球根を植えてしばらくは
花を咲かせていた水仙だけど
いつの間にか葉っぱだけが出てくるようになり、
特に気にすることもなくほったらかしていた数年間。
1輪の花が咲いていることに気づいたのは、
父が亡くなった翌年、母の命日が近い日だった。
水仙は、母が亡くなったときから四十九日まで、
父が欠かさず仏壇に供えていた花。
それから毎年、
花を咲かせてくれるようになったのだけど。
肥料をやらなくても、
気持ちを向けるだけで花にも伝わるのかなと、
そんなことを思った今日。
こうして私は毎年
亡くなった母と、父を思い出す。
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〈平原美津代のSNS〉
