昨年8位だったこの大会。
最高の結果でリベンジを果たすことができました!



大会情報
開催地:イタリア・リヴィーニョ(標高1860m)
ミラノマルペンサ空港から車で約3時間半。アルプス山間部の街。免税地域としても有名なリゾート地。


コースプロフィール:
Original course→34km 2700mD+
B-course→31km 2400mD+
今年は残雪が多く、大きくコース変更。
Skyrunner®️ World Seriesの中でも獲得ポイントが倍になるSuper Skyraceとして開催。




湖は突っ切らず、ロードで3kmほど迂回


昨年はオリジナルコース(一部積雪によりコースカット)でのレースで、最高地点の約3040mを越え、下りきった約20km地点までは3人で先頭集団を形成していたが、高地による酸欠から過呼吸のような症状になり、失速。
前述のとおり8位という結果でした。
昨年のこの大会をキッカケに日頃から低酸素テントで寝るようになりました。

今大会を迎えるにあたり、前週に日本でも標高2000mで合宿していたことが今回の勝利に大きく影響していたと思います。

昨年の様子。最高地点の約3040mを目指す。
下から二番目の青いのが上田瑠偉。
Photo by Sho Fujimaki


レース展開
8:30スタートのはずが8:45頃スタート。
前日のElite Athletes Presentationも表彰式も10分くらい遅れたからこの大会はわりと遅れるのが当たり前。

スタート直後は昨年OCC覇者、Yading Skyraceでも優勝している中国のJia選手がトレイルヘッドまでリード。
その後最初のアップヒルは僕と準優勝だったダニエル選手とでリード。
途中前に出られるも残り二つの急なアップヒルのことを考えマイペースに進む。山頂手前で再度先頭に立ち、ファーストダウンヒルへ。

最初の山を越えたあたり
@skyrunning

僕の苦手なデコボコで急な雑草だらけのダウンヒル。過去イチうまく下れたけど、前ももにきちゃうし後ろとも詰められる。ダウンヒルは課題。
ダウンヒルで詰められるのは想定通りで、どこで僕の強みである登りを発揮するか。
ファーストダウンヒルを終えほぼフラットな林道をダニエル選手と並走し、湖畔に出るとコース図のような湖を突っ切るようなコースではなく、ぐるっと迂回。
フラットなコースも得意だけど、集中力が切れやすい…
10km地点のエイドはロードでいいリズムを作れていたので、立ち止まらずスルー。
ここでダニエル選手と少し差をつける。

いよいよコース上で一番長いアップヒルへ。
まだまだ脚はフレッシュな状態。動く動く。
レース後STRAVAで確認したら、ここのアップヒルのコースレコードを樹立。ここはオリジナルコースの最初の登りと同じで、今回既に一山越えてるにも関わらず昨年の僕のタイムよりも1分も早い。

登りきってからはご馳走セクション。四方に壮大なアルプスを望みながら雪上&ヴィア・フェラータ&切り立ったリッジ。楽しすぎる。雪上ではこの大会のコースディレクターであり、スカイランニングのレジェンド、マルコ・デ・ガスペリが動画を撮りながら並走。
マルコが雪に脚をとられズッコケてるのを見て、大丈夫かー?とかいいながら楽しく通過。
そしてご馳走からのご褒美セクション。
雪渓くだり。
途中岩も混じっていて気を付けなければならなかったけど、気持ちよすぎる。


ヴィア・フェラータ手前


ここを登る
試走の時に撮った写真


ご褒美セクション
試走の時に撮った写真

いよいよ3つ目の登り。
途中湿地帯で登りづらかったり、周りに木が多くなかなか終わりが見えずここが一番キツかった。
登りきったところで脚が売り切れ。
残り4kmのトラバースとダウンヒル。
いつ追いつかれるかヒヤヒヤしていたが、なんとか逃げ切ることができ、ようやくFINISH。

ラスト4kmだけ内容は良くなかったけど、粟ヶ岳同様レースを支配できたと思う。
コースが変わり、オリジナルコースより走りやすくなったとはいえ、粟ヶ岳ほど僕にアドバンテージがあるようなものではなく(更に言えば僕も想定していなかったのでまったく戦略に入れていなかった)、今回は僕の強みである登坂力が優勝の最大の要因だった。たぶんオリジナルコースでも勝てたと思う。
課題であるダウンヒルは数をこなすしかない。
日本にないもん。登山道じゃない、雑草だらけのぼこぼこの急坂を下れるところなんて。スキー場なんて比にならない。

スカイランニング発祥の地、イタリアで優勝できたことは純粋にとても嬉しかった。
だけど不思議と満足感はなかった。
それは改めて自分のウィークポイントを感じたり、ラストまで脚が持たなかったという課題や伸び代を感じたからだと思う。

シーズン前は年間5位以内を目標にしていたが、今回のボーナスレースでの優勝の価値は大きく、年間チャンピオンも狙える位置にいる。
あまり欲を出しすぎず、一つ一つのレースにしっかり向き合っていく。
次戦のBuff EpicTrailも苦手な雑草だらけのデコボコダウンヒルが待っている。
レース毎に自分が成長していることを感じたい。

Result
Livigno Skymarathon 31km 2400mD+
1st place 3:22:57🥇


にしてもスペインの層、厚すぎ
カタルーニャだったりバスクだったりするから
まとめてスペインって言うと怒られちゃうけど