甲出しは脚を太くする!


 『甲を出して、つま先を綺麗に伸ばしたい!』


 本当にこう思うのでしたら、つま先や甲を無理矢理押して矯正したり力を入れて伸ばそうと意識するのは今日から止めましょう。

 その意識はつま先を丸めて膝が緩みやすくなり、その結果外腿の筋肉が大きくなり脚が太くなる筋肉太りを起こします。


 所謂『甲を出し訓練』と云うのはデメリットばかりでメリットが殆どありません。 何故ならつま先を伸ばす事も膝や脚を伸ばす事も脚(足)の裏側を引き伸ばして行く事なのですが、足を上から押すと云う訓練は表側の意識を強くして裏側を縮めてしまい、裏側を伸ばすと云う正しい方法を出来なくするからです。


 甲の出ている足は確かに美しく見えますが、それも全身の引き伸ばしの先にあるから美しく見えるのであって、足先だけ甲が出ていても脚や身体の筋肉が正しく引き伸ばされて居なければ逆に美しさを損なう事だってよくあります。
 『甲を出したい、つま先を綺麗に伸ばしたい』と願うのでしたら足先でなく、体幹からの引き伸ばしを意識して、特に骨盤辺りからつま先までが出来るだけ長く引き伸ばされる様にして脚の一体感を感じる様に訓練しましょう。




『無理を通せば道理が引っ込む』


 甲の出具合や開脚や前屈、脚を上げられる高さ等は訓練したとしても個体差が大きく、訓練しても物凄く甲が出る事はありません。 自分の持てる能力の最大値を出せるだけです。 能力の最大値を超えて無理矢理伸ばそうとすると故障したり脚が曲がったりして結果的に脚はより伸びなくなります。

 ですからレッスンでもストレッチでも自分の最大値まで使い続ける事を頑張れば良いのです。

 『無理を通せば道理が引っ込む』と云う諺の通り無理な理論を押し通してはいけません。 それは正しいバレエから遠ざかる事に繋がる事になります。

 綺麗なつま先や甲と云うのは体幹から膝までの意識で殆どが決まるので、足先の事ばかりに意識が囚われない様に気を付けましょう。






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