真夏の仙台が、一層熱くなったあの日、僕は一人の『個』と出会いました。
一人だけ動きが違う。
いや、厳密に言うと、振りはぴったり揃ってるのに、体の動かし方が違う。
振り幅も周りとは 明らかに違う。
大きな腕の振り。
その腕からピーンと伸ばされた指先。
何だか 引き込まれてしまう。
何だろう? この感じ。
やがて僕は、目を他にやり、全体を見るのだが、どうしてもその子に目が行ってしまう。
僕の席はCスタンドのステージ寄り。
つまりは 舞台のほぼ真横。
その子の位置は、正面からは決して見やすい位置では無いが、僕等からしたら、最前列センター。
動きがダイナミックなのに、とても丁寧。
小さな体を懸命に動かすその子に、ずっと釘付けになりました。
その子の名は、渡辺みり愛。
僕が推しメン以外で、一人のメンバーに釘付けになったのは、恐らく兼任で来られた、あのひと以来だと思います。