体幹を保つ為には骨盤が肝!


 『体幹を保って』とは良く言われる事ですが改めて『体幹を保つ』とはどう云う事か理解していますか?


 『体幹を保つ』とは骨盤と肩の両端の四箇所を線で結んだ時に出来る“スクエア(四角形)”をコントロールする事です。

 “スクエア”は真っ直ぐに立っている時は基本垂直で4点が均等に外側に広がって綺麗な長方形を保たねばなりません。 形が崩れたら体幹も崩れた事になります。 ですから『両脇を伸ばしたまま脇を縮めないで脚を上げて』と“グランバットマン”や“デブロッペ”の際に注意をされる訳です。


 でも“スクエア”を保つのはとても大変ですよね。 何故難しいのかと云うと、先ず骨盤のコントロールが出来ていないからです。 脚を動かす度に骨盤が脚に引っ張られて傾いてしまうと云う事は、その度に“スクエア”が崩れていると云う事に他なりませんから。


 ですから“スクエア”を保つ為には骨盤のコントロールを覚えなければなりません。





骨盤は飲み物の乗ったトレイ(お盆)!


 私がイメージしている骨盤のコントロールといえば『飲み物の沢山乗ったトレイを飲み物をこぼさない様に移動させる』と云う物です。


 飲み物が沢山乗ったトレイを運ぶ時にトレイを傾けたら飲み物がこぼれますよね? ですから飲み物をこぼさない様に運ぶ為にはトレイを傾けない事が絶対条件です。 これを骨盤に当てはめて脚を動かす時も骨盤を移動させる時も骨盤を絶対に傾けない様にするのです。 これは言う程簡単な事ではありませんので集中力と身体の柔軟性が必要となります。

 またトレイを移動させるとトレイの上の飲み物も一緒に移動します。 ですからこの意識で骨盤をコントロールすると上体も骨盤と一緒に移動してくれて“スクエア”は常に保たれます。 しかし多くのダンサーは骨盤と肩を別々の意識で動かそうとする為に肩と骨盤の同期が難しくなり歪みが出るのです。



 レッスンでは常に骨盤の上に飲み物が乗っていると思って飲み物をこぼさない意識を練習してみて下さい。