「トットちゃん!」第38話(11/22)~プロフェッショナルとテレビジョンの力 | 日々のダダ漏れ

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「トットちゃん!」

 

 

 

第9週 第38話(11/22)

プロフェッショナルとテレビジョンの力

 

最終合格者に残ったものの、有名俳優・

金剛丸五郎(斉木しげる)の「蹴落とさな

いやつは蹴落とされる」という言葉に衝

撃を受けた徹子(清野菜名)。担任の大

岡龍男(里見浩太朗)に悩みを打ち明け

るが…!? その後も、プロフェッショナル

への道は厳しく、徹子はフロアディレク

ターの久松(三宅健)らに怒られてばか

りで…!?

 

**********

 

徹子) 大岡先生!
 子どもたちに夢を届けたいと言って

 いた鐘坂さんの事も、東洋音楽学

 校で一緒だった井川さんの事も、

 私は蹴落としたのでしょうか?

大岡) 金剛丸先生が、

 そうおっしゃったんですか?

徹子) はい。

大岡) まあ、それも、この世界の

 一つの側面かもしれませんね。

徹子) 先生もそうお思いなんですね?

大岡) いいえ、私はそうは思いませんよ。

 まあ、人を蹴落として上がっていく人も 

 いるでしょうけども、他人を蹴落とそう

 なんて思わなくても、抜きん出てしまう

 者は、自ずから、抜きんでてしまうもの

 です。トット様のように、無色透明の方

 は、他人を蹴落とそうなんて思わなく

 ても、大丈夫。

徹子) 無色透明なんですか? 私。

大岡) そうです。あなたは、全く、

 手垢がついていない。

徹子) はあ…。

大岡) なんと申しましょうかね…素直で、

 そう、真っ白な、吸い取り紙みたいなも

 の。あらゆるものを吸収して、テレビジ

 ョンと共に、育っていく。私は、そう思っ

 てますよ。

徹子) よくわからないですけど、

 蹴落とさなくてもいいんですね?

大岡) そうです。

徹子) (ため息)よかった…。

 安心したらおなかがすいちゃった。

大岡) ああ、そう。ではね、おいしい

 ホットケーキ、ごちそうしよう。

徹子) あらま、素敵!

大岡) うん。

 

その日の帰り道、

徹子は心に誓いました。

私は誰の事も蹴落とす事はしないと。

そしてその思いは、いつまでも

変わる事はありませんでした。

 

**********

 

徹子) パパ。

守綱) ん?

徹子) パパはプロフェッショナルでしょ?

守綱) ああ。

徹子) プロフェッショナルってなあに?

守綱) なんでそんな事を聞くの?

徹子) 大岡先生が、君たちはもうプロフ

 ェッショナルだよっておっしゃったから。

守綱) パパは、バイオリンを持って

 生まれてきたと思ってるよ。

徹子) え~!

守綱) バイオリンを演奏する事が、

 パパの使命だと思ってる。それに、

 たゆまぬ努力をしている。

朝) 本当ね。

守綱) 家族の死に目にも会えない事は、

 覚悟しているよ。だから、人の命も支え

 る事が出来るんだ。シベリアでパパの

 バイオリンを聴いたって人も、そう言っ

 てただろう?

徹子) あっ! あの人…。

 

(回想)

高部) バイオリンの音色に乗せて、

 お父上に語りかけられているような

 気さえしました。その日から自分は、

 生きて祖国に帰ろうと、思い直した

 のです。

 

守綱) プロフェッショナルの仕事は、

 人の命を息づかせる力がある。

 その事を、トット助もよく覚えてお

 きなさい。

徹子) はい。

朝) 素敵。

 やっぱりパパは素晴らしいわ。

守綱) 風呂。

朝) はい。

 

**********

 

(リハーサルに参加している新人たち)

(一人、波の音を出すあずきを入れ

 たカゴに心を奪われている徹子)

徹子) すごーい…。本当の波みたい。

のぞみ) あなた。

徹子) えっ、私ですか?

のぞみ) プロなら、そのジャラジャラ

 したネックレスを外しなさい。

徹子) えっ?

のぞみ) 腕輪も。金属の音が入って

 しまったらどうするの? プロならそう

 いう事にも気を使いなさい。すごいな

 んて驚いてる場合じゃないわ。遊び

 じゃないの! わかったわね、みんな。

一同) はい。

 

プロフェッショナルへの道は、

本当に厳しいものでした。

 

**********

 

<乃木坂上倶楽部>

(小さなカゴに豆を入れて

 波音をつくっている徹子)

椎名) 本当だ。海だよ、海。

徹子) ヤッホー!

エミー) これって、ラジオよね?

徹子) そうよ。

エミー) トットちゃんは、テレビの新人

 俳優として、NHKに採用されたんじ

 ゃないの?

徹子) そうだけど、まだ、テレビの番組

 は少なくて、ラジオが主流なの。

エミー) ふ~ん…。

(レコードをかける椎名)

徹子) 素敵!

エミー) ハハ…。

(ショールを持って踊り始めるエミー)

徹子) エミーさんプロフェッショナル!

エミー) 私はプロフェッショナルじ

 ゃありません。ただのカレー屋の、

 店員で~す。

 

**********

 

椎名) エミーさんは、まだ踊りたいんだ。

 彼女を見てると、いつもそう思う…。

華子) 踊りたかったらどうなのよ?

椎名) 踊りたいなら、踊ればいいのに…。

華子) 聞いてみなさいよ。

椎名) そんな…! 

 そんなの、無理。聞けないよ。

華子) 惚れたわね。

椎名) そ…そんなんじゃないよ…。

華子) フフ…。踊りたいかどうか

 聞いてみたいなら、自分で聞きな。

 

**********

 

<神社>

木島) 正式に、結婚してください。

えつ) 今のままではいけないの?

木島) 僕は、あなたに正式に、僕の

 妻になってもらいたいのです。

木島) お嫁さんが欲しかったら、若くて

 学歴もあって、もっとあなたにふさわし

 い方を選んでください。

木島) そんな…。それは、あなたの

 本心ではないと思うな。

えつ) 本心ではないかもしれない。

 でも、私、これ以上を望むとバチが当

 たるって思うの。今の幸せを、失いた

 くないわ。だから…このままでいい。

 今だけ…今だけそばにいて。

 

**********

 

椎名) エミーさん。

エミー) はあい。

椎名) あのさ…

 まだ、踊りたいんじゃないの?

エミー) えっ?

椎名) いえ、なんか、そんな気がして…。

エミー) 私は、こうやって、

 踊るように仕事がしたいの。

椎名) いや、そうじゃなくて、プロとして…。

エミー) プロとして? フフフ…。

 プロとして、踊る気はないわ。

椎名) あの…うちは助かってるけど、

 でも、辞めたいなら、辞めてもいいん

 だよ。エミーさんには、生きたいように、

 生きてほしいから。

エミー) ダンサーとして、やる事はもう

 やったわ。ダニーと共に全て終わった。

 だからもう本気では、踊らな~い。

椎名) 無理してない?

エミー) うん、全然。

椎名) 全然…。

エミー) あっ…。あのね、私ずっと

 考えてたんだけど…。これから夏

 に向かって、アイスチャイを出した

 らどうかって思うの。

椎名) いや…チャイは、

 温かい飲み物だよ?

エミー) だから、カレーのシイナ、

 オリジナルよ。辛いカレーに合う

 と思うんだけどなあ…。

椎名) ああ…。

椎名) 考えといて。

エミー) うん…。

 

このような大人たちの事情は

何ひとつ知らず…

今日も徹子は研修に励んでいました。

 

**********

 

<NHKの食堂>

男性) おはようございます。

男性) おはようございます。

徹子) なんで夕方なのに、「おはよ

 うございます」って言うのかしら?

二木) そういう世界なの。

徹子) なんか変。

京子) 私も最初は変だなって思っ

 たけど、この頃慣れちゃったわ。

道代) 私も慣れちゃった。

徹子) 私は駄目だわ。

京子) あら。

道代) ん? あっ、そろそろ時間よ。

二木) 今日もガヤか…。

 それもま~たラジオだぞ。

京子) 今は修業の身なんだから

 文句言わないの。

 

**********

 

<ラジオスタジオ)

久松) 新人さんたち、

 こちらに並んでくださ~い。

島津) こちらでーす。

京子) おはようございます。

道代) おはようございます。

久松) こちらです。

島津) こちらです。

徹子) (金剛丸に)こんばんは!

(ギロリとにらむ金剛丸)

金剛丸) 嫌だね、近頃は。

 仕事をしてる気がしねえよ。

 「こんばんは」、なんて…家に客

 でも来たのかと思うじゃねえか。

 ハハハハハ…。

二木) 謝りなよ。

久松) ガヤの人! 終戦直後の上野駅

 付近で、親子が疎開先から帰ってき

 て歩いてると、そこで人が倒れる。

 あなた方は通行人ですから、倒れた

 人を見てザワつく。ザワザワっと。

 島津、ちょっと、そこで倒れて。

島津) はい。こちらでーす。

久松) じゃあリハーサル行きまーす。

(倒れる島津)

(人が倒れた効果音)

二木) なんだなんだ?

京子) どうしたのかしら?

道代) 栄養失調ね。かわいそう…。

(駆け寄る徹子)

徹子) もしもし? 

 どうなさったんですか!?

 死んじゃったのかしら…!? 

 もしもーし!

久松) 止めまーす!

 そこまで出て来ないで下さい。

 下がって。下がって!

 そこを動かないで。

 そこでガヤガヤして下さい。

徹子) はい…。

久松) あなた方はガヤなんですから、

 余計な芝居はしないでいいのです。

 もう一回いきますよ。すいません、

 もう一回お願いします。

 5秒前、4、3、2…。

(倒れる島津)

(人が倒れる効果音) 

二木) どうしたんだ?

道代) かわいそう…。

徹子) どうしたんですかー!?

久松) 止めまーす! 

 もっとずーっと後ろに下がって。

 もっと。もっともっと下がって下さい。

 あの…もう壁なんですけど。

 じゃあ、そこで。お願いですから

 黙ってて下さい。

徹子) えっ? 黙ってるんですか?

 黙ってるならいても仕方ないん

 ですけど…。

久松) 仕方なければお帰りになって

 も結構ですけれども。とりあえずそ

 こで黙っていて下さい。黙っていて

 下さればなんとかなりますので。

 何ども申し訳ありません!

 もう一度だけお願いします。

 今度は大丈夫です。

 変なの排除しましたので。

 では、参ります!

 

**********

 

<リハーサル室>

河毛) 我々の文化が、向上するか堕落す

 るかは、テレビジョンに懸かっています。

 テレビジョンの出現で、世界は狭くなりま

 した。今まで知る事の出来なかった海外

 の人々の生活を、テレビジョンによって、

 我々は知る事が出来るようになったから

 です。異国の者同士が、テレビジョンに

 よって、お互いを、理解し合う事が出来

 たら、世界は何を手に入れる事が出来

 るでしょうか。

徹子) 平和…?

河毛) そのとおり! 世界は、テレビジョ

 ンによって永遠の平和を実現出来るか

 もしれないんです。これこそが、テレビ

 ジョンの本当の価値であり、力なんです。

徹子) 素敵…。

河毛) あなた方は、この価値あるテレビ

 ジョンを成功に導くために、全身全霊で、

 努力しなければなりません。

 

最終選考に残ったとはいえ、毎日叱られ

てばかりの徹子でしたが、アメリカ帰りの

河毛先生の講義は、徹子の胸に、テレビ

の俳優として立つ事の誇りと、熱き使命

を教えてくれたのでした。

 

**********

 

第34話の時に書いた大岡先生のお話が、

ちゃんと出てきてよかった。「トットチャンネ

ル」に書かれていた大岡先生の言葉は↓

第34話(11/16)~NHK専属俳優の試験を受けるトットちゃん

 

無色透明で、吸い取り紙のような徹子さん。

だからこそ、本当にいい人たちに出会えて、

その個性のまま生きられたんだろうと思う。

 

他人を蹴落とそうなんて思わなくても、

抜きん出てしまう者は、自ずから、

抜きんでてしまうものです。

 

これもホントそう。蹴落とそうなんて思わな

くても、いつのまにか抜きんでてしまう人。

それが、黒柳徹子さんだったんだろうなぁ。

そして残念ながら、今回の徹子さん役の

人に足りないものは、まさに、「無色透明」

である事なんだろうと思う。その点、満島

ひかりさんには無色透明感が感じられた

んだよね。子役の、豊嶋花ちゃんにも…。

責任はキャスティングした側にあるから、

清野さんには頑張ってもらいたいけどね。

(演技以前にその人の「色」があるから)

 

世界は、テレビジョンによって永遠の

平和を実現出来るかもしれないんです。

これこそが、テレビジョンの本当の

価値であり、力なんです。

 

ああ、おディーン様がおディーン様らしく、

ちゃんとカッコよく見える役でよかった~。

あと1か月ちょっと、怒涛の豪華ゲストが

登場してくれそうで、毎日が楽しみだ~♪

 

 

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