現在は削除されたビッグ・ショーン(Big Sean)のInstagramの投稿で推薦されていました。他にもジョーイ・バッドアス(Joey Bada$$)やスタイルズ・P(Styles P)、リル・キム(Lil Kim)らが読んだようです。『四つの約束』というタイトルで邦訳版も出ており、原著の正式タイトルはThe Four Agreements: A Practical Guide to Personal Freedom (Toltec Wisdom Book)です。

 

 

 

 

真に自由に生きるための4つのagreementsは「言葉に気をつけること」「何事も個人に向けたものとして受け取らないこと」「思い込みを無くすこと」「その時々の全力を尽くすこと」。特に2つ目は、他人から評定を付けられているという前提で接してしまう癖のある自分にとっては難しく、課題といえそうです。

 

ただ、ここまでの内容はどんな自己啓発本にもありがちな内容で、より実践的かつ有益だと思ったのは第6章以降の内容でした。人間は生まれてから今に至るまで、人から物事を教わったり学んだりすることで、「こうしなければならない」「ああすべきだ」といった、いわば合意(agreement)を自身の中に形成しています。それによってモヤがかかったような状態になっている、というのが古代メキシコ人(Toltec)の教え。その状態を脱するには、古い合意を断ち切る必要があります。そのための方法が

  1. 自身を死に向かう存在として意識し、全ての物事が美しいという正しい認識を持つ
  2. 古い合意の元であるネガティブな感情を絶つ
  3. 古い合意に一つずつ気づき、新しい合意で置き換えていく
といったもの。いま挙げた順に要する時間は短くて済みますが、そのぶん難しくもあります。こういう話をにわかに受け入れられない方も多いとは思いますが、認知行動療法と通ずる部分もあり、興味深く読みました。