可愛い、素朴な、稚拙な、、、
と形容された民間の仏像たちが
一堂に会するという珍しい展覧会です。
プロポーションがあれ？
というようなものや
ちょっと傾いていたり、
不思議ないびつさがある仏たちは
それぞれに可愛く魅力的。
その中でも
私の印象に一番残ったのは
最初に展示されていた
表面が摩耗して朽ち果てたものでした。
仏像なのか神像なのか
形はわからなくなっていても
内側には人びとの幸せへの祈りが満ちていて
外側が朽ちているからこそ
内にある本質的なものが際立っていて
ダイレクトに伝わってくる感じです。
本当に、
外側はただの形であって
核となるのは
内側に脈々と積み重なるもの。
幸せを願う想いや
信仰を生み出す何かという
目に見えないものなんだなぁと
感じ入りました。
図録の「はじめに」の空気感が
とっても素敵だったので引用です↓
=======
はじめてお目にかかります
でも夢ではきっと会ってます
…
くやしくて眠れなかった夜
自分がいやになった夜
泣けばいいよと言ったのは
わたしたち
これからもずっとあなたの
そばにいて
ふふふと笑って見ています
=======
なんか、
このゆるんとした
空気感がすごく素敵です。
なんか伊藤家の亡くなったばあちゃんに似ている…
幸せに生きるための
キーワードのひとつに
「ゆるし」があると思います。
大体の悩みは、自分や相手を
許せないから起こります。
あれこれと悩み苦しむのは
許されて安心したい
という気持ちが大元の願い。
本当の本当は、
それでいいよ
そのまんまでいいよ
ってことにしたいんです。
でも、
何かを許したら
それ以上うまくいかなくなるんじゃないか？
自分が損するのではないか？
と無意識に思って、
許せない！を握り続ける。
それって、
人が生きていたら
結構頻繁に起こることじゃないかと思います。
でも実は逆で、
何かを握りしめてる手をふっと緩めたら
もっとうまく行く可能性の方が大きいんですよね。
その「ふっと緩める」というのが
ゆるすということです。
それで、
ゆるしとは、他者に求めるものではありません。
自分が自分をゆるすことが何より大事。
まー、それがなかなか難しかったりしますが…
私もずっと修行してます(笑)
そして、
きっと一生修行してお稽古し続けるでしょう🧘🏼
それが楽しいから、です。
なんなら
最近の私の目標は
源としての自分が
個体としての自分にとって
この「泣けばいいよ」と微笑むような
ほとけさまでいること。
というか、泣きたくなる前に
個体の自分が
源の自分にちゃんと話をしようとすること
を心がけています。
「それでいいよ」
とゆるすと同時に
「本当はどう生きたい？」
と話し合ってくれるほとけさまが
自分の内にいることを思い出すということです。
そんな
内と外との対話というか
おしゃべりのような
営みをやめないことが
日々を楽しく豊かに生きるために
とーーーっても大切です。
で、そういった
内なる自分と話すことを
日々続けるお稽古が
豊かな人生のベースになります。
何かへの信仰という意識そのものが
薄くなった現代だからこそ
「内なるものへの信仰」に目を向け
自分の中に拠り所を作ることの意味が
これからますます大きなものになると思います☺️
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