先ずは努力しましょう!


 「身体的な条件がバレエ向きでないから上達出来ない!」と云う言い訳をする人がとても多いのですが私には努力出来ない人の言い訳にしか聞こえません。 何故なら私は欧州のバレエ団で身体的な条件がバレエ向きでないダンサーを沢山見て来て居るからです。


 身体の柔軟性がとても低い、脚がO脚、甲が出ず足首が伸び難い、手脚が短い、背が低い、身体のバランスが悪い、その他にもありとあらゆる条件の悪さを抱えたプロダンサーは枚挙に暇がありません。


 でも彼等は悪条件を努力で乗り越えてプロダンサーの地位にまで上り詰めています。


 柔軟性が低い者はストレッチを、脚が真っ直ぐない者、背が低い者等は使い方を工夫し、それとは悟らせない様な踊り方を考え訓練するといった努力をし続けています。


 それを間近で沢山見て来た身としては軽々しく「私は身体の条件が悪いから上手に踊れる様にならない! 生まれつきだから仕方ない! 運が悪かった!」と云う様な言い訳で努力を放棄する姿勢は容認出来ません。


 『日本人は欧米人と比べて体型が悪い!』と思い込んでいる人も多いと思いますが、決してそうではありません。 欧米人だって日本人の様に体型の悪い人は少なく無いのです。 脚が短い・太い、頭が大きい、背が低い等は欧米人でもどこにでも普通に居ます。 決して日本人だけが体型が悪い訳では無いのです。


 確かに身体的な条件がバレエ向きであれば、もっと楽に踊れる様になるかも知れませんが、そう云う人でもプロダンサーであり続ける為には沢山の努力の積み重ねがあり、それを続けているのです。

 誰もが決して簡単にプロダンサーには成れないのは、その努力が人並外れているからなのです。

 趣味でバレエを習うにしろ、プロを目指すにしろ、やはり努力無しには何も成し遂げられませんし、上達もしません。 努力は自己満足ではなく成果の出る物で無ければ意味を為さないので、自らの身体と向き合い、自分の為にどういう努力をするのかを考えてレッスンしましょう。 漠然と『踊れる様になりたい!』では本当に夢を見ているだけに終わりますから、夢を実現させる為には努力しましょう!