勝ち分を転がすことに成功し、目標設定として、キリの良い1000ドルを目指した。
ところが、ここから当たりが途絶えた。
当たっても20とか40なので、40ベット台では焼け石に水。
リプレイのようなもので、瞬く間にクレジットは減っていった。
僕の方が、転がり続けた。
またU-SPINをGETして、上のルーレットが回り、あまり嬉しくないFREE GAMESに止まった。
たったの20ゲームをタダで回せる。
たったの20ゲームといっても、掛ける40ベットなので、800の払い出しを受けたのと変わりないのだが。
その20ゲームの間に、ダブルでU-SPINが入り、合わせて2280をGET!
それでも 546香港ドルに戻しただけで、そこからまた、減ったり戻したりを繰り返し、大きな伸びはなかった。
そこでやっと気がついた。
この台は勝てないことに。
この台は、毎時40ベットがネックになって、どんなに大きな勝ちを拾っても、長くプレイすればするほど、勝てない設定になっていた。
一種の波があって、当たる時は天国モードなのか、バカスカ当たるが、一旦地獄モードに転落すると、とことん当たらない。
周りの様子を見てても、座った当初はビギナーズラックのように、勝たせて貰っていた。 自分もそうだった。
ただ、それに気を良くして打ち続けてると、どの台もみるみるクレジットが減っていき、結局ゼロになって 退席する客が多かった。
あまりクレジットを多く持っていると、遠隔操作でもされてるのかもしれない。
それを疑ったのは、リールの不自然な動きだ。
スロットの特性である、ウェイトやスベリとは違う、変な動きをすると、途端に当たらなくなった。
機械の特徴とも考えられるが、僕は、当たってる時と、ハズれてる時のリールの動きだけに集中して、ゲームを進めながら、モード変更なのか、遠隔操作なのかをチェックしていた。
賭場では、遠隔操作くらい当たり前の話だし、ましてやここは、設備投資にいくらでも金をかけられるカジノなので、別に驚きもしないが。
「 このままでは、僕もゼロになってしまう」
遠隔操作の可能性で、疑心暗鬼に陥っていた僕は、このまま打っていても時間のロスだし、ダラダラ遊んでても仕方ないので、一発勝負を仕掛ける事にした。
当たった分の ダブルベット!
High and Low 上か?下か?
それでゼロか勝ちかを、はっきりさせる事にした。
僕はただ、本当のギャンブルがしたくなった。
ギャンブルで手堅く貯蓄してても、全く無意味だ。 それならやらない方がマシ。
ここで僕は、1000BETの役を勝ち取った!
今までなら、1000なのだから、手堅くクレジットに移すのがセオリーだろう。
だが、そうしたところで、このクレジットもやがては減っていくだろうし、とにかく時間の無駄。
だから、この1000BETを掛けて、High and Low を試してみる事にした。
つづく