気付いたらもうだいぶ前に12月に…!
リサイタルが終わり2ヶ月ほど経ちましたが、
リサイタル前よりたくさんレッスンに通っています笑
ソロの本番が続いていたのもあったのですが、
今ならまたさらにあと一歩、歩を進められそうな気がして。
終った直後は、とりあえず終ったー!っていう感じだったのですが、
時間がたつにつれてやりたいことがどんどん増えていくんですね。
あ、これ、あともうちょっとでつかめそう!っていうのが、今になってごろごろっと出てくるんですね。
おもしろいね(*^^*)
こうやって、スキルアップは常に楽しみつつ続けていきたいです。テクニックを磨くことには終わりがないので、右に進めば今度は左に進み、左に進みすぎたら今度は右に進みを繰り返していきます。常に完璧な状態はありえない。
ここのところを、やっと楽しめるようになってきました。
遥か昔のまだ大学にも入る前の頃は、ここのところをわかってなかったなぁ。
自分がダメだからダメ出しされるんだと思ってた笑
ちがうよね、常になにかが欠けていて、それを指摘され発見してはなるほどー!と感動して喜ぶ。ただそれだけのことだった。
ここがわかってようやく、テクニックというものを、できるできないを、楽しめるようになるんだね。奥深くてやりがいのある分野ですね。
と、テクニックの素晴らしさに気づくと同時に、
ここ最近出演させていただいたコンサートではいろいろと考えさせられました。
私はクラシック音楽はもうただそれだけで価値があるものだと思っているし、テクニックを磨き続ける素晴らしさは上に書いた通りなのですが、
聴き手は必ずしもテクニックを求めてはいないということ
コンサートの感想の中には、
小さな子供がイタリア語の歌ばかり歌うコンサートに行って、途中で「つまんないー」って言っちゃったんだけど(ぎゃー💦💦)、このコンサート(全部日本語の聞きやすい歌ばかりのコンサート)は楽しかったって言ってた!
とかもあり、
自分のことではない知りもしない誰かのことだけど、
なによっ
イタリア語だってちゃんと何を伝えたいのかピントを合わせさえすれば、
そして卓越したテクニックさえあれば、つまんないなんて言わせないわっ
と歌手でもないのに思いつつ
それが正直な感想なんだね。と納得してしまう部分もある。
私はフジコヘミングさんとか良い例だと思う。
昔まだ私が音楽の専門教育に馴染む前に、彼女のリサイタル聴いてとても感動しました。素直に、感動しました。
でも専門教育に馴染んでからは、聴く勇気がないので一度も聴いてません(^^;
感動した記憶は美しいままにそっとしておきたくて笑
一時チケット取るのも難しいほど一般の人に人気があったけど、専門家で彼女を推す人はほぼいない。
なぜかというと
あんまりにも楽譜に対して自由過ぎるから。
これがシャンソンやポップスならいいんだけど、クラシックは、こう弾くものだって観念が固定されてしまってる分野だから。
でもその観念を持っていない人は、あの演奏でものすごく感動する。耳が聴こえなくなったっていう悲運エピソードやプロデュースの力を差し引いたとしても、それはきっと彼女の演奏の向こうになにかがあるから。
つまり、専門家と一般の人は聞き方が全然違うんだね。
専門家は音を聴く
一般の人は音の先にあるものを感じる
だから、どんなに美しく整った音であっても、その先になにもなかったら、一般の人は退屈してしまうんだ。
私は好きだけどね、ただの美しい音。すごい好き。
逆に少々変なことをしていても、その先になにかがあれば、一般の人は敏感に察知する。
で、なにかってなによって聞かれたら、
それはその人の信念とか生き方とか、
そうゆうふうにしか答えようのないものなんだけど。。
でも専門家が、そんな一般の方の聞き方を無視して一方向に突っ走っていく限り、このギャップは埋まらないだろうな。
果たして埋める必要があるのかっていうのも人それぞれ様々に意見が違うと思うけど、私は埋めたいなぁ。
先日某先生がおっしゃったこと
リサイタルをするとは、自分が何を感じ何を考えているかを世に問うことだと。
これはこの人にしか言えない言葉だと思う。
普通クラシック演奏家にとってリサイタルとは、自分への挑戦です。
自分がどこまでできるか、試したいのです。
お客様に楽しんでもらうことより自分のスキルアップです!
とはさらさら思っていなくても、実は周りからはそう思われていることが多いのです。ということをいろんな場面で私は思い知っています。
だって、世の中にはもっとおもしろいことたくさんあるからね。君の名は。とかね。私もあれは大好き。もう1回見に行こうかな♪
自分のリサイタルがあれに勝てる気はしないですね、全然しないです笑
勝負する気にすらなれないです笑
でも
世に問う、ね。
今自分は、何を感じて何を考えているんだろう。それを臆することなく、からだ全身で、あらゆる手段を用いて、相手に確実に伝わるように、表現できますか?
そしてそれに対してどんな意見が飛んでこようと、ひるまず表現し続けられますか?
そこが本当につかめたら、もしかしたら勝負できるのかも?
なんてことを思いつつ、今日もちまちまとテクニックを磨いていきます(^^)