はろー!
じゃすみんです!
ゆるゆるバイリンガル子育てやってます!
今日は長年英会話講師をやっている私がよく聞かれる、
ディズニー英語システム(DWE)ってどうなの?
についてお話ししたいと思います。
子供に早期英語教育したい!
と思うママなら誰しも目にしたことのあるディズニー英語システム。
たまひよなどの雑誌を始め、インターネット媒体も含め、
広告費にどれだけお金かけてんねん!
というくらいありとあらゆるところで広告を目にします。
おそらく英語が苦手なママやパパは
ディズニー英語システム(DWE)がいいのか悪いのか分からない!!!
と思う人が多いと思います。
なので、15年英会話講師のキャリアがあり、約1300人の生徒を担当した経験のある私から見たディズニー英語システムの評価を書きたいと思います。
私は特にディズニー英語システム関係者の知り合いでもなく、自分がやっていたわけでもなく、はたまた敵でもありませんので、中立的な立場で書けると思います。
どうぞ、悩まれた時の参考にしてください。
ちなみに妊娠して、仕事が終わって時間ができた時に無料体験レッスン受けました。
その無料体験レッスンの時に感じた感想も含めて書きますね。
赤ちゃんからの英語教育
ディズニー英語システムのターゲットはマタニティ期のママ。
確かに出産すると、もうそれどころじゃなくなるので、妊娠中に申し込みしてもらうのがベストなんでしょうね。
個人的には胎教としてディズニー英語システム(DWE)を妊娠中から聞くのはいいことじゃないかと思います。
まあ、正直ディズニー英語システムじゃなくても、英語を何かしら聞いておくのがいいのかなと思います。
そして、赤ちゃんから英語を聞かせることで発音が上手くなる子供は多いと思います。
多いです。あくまでも。
全員じゃないんです。
英会話講師をしていたとき、
「赤ちゃんから聞いてた」という学生に何人も会いましたが、
100%の人が英語の発音が綺麗ではなかったです。
80%くらいの人が綺麗でした(笑)
でも100%リスニングが得意でした。
どうしても、舌の長さ、口の形、音感など個性の問題で発音には差が出てきてしまいます。
母国語であっても、上手く発音できない人っていますよね。
「月曜から夜更かし」のフェフねえさんとか。(知らなかったらごめんなさい。滑舌の悪いめっちゃ面白い人です)
この人はフェスといえなくてフェフと発音してしまうことからフェフ姉さんと言われています。
だから全員じゃないけど、8割がたは赤ちゃんから聞くと発音が綺麗になるので、ディズニー英語システムの「赤ちゃんから聞かせる」というのは良いんじゃないかなと思います。
「英語ができれば高収入」は大間違い!
無料体験レッスンではアドバイザーさんが家に来られます。
大変な仕事だなあと感心してしまいますが。
営業さんだけあって、とても感じの良い明るい女性が来られました。
そしてきっと分厚いマニュアルがあるんだろうなあと思わせる営業トークをされていました。
その中で、
英語ができると高収入
と言っておられました。
だからお子さんが将来高収入になるように、ディズニー英語システムをしようってことなんでしょうが・・・
断言できます!
英語だけできて高収入になれるわけないやろー!!!!!
知っていますか?
最近「英語だけできて仕事のできない人」が増えてきているんです!!!
それは「英語さえできればいい」という英語神話を信じている親に教育を受けてしまった子供たちが大人になってきているんだと思います。
英語ができればちやほやされます。
だから他にはできなくていいと勘違いしてしまうんです。
でもそれじゃあ、社会の役には立ちません。
例えば、私の英会話講師もそうです。英語ができるだけじゃ、英会話講師はできません。
指導力、統率力、分析力など必要な力はたくさんあります。
だから、英語だけできても意味ないのよ。
ちなみに翻訳や通訳だって、英語だけじゃなく、日本語力もいるし、リサーチ力、通訳なら臨機応変に対応する力も必要。
英語だけができる人なんて社会の役には立たないのよぉ〜!!!
とそのアドバイザーさんに言いたかったけど、この人も仕事で頑張ってやってるのでやめておきました。
DWEの教材以外は買わなくていい!?
ディズニー英語システム(DWE)は値段が高くて有名ですよね。
全部合わせて100万円くらいになります。
しかしそこで、営業さんはすかさず
「インターナショナルスクールに通わすとこんなにかかります」
「ある英会話スクールに10年通うとこうなります!」
と別の英語スクールに通わせるより安い!をアピールされます。
それはDWE以外の教材は何もいらないからだそうです。
ですが・・・・
そんなわけあるか〜い!!!!
と思います。(個人的見解です)
まず、ディズニー英語システム(DWE)の中で紹介される子供はかなり若い年齢で英検を取っています。
英検って問題集いるよ?(しかも問題集値段高い)
実は4級くらいまではすごくリスニングのできる帰国子女・DWEで鍛えた子供などはノー勉(勉強なし)で合格できます。
昔は3級でもそうだったのですが、なんと英作文が入ってきて、英検のための勉強をしないと受からないと思いますよ。
そして2級くらいからは文章のテーマが難しくなるので、ディズニー英語システムの中のリーディングでは追いつかないと思います。
だから洋書を読ませるようにしないといけないんです。(洋書がこれまた高い!)
そして1級を取るには英字新聞が読めないといけません。
幼児の頃はおそらくディズニー英語システムで事足りると思いますが、これで英語に関することは全てお金を使った、と思わないほうがいいです。
お子さんがディズニー英語システムで英語が話せるようになったら、間違いなく留学に行きたいっていうんじゃないですか。
留学のお金、100万円じゃ足りないと思います。
だからディズニー英語システムを購入されるときは「これで終わりだから」と思うのではなく、「これからも英語にお金は必要」と思ったほうが賢明です。
DWEの英語のスピードは速くない
無料体験レッスンで、何度かリスニングを求められることがあります。
これはおそらく英語ができないママに「あー私はやっぱり英語ができない、この子にはできるようにさせてあげたい!」と思わせるためかなと勝手に思っていましたが。
私は英語が得意なので、とても簡単に感じたのですが、最後のリスニングで仮定法が入った文章を言わせるリスニングがあったんですね。
英語苦手なママに仮定法言わすなんて、わざと難しいの選んでるなーと思いました。
しかも、sorcererという単語が出てきます。
魔法使いという意味の単語ですが、こんな単語、いらんしー!!!!
聞き取れなくても何も落ち込むことはないです。
私はディズニーの「アラジン」が好きなので、この単語は知ってましたが、TOEICを受験するにもこんな単語いりません。
ですが、正直英語のスピードはそんなに速くなかったですね。
仮定法や難しい単語を使って聞こえにくくさせてるので、英語がむずかしいという錯覚を与えています。
「こんな難しい英語が聞き取れるようになるの!?」
と英語苦手なママは思っちゃうかもしれません。
しかし、これより英語のニュースやドラマの方が速いですよ。
ディズニーの映画だってもっと速いです。
だからディズニー英語システムさえやっていたら本場の映画の英語やニュースの英語が全て分かることはないと思います。
ただ!!!!
小さい頃から聞くことでリスニング力は発達するはずなので、英検やTOEICなど英語の試験でかなりの高得点が出せるようになるのは間違いないと思います!
全てがオリジナル教材の落とし穴
ディズニー英語システムの売りとして、全てがディズニーキャラクターを使ったオリジナル教材であること。
私もディズニーが大好きですから、無料体験の教材が可愛くてかなり欲しくなりました。
が!!!!
長年英語を仕事で使っている立場として言わせていただくと、全てがオリジナル教材だと良さそうで問題があります!
それは、
英語圏の文化に触れられない
ことです。
具体的な話をします。
まず、私が翻訳をしているときにぶつかった壁、マザーグースです。
マザーグースというのは英語圏の子供達が慣れ親しんでいる童謡のようなものなのですが、日本の童謡よりずっと色んなところに引用されているんです!
しかし、高校時代から本気で英語を始めた私にとっては全くマザーグースは知りません。
(最近調べたら、London bridge is falling down【ロンドン橋落ちた】もマザーグースだそうで、そういう意味では少しは知っていますが、それをマザーグースだとも知らなかったし、一番は知っていてもその後ロンドン橋をいろんな素材で建てようとする続きの歌は知りませんでした)
例えば『お熱いのがお好き(Some like it hot)』というタイトルのマリリンモンロー主演のアメリカの映画があります。
このタイトルもマザーグースのPease Porridge Hotという歌の一節です。
マザーグースを知らずにタイトルだけ見たら、「熱いのが好きなのかーー」という感想しか持ちませんが(若干おバカな感想ですが)、マザーグースの元々の歌は、豆がゆは熱いのが好きな人、冷たいのが好きな人、日にちが経ったおかゆが好きな人と、人の好みはそれぞれである、という歌だということを知っていると、「人の好みはそれぞれである」という意味なのだろうとタイトルの意味の理解が深まります。
こういうことがたくさんあり、マザーグースなんて子供の頃から知っていないと、引用されていてもピンと来ないんですよね。
だから自分の子供の英語教育には必ずマザーグースを取り入れようと思っているんです。
ディズニーの英語教材だけで育つと、せっかく0歳から英語をしているのに、マザーグースを知らない子供に育ってしまいます。
もちろんそれが悪いとは言いませんが、翻訳・通訳など、英語圏の文化を知らないと困るような仕事につくときっと壁にぶち当たると思います。
だからディズニー英語システムで英語がある程度できている時点でマザーグースの本か何かを買い与えて文化を補わないといけません。
前の話に戻りますが、やっぱり100万円ではすみそうにありませんね。
絵本でも同じことが言えます。
ディズニー英語システムだけで学習すると、海外の子供たちがよく読んでいる本は知らずに育ちます。
小さい頃読んだ絵本はその後の読解力の基礎になります。
マザーグースほどは影響がないかとは思われますが、英語を使った仕事についたり、海外で働いたりしている人には壁が出てくると思います。
それくらい文化を知ることって大事なんです。
アウトプットが弱い!?
教材の説明を聞いて、確かに、リスニング・リーディング力はつきそうだと思ったのですが、
ライティング・スピーキング(アウトプット)が弱くないか!?
と思いました。
スピーキングは電話で外国人と話すようですが、「電話て・・・」と思っちゃいました。
この時代、せめて顔がみれるオンライン通話がいいですよね。
しかもそんなに頻繁ではないし、ライティングなんて一切説明なかったんですけど。
あんなに高額な教材であれば、週に一度絶対に外国人と話す機会があったり(顔が見れる状態で)、毎週英語で日記でも書いて添削してもらってもいいくらいですけどね。
英語が苦手な方は教材の多さに「すごーーーい」となってしまいますが、日本人が伸ばすべきはアウトプットです。
教材の説明受けた時はぜひ、「インプット(リスニング・リーディング)か、アウトプット(スピーキング・ライティング)か」チェックしてみてください。
圧倒的にインプットの方が多くなってしまっているので。(赤ちゃんから幼児はインプット中心でいいですが、小学生にまでなるとアウトプットが大事ですからね)
まとめ
以上、つらつらと意見を述べてきましたが、要は
自分の子供の英語力をどの辺まで伸ばしたいのか
をよく考えて申し込まれるのがいいかと思います。
よくありがちな
私ができない分、困らない程度にできるようになれば・・・
であれば、そもそも幼児英語教育しなくても、高校からでもちゃんと勉強して良い先生につけばなんとかなります。
だって、私も英語を頑張ったのは高校からですもん。
高校から頑張っても、海外旅行行って何も困りませんでしたよ。
他の英語を幼児教育することについての目的として、
就職する時に自分が英語力がなくて困ったから、その時に英語が一つの武器になるように
であれば、ディズニー英語システムなどで幼児英語教育も良いんじゃないかと思います。
あと、英語が全くできず、どうやったらいいか分からない人で経済的余裕がある人もディズニー英語システムはいいんじゃないかなと思います。
とにかく全てが揃っているし、分かりやすいし、ディズニーで可愛いし、私はディズニー英語システムを否定はしません。
ただ、私はやりません。高いから。
前述のように、これで英語教育の支払いが終わるわけじゃないんですよ。
だからお金ギリギリだけど・・・で買うのは間違いだと思います。
なので、英語が全くできず、どう教育したらいいか分からず、子供の将来に、仕事に使えるくらいまで英語力をあげたくて、ディズニーが大好きで、お金に余裕のある人はディズニー英語システムの購入をオススメします。
ちなみに、少し英語のできるパパ、ママだったら、English Landという英語教材があります。↓
ディズニーのキャラクターを使った英語教材です。
結構オススメです。私の英会話スクールでも以前は使っていました。まあ、マイナーなキャラクターもたくさん出てきますが(笑)
ディズニー英語システムだけがディズニーの英語教材ではないので、ご自分に合った、ご自分の希望に沿った英語教材を選んでくださいね。
以上、「ディズニー英語システムってどうなの?」でした。あくまで私の意見です。あしからず。