『先生の言っている事が理解出来ない!』


 一定数の生徒に先生の注意が理解出来ない人達が居ます。 そう云う生徒達を観察していて気付いた事は、皆「読解力が低い」と云う事です。 読解力の低い生徒は先ず漢字や四字熟語、諺や慣用句等をあまり知らない様で、その事から読書する習慣が無いのではと推察します。


 読解力とは文章を読んで内容を理解し解釈する能力の事で、読解力の高い人程言葉の持つ意味を正しく理解し、言葉の裏にある真意を汲み取ったり、他人の行動を洞察する能力が高い、つまりコミュニケーション能力が高いのです。


 読解力が低いと学校の勉強でも仕事でも支障をきたします。 問題文の意味や意図が理解出来なければ正しい答えを導き出せませんし、仕事でも指示された事の意味が理解出来なければミスに繋がります。 外国語の習得も困難な場合が多いと思われます。 問題解決能力も低くなるので読解力は高い方が良いですね。




読書しよう!


 指導者が目的を持って指示を出していれば、読解力のある人間にとって、その意図を読み取る事は難しくありません。

 しかし読解力の低い人は、その様な作業が苦手で意図が汲み取れません。

 『話が理解出来ないのは障害のせいの場合がある』と云う事も聞きますが、障害があっても努力して障害を克服しようとする人達も居る訳ですから、それを理由に理解する事を諦めるより何事も努力してみた方が良いと思います。 それにより何かが変わればそれは大きな自信となりますからね。


 読解力を上げるのに良いとされているのが読書です。 沢山の文章に触れて、それを読み解く事はとても良い訓練になります。 それから文章を書く事も良いですし、文章の要約等は読解力を飛躍的に上げてくれます。 夏休みの宿題の定番『読書感想文』は将にこの読解力のトレーニングに他なりません。 子供の頃は憂鬱で仕方無かった『読書感想文』が実はこんなに大切だったなんて・・・。


 英語を学ぶのも、数学の問題を解くのも、歴史を勉強するのも、科学・化学を研究するのも、勿論国語も読解力ありきなのです。 それらは社会に出て仕事をする上でも絶対に必要な要素で読解力の高い者は、どの分野でも優れた業績を残せるでしょうから、確りと本を読んで読解力を高めましょう。

 大人でも今からでも遅くありません。 学べば学ぶ程人間は進歩するのですから沢山本を読みましょうね。