身体の中心軸の前が『前』!


 「脚を前に“バットマンタンデュ”して」等と指導者は指示しますが、この『前』とは正確にはどこなのでしょうか?

 もし『前』の位置を間違って認識していたら前の“バットマンタンデュ”は正確には出来ない事になります。


 皆さんは『前』が何処かを正しく認識して居ますか?


 バレエで言う『前』とは身体の中心軸の前方を言います。 中心軸とは身体の中を上下に貫く線ですよね。 その中心軸の前方は上から下まで全て『前』なのです。 ですから前とは一本の上下線と捉えて下さい。




中心軸と中心線を重ねる事で骨盤をコントロールする!


 『前』に“バットマンタンデュ”をする、“グランバットマン”をする、“デブロッペ”する時は『前』の上下線に両脚の中心線が重なる様に意識する事で正確に脚を前に動かす事が出来ます。

 『前』につま先を重ねる意識だけでは股関節側が外れる恐れが、つまり骨盤が動いてしまう恐れがある為に脚全体の中心線全てが重なる意識を持つ事で骨盤のコントロールが出来、ひいては体幹の強さが保たれるのです。




『前』の反対が『後ろ』!


 『後ろ』も同じ様に意識して動かす事を心掛ければ“アラベスク”で骨盤が傾く等が起こらなくなります。 その時にもし脚がパラレルになっているとすれば、まだ脚をアンドゥオールさせる意識が足りないと云う事ですので骨盤は動かさず大腿骨だけを“アンドゥオール”出来る様に訓練して下さい。

 小手先で“アンドゥオール”っぽく見せると体幹が崩れてしまいます。 体幹が崩れれば身体の中心軸も歪み、脚の中心線が何処かも分からなくなってしまいます。

 もし現在その様な状態ならば、尚の事身体と脚の中心線を意識して、それが外れない様に常に重ね続ける事で体幹が強くなり“アンドゥオール”がし易い身体に変わって行きます。

 確りと中心軸を意識しましょう。