dvsnのライブを観にビルボードライブ東京へ行ってきました。ビルボード久しぶりすぎてTODAY'S ARTISTの看板みたいなの撮るの忘れたわーと思ったんですが、前回のジョイス・ライス(Joyce Wrice)から約11ヶ月ぶりだったのと、そのジョイスの時は2年半ぶりだったので、理由になってませんね。それはそうと、素晴らしいショウだったことは間違いありません。

 

 

 

 

前提としてdvsn好きなんですよ、私。他の誰かと比較する必要なんて無いことを認識しつつあえて言うと、OVO Soundの中ではPARTYNEXTDOORよりもdvsn派。そんなわけで今回のショウも楽しみにしていたわけなんですが、「シンガーとプロデューサーのデュオである彼らが、その構成を活かして何を魅せてくれるのか」が特に期待ポイントでした。

 

そんな私の期待に、彼らは序盤で早くも応えてくれました。シンガーのダニエル・デーリー(Daniel Daley)がDJのナインティーン85(Nineteen85)に「恋愛の曲でも失恋の曲でもセックスの曲でも何でもいいから、お前の気分で曲をかけて」と指示。85が選んだのはシルク(Silk)の「Freak Me」で、ここからそれはそれはもう官能的な感じに。まさに「Too Deep」に。そう、同曲の"I won't make you pull out"の部分を歌わせてたんですよ、会場の女性たちに。さすがに反省した(?)のか、「まだ早い時間なのにフリーキーになりすぎたぜ」と笑うダニエルに、客席からは"It's alright"という女性の声が飛びました。

 

そういえばサマー・ウォーカー(Summer Walker)との「'Flawless' Do It Well Pt. 3」もこのあたりでパフォームしてくれたんですが、あのビートのドラムが増える感じ、とてもライブ映えしますね。

 

それはそうと今回のハイライト1つ目が、有志の女性たち(その数なんと20人くらい!)をステージに上げての「Touch It (Do It Well Pt. 4)」改め「Touch It (Tokyo Remix)」でしょう。先述の"It's alright"と言った女性の声に応えるかのように、ダニエルが一人ひとりとしっかり絡みながら歌い、そして一人ひとりとしっかりハグしてステージから下ろしていました。めっちゃ丁寧やんって思いました。

 

そこから私の好きな「Nuh Time / Tek Time」含め数曲を挟み、再び85先生による選盤とカヴァーのお時間に。今度はマリオ・ワイナンズ(Mario Winans)の「I Don't Wanna Know」からジュヴェナイル(Juvenile)の「Back That Azz Up」。同曲に合わせて客席の綺麗なお姉様方がケツを振り始めたあの光景は、今も私の脳裏に焼きついて離れません。

 

しかしdvsnさん、そんなところでは終わりません。続いて行われた、ミホさんという女性を椅子に座らせての「Tired」パフォーマンスは、この日最大の見せ場だったといえるでしょう。詳しくは述べません。米国でのセットリストを見て気づいたんですが、この曲の前にリアーナ(Rihanna)の「Kiss It Better」をやることもあるんですね。それだと余計にあのパフォーマンスへの機運が高まるだろうなと、振り返って思います。

 

そんな大盛り上がりのショウも最後はしっとり「Body Smile」〜「The Line」で〆。1週間ほど声の調子が悪いというダニエルの話し声はたしかにかすれ気味でしたが、いざ歌い始めるとそんなことを微塵も感じさせない美声で、本当に感心させられました。彼らの醸成する甘美な時間に六本木の夜景がよく合っていました。まずはゆっくり休んで、また日本に来てほしいものですね。

 

 

 

 

告知

YAPPARI HIPHOPのAKKEEさん著『IT'S ALL ABOUT DJ QUIK vol. 2』にて、いくつかの楽曲の歌詞対訳を担当いたしました。

 

 

Vol. 1を購入しそのリサーチ力に感動させられた身として、Vol. 2に携わることができて嬉しいのはもちろんなのですが、それ以上にやっぱりAKKEEさんのリサーチ力に脱帽!といった感じです。JAYさんのイラストもイケてるので、ぜひお手元に1冊でも2冊でも!