熊本市現代美術館で3月18日まで開催中の「熊本城×特撮美術 天守再現プロジェクト」展を、設営インターンとして参加し、少しだけお手伝い頂きました。
その詳細は福岡特撮座談会のブログに書かせて頂いています。
思えば、昨年の5月6日に三池敏夫さんの特撮雲作りのワークショップに参加し、特撮を「体験する」楽しさを知りました。この時は綿を丸めて雲を作りました。
他にも針金で骨組みを作って、盛り上がった雲を作ったり、チョークで空ホリゾント(美術館の作品保護の都合でNGでしたが、通常はエアスプレーで描くそうです)を描く作業もあって、そちらもやってみたかったです。
翌日の5月7日の邦画・洋画の特撮技術についての講演会、11月18日の講演会で同展の中間報告を聞き、翌日19日のミニチュアセット製作・撮影ワークショップでは、開催中の同展で熊本の街になっている、マーブリング・ファインアーツさんの、実際に平成ガメラ等で使われたという、1/25スケールのミニチュアを飾らせて頂くという、貴重な体験をさせて頂きました!
5月、11月の特撮ワークショップで感じたのは、同じく去年の名古屋ゴジラ展でのワークショップと合わせて、特撮における照明の大切さ、また「画面の中に映ったものが全て」という事です。
2月10日に行われた撮影ワークショップでも、三池さんのワークショップの名物、カメラを動かす事で巨大感を表現されたり、セロハン等に照明を当てて熊本城の横に太陽を作られました。
そんな特撮への興味から参加した12月の設営インターン。熊本の人達にとっての熊本城の大切さ、大きさを実感しました。また、参加したインターンの方々の熱意に触れて、多分お手伝いじゃなくて、皆さんなりのドラマが多分あり、それぞれの方にとっての「熊本城×特撮美術 天守再現プロジェクト」があるのだろうと思いました。
設営インターンは終わりましたが、参加された方、広報、取材された方とLINEのグループを作り、今もこの熊本城×特撮美術展をPRすべく語り合っています。
私にとってのインターンは最終的に2日間の参加に留まり、もっと参加したかったと悔いが残る一方、三池さんから特撮技術についての話、参加された作品の話や東宝撮影所についての話をお聞きできた事は、良い想い出になりました。
多分、三池さんが操演助手として平成ゴジラシリーズに参加された時、操演の松本光司さんに、円谷英二特技監督の時代の話を聞かれていた時も、こんなお気持ちだったのだろうなと思いました。
熊本城×特撮美術 天守再現プロジェクト展は、現実の熊本市街の再現ではなく「特撮美術」での熊本市街なのがポイントです。
予算や会場の広さ等の限られた条件の中、三池さんが培われた強遠近等の特撮美術の技術で、三池美術の特徴でもある人の目線を大切に、効率良く、効果的に1/20で再現された熊本城を中心に、熊本の街とその賑わいを表現されました。
その架空の「熊本」に生活感や現実の熊本市街と見間違うばかりの既視感を与えたのは、三池さんの指導の下、或いはそれを超えて(笑)「職人」と化した設営インターンの皆さんや、マーブリング・ファインアーツさん、支えたスタッフの方々の尽力だと思います。
1月のプレミアムナイトツアーで現代美術館の学芸員の方が、三池さん、マーブリング・ファインアーツの皆さん、設営インターン、メイキングスタッフ、取材の長崎のケーブルテレビの方を「やりすぎる人々」と題されたのは私達をとても上手く言われていると思いました。
そんな三池さん、マーブリング・ファインアーツの皆さん、熊本市現代美術館、広報のスタッフの皆さん、設営インターンの皆さんの技術、努力の集大成、熊本城×特撮美術展、是非ご覧ください!
熊本市街のセットには、細かい遊び心や仕掛けが詰まっていますので、目を皿にしてご覧になってみてください(笑)
熊本市街のミニチュアだけでなく、熊本城の歴史や復興までの道のりの紹介のコーナーも必見です。
そして、日本のミニチュア特撮を支えてきた、マーブリング・ファインアーツさんの技術の凄さを感じる、阿蘇神社のミニチュアもお忘れなく!
熊本城×特撮美術展・ツイッターアカウント/@tenshu_saigen