自己責任で選択すべき!


 複数の指導者に習う事に罪悪感を覚える生徒が居るかと思うと他の指導者のレッスンを受ける事を『変な癖が付くから』と禁止する指導者も居ます。

 しかし色々な指導者から教えを受ける事は良くない事なのでしょうか?



 私は色々な価値観の教え方に触れるのは良い事だと思っているので他のスタジオに通う事も何とも思いません。 逆に私がやらない様なアンシェヌマンに挑戦出来るので良い経験になると推奨さえしています。

 例えそれが悪いレッスンであっても、その中で正しい方法論の知識を活かして正しいレッスンが出来る様に工夫する事は正しい知識に基いた基礎レベルを押し上げてくれるので良い結果を生む事にも繋がります。

 所謂反面教師ですね(^_-)-☆



 指導者によって言う事が異なるので混乱すると云う生徒も居ますが、正誤が解らずに惑わされてしまう生徒や間違った方法論を信じてしまう様な生徒だと正しい事を教えられても理解出来ないので、一人に教わろうが複数に教わろうが大差がありません。 それなら楽しくレッスン出来れば良いのでは無いでしょうか?



 他のスタジオとの掛け持ち禁止と云うのは生徒が移籍してスタジオが衰退する事を憂いた先生同士が暗黙の了解として言い出された事だと私は考えます。

 日本はバレエを殆ど知らなくてもバレエ教室を開いて指導が出来る環境なので指導者のレベルも玉石混交、駄目な指導者の下から良い指導者へと生徒が移籍する、または良い指導者でも本格的なレッスンには耐えられない生徒はお遊戯レベルのレッスンのスタジオに移籍してしまうから尤もらしい理由を付けて禁止しないとスタジオの運営が成り立たなくなるから掛け持ち禁止なのでしょう。


 大人バレエ等は特に余暇を使ってレッスンしている訳ですから自分の通い易い時間と場所、そして先生との相性等を天秤に掛けて好きなレッスンを選べば良いと思います。 但し自分のレベルに不釣り合いなクラスを受講して怪我などをしても自己責任だと私は思いますのでクラス選択は慎重に行うべきです。


 ジュニアに関しても、生徒が目指している事がそれぞれ異なりますし、バレエに掛ける熱意も一人一人違います。 レッスンを受ける回数やレベルの開きが大きい生徒を同時に見なければならないのでレッスン内容に不満を持つ生徒も居るでしょう。 保護者が児童の教育内容について、どの様な考えを持っているか、信念の有無と云う要素もあります。
 ですから掛け持ち禁止等と云う下らない事は言わずに自由意志で他のスタジオや指導者に教えを受けられる様になるのが一番良い事だと思います。


 指導者が生徒の人生に責任を持てる訳では無いのですから生徒一人一人の責任において自主的に判断して誰に習うのか、何を習うのかを決めてレッスンする事が生徒の成長を一番促すと思うのです。

 指導者が『誰々先生のレッスンは受けてはダメ』とか『何々はやってはダメ』等と指示するのは一番良くない事だと思います。
 もしダメと言うのであれば理論的な説明が無ければならないでしょう。 例えば『余計な癖がつく』と云うのは説明として具体性が無さ過ぎて笑ってしまいますから説得力がありませんよね。


 昔から『類は友を呼ぶ』と言いますが、聡明な指導者の下には優秀な生徒が集いますし、そうでない指導者の下には凡庸以下の生徒しか集まりません。


 生徒自身に考え、決断させる事が人間としての成長を促すでしょうから、指導者が禁止するのは違うのです。 例えそれが失敗すると分かっていても経験の為にあえて失敗させる事も必要なのですから。









 5月25日㈯に『めるもバレエスタジオ』で私の特別講習会が開催されます。 この機会に是非ご参加下さい。 遠方の方も会員登録の上でライブ配信にご参加頂けます。 今回も質問タイムがありますのでお楽しみに(^_-)-☆

 詳しくは下記のサイトから↓