日本維新の会共同代表・橋下徹大阪市長がオスプレイ訓練を八尾空港で受け入れる意向を表明した。
 「大阪市長がどうして八尾市長を飛び越えて勝手な話をするのか」と言う声が沢山飛び込んできた。
 八尾市も大阪市も行政の大きさ、小ささはあっても五分の関係である。上から目線の物言いである。
 昨日のテレビのぶら下がりでの橋下発言の中で「沖縄の基地負担軽減をどこもやっていない」と述べていたが、何と言う勉強不足か。これだけでも沖縄を良く判っていない。
 沖縄の負担軽減の本土移設で一番の最たるものは、平成7年、時の村山首相とクリントン米大統領との間で合意した沖縄三事案の一つである沖縄県道104号線越え155ミリメートル榴弾砲訓練の本土移転である。
 村山首相は大分県出身で、日出生台演習場があったが、地元の反発、政治家としての決断が出来ず移転先が決まらなかった。
 翌、平成8年1月、村山首相が辞任し橋本龍太郎総理になった。私は県道104号線155ミリメートル実射訓練を北海道別海町矢臼別演習場で受け入れることにした。この時、佐野別海町長はじめ関係自治体の皆さんと水面下で表に出さず、粛々と進めて行き無事実現にこぎつけることが出来た。
このことは元沖縄知事の稲嶺惠一さん、嘉手納飛行場を抱えた宮城元町長は「体を張って沖縄の負担軽減をしてくれたのは鈴木宗男先生だけだ」と色んな会合で述べてくれたものである。
あの時、国益の観点、安全保障の重要性から落選覚悟で行動したのである。今でも佐野別海町長のご尽力を忘れたことはない。
何の相談もなく思いつきで、しかも自分の沖縄への差別、女性蔑視発言を挽回するために八尾飛行場を使うと受け止められるやり方に私は違和感を覚える。
 橋下日本維新の会共同代表に言いたい。民主主義は手続が第一であり次に中身である。その両方を取っていない今回の橋下発言は間違っていると私は考える。読者の皆さんの受け止めはいかがだろうか。