Skyrunner® World Series第8戦『Buff Epic Trail 42km』に参戦しました。
三年前にスカイランニング世界選手権として開催された大会で、自身初の海外のスカイランニングを経験した大会でもあり、とても思い出のある大会です。
レース直前
Photo by Sho Fujimaki

開催地はスペイン・カタルーニャ州にあるピレネー山脈にあるバルエラという町。バルセロナから車で約三時間半かかります。
今回は藤巻カメラマンと一緒だったので、招待選手の宿とは別の宿を借り、自炊しながらレース前を過ごしました。そこの宿の管理人?の奥さん?が日本人でビックリ。当日も応援幕を用意してくれました!

毎日お米!カレーも作りました🍛
Photo by Sho Fujimaki

ケイコさん、ありがとうございました!

この大会、三年前とは随分変わり、Buff Mountain Festivalとして生まれ変わっていました。スカイランニングだけでなく、キッズレース、マウンテンバイク、キャニオニング、ラフティング、ノルディックウォーキング、ヨガ、ヴィアフェラータなどができ、キッズスペースではストライダーなどもあり、いろんなアウトドアアクティビティが楽しめます。(もちろんレース前なのでなにもしませんでしたが…いつかやりたい。)
レースのコースも全く変わっており、42kmに関しては距離は同じものの、ワンウェイコースからラウンドコースになっていました。

Original Course


レース前時点でのランキングがトップという事で、ゼッケン1番をいただきました。
Photo by Sho Fujimaki

レース当日、起床時は快晴でしたがレース中に雷雨の予報があり、コースはB-Courseに変更。最もテクニカルかつ標高の高いところには行かなくなりましたが、オリジナルコースと同等の距離と累積標高のコースになりました。

B-Course

この大会ではお馴染み「I'm Shipping Up to Boston」がかかり、スペイン語でカウントダウン。ディエス、ヌエベ、オチョ、シエテ、セイス、シンコ、クアトロ、トレス、ドス、ウノ、セロ!午前8時、一斉にスタート。

Photo by Sho Fujimaki

Zach Millerが脇をぬって先頭に立とうとする。最初数キロのフラットで先頭が数回代わるも、登りに入ると僕が先頭に。最初の山はウォーミングアップ。ピーク手前でZaid Ait Malekが追い付き先頭に。ファーストダウンヒル、僕が苦手なやつ。背丈の長い雑草のデコボコ急傾斜。Zaidにどんどん離されるも、彼にはこれまで一度も負けたことがないので泳がせておく。下りきって15km地点のエイドまでの緩やかな登りで再度先頭に立つ。二つ目の山。勝負は最後の三つ目の山と決めていたので、プッシュはせずにマイペースに登る。それでも後ろを突き放すことができるくらい、僕の登りは武器になっている。稜線に出る前に後方にOriol Cardonaの姿が見えたが米粒大。ここの山は試走をしており、セカンドダウンヒルもかなりテクニカルだが、追い付かれないくらいのタイム差はありそうだ。

Photo by Sho Fujimaki

ダウンヒルの途中の小屋を過ぎてからB-Course。下りきって一度バルエラに戻る。そして緩やかな登り、最後の山へ。前回のLivignoでは三度目の山もプッシュできたからここまでのレース展開なら優勝はイケると思ったのも束の間、いざプッシュしようとするが、体が動かない。目がチカチカする。

ヤバイ。。。

恐らく脱水症状。
こっちは乾燥するし、暑い日が続いていたのでいつも以上にレース中に水分を摂り、普段は摂取しない塩熱サプリも摂っていた。(30km地点で2L以上、Livignoは34kmで1.5Lくらいだった。)
レース後、お世話になってる内坂さんとメールをしていて、電解質の摂りすぎによる脱水症状かなと。摂りすぎても逆に薄めようと水を欲してしまうのだと。

得意の登りでOriolにパスされ、攣っている間にJonathan Albon、Zaidに抜かれ4位に。なんとか3位以内にと思い、懸命にダウンヒル(ほとんど林道)で追いかけるもどんどんZaidに離される。結果、優勝のOriolから遅れること約5分、4:13:00でフィニッシュ。

Photo by Sho Fujimaki

掴めるところにあった優勝に手が届かず、とても悔しかったが、Oriolのスカイランニングにおける初優勝は、友人として嬉しかった。粟ヶ岳2位、Yadingでも2位、Livignoで3位となかなか勝てずにいて、今回地元カタルーニャの地で彼が優勝できたのは本当に良かった!勝たす気はなかったけど。

女子優勝のSheilaもカタルーニャ出身
Photo by Sho Fujimaki

今回の結果を受け、年間ランキングは2位に転落。Oriolと80P差。3位のJonathanとは70P差。まだまだ分からない!



トレイルランニングにおいてもスカイランニングにおいても最強国であるスペイン。
一般ランナーのトップアスリートへの関心度が高い!ランキング暫定1位ということもあったと思うけど、めちゃくちゃ写真を迫られた。レース中もみんな名前で呼んでくれる。
そして1番印象的だったのは、選手へのリスペクト。
大会前日のブリーフィング中、その日の朝にスタートしたウルトラの選手が帰ってくる度にブリーフィングを中断し、みんなで拍手を送る。凄く温かい大会だった。



Finisher Medal
Photo by Sho Fujimaki