いてほしい。

高田はとにかくコース打ち分けが非常に上手いし、冷静さを維持できるので、どんな場面でもリスクを負わずに攻めきることが可能。レセプションもある程度安定しているので、監督とすれば計算しやすい選手。

課題はブロックとサーブとハイセットの打ち切り。ここの3点が上がらないと14名に残れるかどうか瀬戸際の選手に思えます。まだサーブ、ブロック、攻撃面ならBSも打てる石田の方が上のような気がしました。

ただ、まだ1試合目。寄せ集めの集団の2週間では難しい時期です。あと3、4試合あるので、それが終了した時点ではっきりと見えてくると思います。

[プールB]
ドイツ 3-0 ドミニカ(25-21、25-20、25-21)
  ドイツ:バイヤー14、コズーフ11、カルク8、ブリンカー6
  ドミニカ:マンブル16、ペーニャ12、マルティネス10

1位アメリカ6、2位ドイツ3、3位ドミニカ0、4位日本0

[プールA]
 ブラジル 3-2 中国
 (25-19、14-25、23~25、26-24、15-13)
  ブラジル:ナタリア19、キャロル17 タンダラ13、
       アンドレア12、ガブリエラ12、アデニジア11
  中国:朱亭24、ケイジャクキ21、ソシュンライ18、楊州8

1位ブラジル5、2位中国3、3位ロシア1、4位スイス0

次のドミニカ戦、絶対に負けられない相手。ミスが非常に多いので、自分たちの変なミスをなくし丁寧にプレーすること。これさえできれば勝てる相手。3-0、3-1で勝ち、勝点3をゲットしたい。

できれば、今日ベンチ入りしてない大野果奈をみたい。

※ドミニカ戦のライストは、こちら

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