アゾフスタルの歴史的な集団投降劇から、ウクライナ東部での戦線でも、少しずつ現実的な報道が目立ち始めています。

 

セレンスキーでさえ、最近ではウクライナ軍の損失を認めるほどΣ(゚Д゚) 

 

数日前は「一日あたり100人ほどの損失」、と言っていたのが昨日にはその数が200人にまで増えていました( ゚Д゚) それでもロシア国防省が毎日発表している、ウクライナ軍の死亡者数は多い日で700人~800人ほどなので、まだ現実と同じでもないのですが、前よりは進歩しています。

 

 

BBC「ウクライナ軍の被害:ウクライナ政権は一日当たり最高で200名の兵士を失っている」
 

 

その他、各国のニュースや発言の一部をまとめました。

 

 

イタリアのトリカリコ将軍:

EUは『ウクライナで戦争に勝つ』という狂った考えを捨てる必要がある。
 

ロシアを刺激させてより深刻な行動を起こさないようにするためにも、

ウクライナに降伏を迫る必要がある」(出典

 

 

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イギリス、The Guardian紙

経済戦争に勝ったのはロシアで、プーチンがウクライナから軍隊を撤退させるさせる気配はまったくない

経済制裁は、ロシアの石油とガスの輸出コストを押し上げ、貿易収支を大幅に改善し、戦争のための資金を調達するという逆効果をもたらした。

今週初めにEUがロシアの石油輸出の一部禁止を発表すると、世界市場での原油の価格が上昇し、クレムリンに新たな財政的利益をもたらした。一方ロシアは、4月の中国への石油とガスの輸出が前年比50%以上増加するなど、エネルギーの代替市場を見つけることに何の問題もないようだ。

先週、ダボス会議に出席した世界の有力者たちは、ロシアの侵略を非難し、ウクライナを強固に支援することを改めて表明した。しかし、内心では、戦争が長引いた場合の経済的コストへの懸念があった。

このような懸念は、まったくもって正当なものである。ロシアのウクライナ侵攻は、すでに強い物価上昇圧力に拍車をかけている。戦争の結果、西側諸国は低成長かマイナス成長、インフレ率の上昇という1970年代のスタグフレーションに逆戻りする事態に直面することになる。

ロシア大統領は当初から、自分に対する国際連合が分裂するのを待つという長期戦に出ていた。ロシア政府は、ロシアの経済的ダメージに対する限界値は西側諸国よりも高いと考えており、それはおそらく正しいのだろう。

制裁が功を奏していないことは、ジョー・バイデン大統領がウクライナに最新のロケットシステムを供給することを決定したことからも明らかだ。エネルギー禁止やロシア資産の差し押さえがこれまで果たせなかったこと、つまりプーチンに軍隊を撤退させることを、米国の最新軍事技術によって可能にしようとしていることがその証明だ。

プーチンは無条件に降伏するつもりはないだろう。経済戦争が引き起こす深刻な巻き添え被害の可能性は明らかで、先進国では生活水準の低下発展途上国では飢饉、食糧暴動、債務危機が起きている。(日本語出典

 

 

'(出典:リンク)

 

 

 

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ドイツの新聞、SPIEGEL紙の国際ニュース

ウクライナ軍の抵抗はもって数週間とドイツ諜報機関の予想

ウクライナは(外国から)可能な限りの支援を受ける必要がある。ロシアはウクライナ東部で前進しているものの、ロシアによる一方的な攻撃にウクライナ軍があとどれほどもつことができるのか、と軍事評論家らは考え始めている

ドイツの連邦情報局(BND)は、ウクライナの抵抗は4~5週間しか持たないのではないか、と懸念。最近のいくつかの機密発表によれば、ロシア軍は開戦当初より進軍を遅くしているが、毎日小さい領域を着実に支配していると連邦情報局はいう。さらに、8月までには、プーチン大統領の部隊がドンバス全域を完全に手中に収めると考えている。

つまり、ドイツの兵器の送付が来週になるか、8月になるかで大きな違いを生むということだ。 (日本語出典

 

 

 

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アメリカの政治紙、The Hill紙

ウクライナにとって受け入れがたい真実

The Hill紙(アメリカの政治新聞)は、特別作戦の方針について4つの選択肢を検討した上で、ウクライナの紛争を終わらせるには、ロシアの勝利以外に方法はないという結論に達した。

 「この戦争の結果は、ロシア政権の当初の希望や期待とはかけ離れたものになるだろう。 しかし、それでも、それはロシアの勝利となる。西側諸国の我々は、この厳しい真実と折り合いをつけた方がいい」 (日本語出典)
 

 

 

 

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イギリス、ガーディアン紙

弾薬をほとんど使い果たしたウクライナ:完全に西側兵器に依存

ウクライナ情報機関の副長官であるヴァディム・スキビツキーは、英ガーディアン紙にこのように告白している。

「ウクライナは、ロシア軍の10~15門の砲弾に対して1門の砲弾しかない。欧米の同盟国は、自国保有の10%ほどを私たちに与えた」と彼は言った。

現在、ウクライナ軍は1日に5〜6千発の砲弾を使用しているが、そのほとんどは NATO諸国から供給されたもので、ウクライナ軍にはもう自前のものがないという。

そのため、ヨーロッパでは弾薬庫が空になり始め、ウクライナへの供給も減少している。

同時に、近い将来、紛争は「砲兵が中心」のままとなり、西側がミサイルシステムの供給を10倍に増やさなければ、キエフは何もできないだろうと、スキビツキーは認めている。(日本語出典

 

☛死亡した兵士の数だけでなく、兵器の数の圧倒的な差についてもここ数日で認める報道が増えてきています。

でもウクライナにとって問題なのは、前線の多くの兵士は、NATOの兵器どころか自国の兵器さえ使えない、むしろ初めて兵器を手にした人が多い点です。それぞれの兵器を使えるようになるには適切な訓練が必要ですし、実際にたまにやっているようですけど、様々な国から遅れてくる支援兵器は種類も多いので焼け石に水状態です。

 

 

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Bloomberg

ウクライナに支援兵器を送りすぎて在庫不足:アメリカ国防総省

ウクライナの戦争では、すでに米軍のジャベリンの在庫の3分の1を消費している。数カ月以内に、国防総省は自国の在庫を空っぽにしなければ新しいものを納入できなくなるだろう。スティンガーを製造しているレイセオン社は、生産再開に1年はかかるだろうと言っている。

スティンガーを製造しているレイセオン社によれば、生産再開には1年かかるという。先月議会で可決された400億ドルの支出パッケージは、これらの備蓄を補充することを目的としている。しかし、この問題は短期的な供給の途絶よりも深い。

軍事プランナーと防衛請負業者は長い間、兵器そのものを作るよりも、空母や戦闘機などの大がかりな「プラットフォーム」への支出を優先してきた。

2020年の国防総省の報告書によると、軍は重要な部品を作るのに、単一の「しばしば脆弱な」サプライヤーに依存しているケースが驚くほど多い」(日本語出典

 

 

 

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まあ、兵器をどれだけ送られても、ウクライナ軍兵士の士気はどん底以下のマイナスレベルですし、まともに兵器を扱える兵士がどれほど残っているんでしょうね。

 

 

ウクライナ兵捕虜たちからゼレンスキーへのメッセージ

「私たちの敵はロシアではなく、あなたです」

 

 

ゼレンスキーも、ウクライナの主権をポーランドに渡そうとしてますし。あとどれだけもつものやら?

 

 

 

ゼレンスキーがウクライナの主権をポーランドに移譲する可能性

ロシアの外国情報局は、ポーランド当局がロシア軍との衝突の可能性が低い地域に軍を配備するとみている。(出典

 

 

(出典と全文:リンク