ストラスブール公演、無事、千秋楽を迎えました。

ありがとうございました😊

ローマで仕事だった真紀さんが、わざわざ観に来てくれました。

終演後の楽日乾杯も少し付き合ってくれて、いろいろ話しました。

歌手の人はどの国でもちゃんと発声はするそうです🤣

ドイツ語と他の言語で歌うときの違いや音の違いの話、そしてこの舞台でやっている私の声の出し方の変化のことなど話せてすごくよかったです。

フランス語のセリフをしゃべるときには、喉を開くのが前提でしゃべり出し、そしてその音を相手にぶつけます。

今回身体のアップはいっぱいしたんですが、いつも日本でやってるような発声は、実はほぼやりませんでした。
初めの頃、少しやってみたんですが出す音が、狙ってる音、出したい声と違うような気がして、そのままやめて身体の方だけに集中しました。

多少不安ではありましたが、いざ始まってみると案外ブレずに音が出続けました。

日本語の芝居だと、モノローグでお客さんにしゃべる時が一番感じやすいんですが、最も気を使ってだすのが最初のセリフの1音目です。この音を喉を絞めて出してしまうと、どうにもこうにもお客さんが聞いてくれない。どんどん観るだけになってしまう。
でもどうしても、喋っているうちに喉が締まってくるので、音の高低や距離感などを駆使して落差をつけて聞き続けてもらえるようにする。

これまでの経験の中で、フランス語のセリフをしゃべるとき、日本語の要素、訳したニュアンスがセリフに乗ったとき、すぐフランス人に「あ゛?」と言われてきました。聞こえないんだそうです。

もちろんロジックとしてはフランス語の文脈の中に、日本語の文脈のニュアンスの音がでてきたらおかしなことになるわけだから、当然な気もします。日本語は、当てて喋らないことが多いですし、そこだけ弱くなるはずです。

でも、そりゃあ、私は脳内が日本人で構成されてますから、セリフをしゃべればしゃべるほど、無意識になればなるほど、ズレが生じてくるわけです。

というわけで、フランス語のセリフは

「むり目でも当て続けようとする」

を大前提にしてます。
これはイメージとしては

「相手にセリフを投げつける!」

くらいの感覚です。


セリフをしゃべるとき、身体、特に喉のあたりの力が抜けている方が喉は開きやすいはずです。でも「しゃべる」という行為自体に緊張を感じてしまえば、あとは訓練して強制的なリラックスを手に入れなければいけない。

でも、この「しゃべる」という行為自体を目指せば、喉がリラックスするのでは?
目指す地点は、「聞こえる」ということ。
これはフランス語も日本語も同じです。

試してみます。

というわけで、ストラスブール離れます〜
最後の大聖堂内部の写真です。