「ダブルBの夕べ」会場紹介① | 椿座通信2

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復活しました。劇作家・脚本家、西史夏のブログです。

さて、道案内も済んだことなので各会場の魅力をご紹介したいと思います。
今回の「ダブルBの夕べ」では、芦屋~伊丹~花園町、3つの会場を巡回します。公開するやいなや、「どうして3つもの会場でするの?移動大変じゃない?」「芦屋の会場も伊丹の会場も知らないよ」という声が寄せられました。
私も最初は、「そうかな~、無謀だったかしら…」と、思いましたが、それぞれの会場でお店の方と打ち合わせを行い、足で道案内を作るうちに、「やっぱりこの3会場を選んで良かった!」と、心から思いました。この3つのお店にはどこも思い入れがあって、大好きな人たちが集まってくる「場のチカラ」の強い場所。私にとっては、どんな神社よりも強いパワースポットなのです。この素敵な3つの会場を、皆さんに知ってもらいたいという気持ちもありました。

そんな、それぞれの「場」の魅力を紹介したいと思います。

まずは、芦屋「花鏡園」です。

店長の岡元さんとは、「パリャーソ」のライブがご縁で知り合いました。「花鏡園」があることで、あの地域一帯の文化度は断然成熟度を増していると思います。公園と同じ、住民の共有資産ともいえる場所。愛情豊かに手入れされた草花に溢れ、30名ほどが入る2階のフリースペースでは、定期的にクラシックやジャズのコンサート、マタニティ講座などが行われています。もとは大阪で愛されてきたお店ですが、芦屋に移って30年とおっしゃいます。

けれど、なかなか集客や地域住民の理解が得られない時代も続いたそうです。岡元ご夫妻が悩んでいた時、一通の手紙が届いたそうです。「あなた達のお店がこの場所に移ってきてから、街は変わりました。応援しているので、頑張ってください」という、近隣の婦人からの長い激励の言葉でした。岡元さんは、とてもうれしかったそうです。

私も音楽ホール、いわゆる文化施設に勤務しています。施設の統廃合や老朽化、維持管理費の問題もあり、「いらないんじゃない?」という厳しいお言葉にさらされることもあります。個人で、文化施設同様の活動をされている方にも、同じような試練があります。けれど、文化は地域の共通資本。インフラや教育と同じように、人間にとってなくてはならず、行政が整備すべきものである、というのが私の考えです。ましてや、それを個人でやってらっしゃる方は、心から応援したい!

…ということで、長くなってしまったので「花鏡園」の具体的なご紹介はその②で…