ヴァイオリンへの身体作り -442ページ目

レガートの上手になる身体

各種テクニックに有効な基本の体操、及び身体使いの最初歩をご紹介しています。


『7つのベーシック』
4つ目です。
『レガート』


まずは先弓の身体使いから先にご紹介しますね。
『前へ習え』をしてみてください。
これが一般的な誤解の身体使い。

次に、手の甲を向かい合わせにして『前へ習え』をしてみてください。(親指を内側に回転させます)

こちらが正しい身体使いです。

数秒ずつ行い、違いを感じてみてください。



足の裏、膝、股関節、お腹、背中の感じはどうですか。
正しい方は、しっかりと身体に締まりがあり、集中して立てるのではないでしょうか。


肩甲骨、上腕、親指の感じはどうですか。

正しい方は、肩甲骨から腕が繋がっていることが良く感じられ、腕はよく伸びるのではないでしょうか。
これだけで、肩凝り解消する方もいます。


何回か繰り返していると 、身体全体をひとまとまりに感じることができます。


元弓の身体使いは中級編で、そして 先弓と元弓を繋ぐ体操は上級編で扱うことに致します。

ビブラートが上手になる身体

各種テクニックに有効な基本の体操、及び身体使いの最初歩をご紹介しています。


『7つのベーシック』
3つ目、『ビブラート』。


“ビブラートをかけている人なら、初心者じゃないんじゃないの?”
という声が聞こえてきそうです。

そうですね、『初心者』はビブラートは習わないでしょう。
敢えて『初級者』と明記しましょう。

以下のような方のために書きます。



何年も習っているのに、まだビブラートを習っていない(時期ではないので先生が教えない)

ヴァイオリン歴は年数だけ経ってしまって、まともなビブラートさえ まだかけられないで悩んでいる…

本番になると、身体が緊張してビブラートどころではない…



ビブラートは、腕・手首・指の力がコントロールできていないと、綺麗にかからないのです。
でも、腕の力を抜きなさいと言われて、抜けませんよね?
…これは初級者には大変難しいことです。

力みの原因は、主に顎にあります。顎が強張れば、背骨が強張り、背骨と繋がる全身は、強張ります。

では、顎の力を弛めることはできますか?

…これも、できないでしょう!
これらの注意は正しいのですが、とても抽象的なのです。
初級者には難しいのです。

さて、答えです。
答えは『目線』を上げる。可能ならば、顔ごと上げましょう。

試してみてください。目線が下がり顔が俯くと、、首の前面が緊張しませんか?
少し目線を上げ、可能ならば少し顔を上げると、首の前面の緊張は取れます。


これが一番最初歩の、身体脱力法です。
ビブラートそのものの体操は、中級編でご紹介することに致します。

シフティングの上手になる体操

『7つのベーシック』


身体作りの最初歩を日替わりでお届けしています。

今日は『7つのベーシック』2つめ
『シフティング』


シフトする、つまりポジションチェンジのことですが、上手く行かない理由の大半は、体幹部と腕が分離してしまうという問題からです。


体幹部と腕が分離してしまうと、指先に局部的な力が入り、親指を握りたくなり、身体は強張ります。
上腕が固まる方も、まさに、この問題です。

一般的には親指を軽く使えばよいと言われますが、初級者にはなかなか、コントロールは難しいです。


では、体幹部と腕を一体化するとは、どのような身体の状態なのでしょうか?

イラストのように、楽器を置いて足を肩幅に開いて立ってみてください。

まず首を伸ばし、肩を下げます。
手の平は前方に向けて開いて、腕も下に引っ張られているようにしてください。

イラストのようにある程度脇を広げ、伸び伸びとしていれば、指先にじんわりとした感覚が起こるはずです。

血流のよい証拠です。

ヴァイオリンを弾くときに、それ以上脇を閉めないでくださいね。


この血流のよい身体でヴァイオリンを練習すれば、ポジションチェンジもよくなります。

ただし、具体的なポジションチェンジの体操については、中級編で述べることに致します。



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