風雨天の寅之助が辛口でぶった斬る~今日のタイガース~ -2ページ目

風雨天の寅之助が辛口でぶった斬る~今日のタイガース~

タイガースのゲーム結果を振り返り辛口に評論するブログです。
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までに何度も犠打の是非については言及してきた。他チームの作戦においてもビジターでありながら同点狙いの犠打について考えをかいてきたが、昨夜のヤクルト戦ではそれに輪をかけてガッカリする犠打采配を目の当たりにしてしまう。
 
ヤクルトの勝利は6月30日の阪神戦に勝って以来だった。その6月30日、ヤクルト戦敗戦での監督談話で昨夜同様に中谷がやり玉にあげられている。「もう何百打席出ているのか…」そして昨夜は「もう何試合出ているのか…」 
 
最初の談話があって以降、球宴前最後の試合では福留の休養日に4番(原口5番)に入って活躍し、大和とともにお立ち台にまで上がっている。福留のお休み日は今まで原口を入れることが大半だった。原口でなく中谷を4番で使ったことはそれなりの期待感をもってのことは疑う余地もない。
 
福留がいなくなった時、次期4番候補は何人かいる。しかも生え抜きの若手である。中谷が最右翼であることは多くのファンも異論は少ないだろう。昨日は前日の髙山でなく3番に中谷が入った。ゲーム中、片岡打撃コーチのコメントがラジオで伝えられた。
 
「由規の球筋とデータから見てあえて右投手に右の中谷を起用した」
 
中谷の起用はあえて、、、なのか? 普通の右投手だったら髙山だったということか? 数日前の4番は左投手だったが4番など左も右も関係ない。その考え方に疑問を感じていた。
 
無死一、二塁で中谷。クリンアップに据えた選手を簡単に替えるのは賛同できないが、どうしても送って福留に期待するなら、犠打の成功期待度の高い選手に替えれば良い。それが適正というものだ。
中谷という選手の適性を考えた時、三塁フォースプレイの難しい犠打をさせることが果たして最善の策だったのかどうか…。
 
中谷を3番で使う以上、あそこは強く振れという指示を出すべきだったと私は思う。攻めた結果が併殺でも良い。生え抜きの4番に成長させるための投資なのだ。犠打をうまく成功させるよりも、チャンスで強く振らせ、強く攻めることを中谷に意識づけさせることのほうが本人にとってもチームにとっても大事だと思う。
 
近い将来中谷にどういう選手になってもらいたいか、その表れが3番であり4番のはず。「もう何試合出ているのか…」 6月30日と同質の昨日の敗戦談話。指揮官として中谷という選手をどうするか、状況判断の欠如という評価をするならベンチこそ状況判断をしなければならない。
 
そこまで選手を批判しておきながら更に中軸で中谷を使うのであれば、いったいどういうビジョンで中谷を使っているのかということになる。4番になってもらいもしたいが小技もしっかりやってもらいたいしボール球も振るな、では虫が良すぎる。鈴木誠也なんて中谷より酷い空振りを中谷以上にしていただろうに…。

 

あの犠打失敗で結果的にゲームの流れが変わったように思える展開に終始した。個人的に流れなどというものがあるかどうかも怪しいものだと思っているが、もし流れというものが存在し、それが作用して負けたのであれば、ゲームの流れを悪くしたのは中谷の失敗ではなくベンチの判断だと思う。

 
犠打が成功ししにくい難しい状況で3番打者にスリーバントまでさせたこと、、、、  ふと昨年の藤浪161球に似たものを感じてしまった。

 

9回3点差リードでドリス。余裕で勝つと思いきや先頭に四球。ドリスは先頭を出すと雲行きが怪しい傾向にある。昨日も四球後に中井、亀井に短長打され1点差。なおも無死一塁。ここで讀賣ベンチは犠打代打で寺内を送った。寺内=犠打、両軍のほとんどのファンもそう思っただろう。
 
讀賣ベンチは前カードの広島戦でも1点ビハインドで無死一塁から犠打を選択し思惑通りに一塁走者を生還させている。だがゲームはその後に丸の本塁打で勝ち越され讀賣は3連勝を逃した。結果から言えば昨日も同点止まりでホームのタイガースがサヨナラで勝った。
 
寺内を代打で送った場面、守る側に置き換えてどういう作戦で来られるのが嫌だったかを考えていた。讀賣ベンチの残り野手は阿部と石川、捕手の実松それに寺内の4人。打順は8番相川。1点差。キーマンは誰が考えても阿部。讀賣側としては阿部をどこで使うか、阪神側はどこで使われるか…。
 
使うとすれば2番山本のところが先ずは考えられる。実際高橋監督はそのシナリオだった。絶好調で手の付けられない長野と坂本は100%変わらない。ならば阿部を使うなら2番しかなかったのだろうか…? いや、寺内のところで代打・阿部という使い方もあったと思う。
 
阪神側として考えれば、私なら無死一塁で阿部が一番嫌だった。阿部を出す=犠打はない=一気に逆転を狙っているという作戦に思えてくる。逆転を狙って阿部併殺なら仕方がない。阿部が四球もしくはヒットなら、逆転の走者を置いて長野、坂本を打席に送られてしまう可能性は高い。
 
寺内犠打の一つのアウトは同時にあと二つで負けということも言える。同点なら寺内犠打で良かったかもしれない。二進の代償でアウトひとつをもらえたことは大きかった。四球2つ絡むとピンチは広がる。三つ目の四球寸前でマギーの打ち損じに助けられたが、あそこで四球狙いでストライクを打ちにいかない外国人ではダメ。当然のヒッティングだった。さすが元メジャー。
 
中谷が9本目の本塁打。3歩進んで2歩下がりみたいな状況かもしれないが、着実に階段を上りその能力を開花しつつあるように思う。4番を務める福留だが中谷4番へ移行する良いタイミングのような気がする。
福留が圧倒してチーム一の数字なら文句ないが、打席数の差は91打席も中谷のほうが少ないのに長打数、本塁打数は福留のそれを上回った。
 
率が2割5部台というのは寂しいが、長打力のパフォーマンスから考えても中谷4番でチームの中軸に据えても何ら問題はない。春季キャンプ、どこまで本気だったかわからないが、7対3でも北條を使うと言えるなら、5分以上の力を残している中谷にシフトチェンジしていっていい時期だと思う。
 
チーム事情から福留しかいなかった。昨年はまだ4番ゴメスという形があったが、キャンベルをこういう使い方しかしない以上、福留を指名するしかなかったのが実情。新井、鳥谷が元気、金本が4番で捕手城島、一塁にはブラゼル。2008年~2009年あたりはどこからでも得点できる強力打線だったが、その後数年はずっと得点力不足がチームの課題として残る。

金本監督就任後、得点力不足と将来の強い打線組成を目指し、ドラフトでは2年連続で野手を1位指名した。髙山、中谷、原口、大山、陽川、江越。強いスイングができる若手は多い。この中でようやく中谷が眼を出し中軸に定着できそうなところまで来た。


年齢は関係ないが、ベテランはやがて力が衰えていく。その見極めをし、断を下すのもベンチの仕事。中谷はその器ではないかもしれない。しかしいつまでもよそからの補強選手にクリンアップを任せていれば、福留、糸井がいなくなったらまた次の福留や糸井を探すことになる。
 
変革と挑むを掲げた昨季と今季。生え抜きの4番として定着しそうな選手が出てきた。今までとは違った形へと変革し、さらに挑んでいく良いタイミングではないかと思う。
 
タイガースの4番は甲子園のレフトスタンドへ放り込める右打者であってもらいたい。
個人的願望。
 

 

島、名古屋遠征で連敗し戻ってきた甲子園。ヤクルト戦からようやく鳥谷の打順を動かした。以前より6番鳥谷は機能しないと自己主張してきたが、残ったデータからみても、現状鳥谷、上本の1,2番がより得点力に寄与するだろう。
 
出塁が多くなれば後はクリンアップが還せるかどうか、これにかかっている。勝つも負けるもクリンアップの仕事ぶりにかかっている。昔も今もそしてこれからも、、、これは変わることはない。今日は1,2番が無出塁だったがこの並びで継続してもらいたい。
 
この日は青柳が登録即先発となったが、青柳登録に伴い残念ながら大山が登録を外れるだろうという意見を仲間内で交わしていた。蓋を開けてみれば抹消されたのは北條、大山は登録が継続された。ヤクルト初戦を落としたその翌日、その大山が5番でスタメン抜擢。
 
まだプロで1本のヒットも打った実績のない選手が5番スタメン、随分思い切ったオーダーを組んできたものだ。それができたのもチーム状態が落ち込み8連敗もしていたからというのもある。チーム成績が良好に推移していたらそんな起用をする必要もない。
 
背景に原口、中谷の不甲斐なさもある。お前らしっかりせい、指揮官無言のメッセージだったかもしれない。原口はこの日、9回二死から作った逆転サヨナラのチャンスに代打に送られたが初球の甘球を見逃し、ボール球2球振って三振、ゲームは終わってしまった。
 
原口の特徴は勝負強さであり同時に選球力も高いこと。その原口が甘い球にバットが出ず、ボールからボールになる球道に手が出てしまう。その傾向はこのところよく見られた。調子を崩しているという状態を通り越して迷いと焦りを同時に抱えてしまった状態ではないだろうか…。
 
4番が日替わりでコロコロ変わる。原口かと思えば中谷だったり5番で起用しながら二打席で途中交替させたり。結果が出なければ変えられるという心理は若手選手を委縮させる。能力があると思うなら、ベンチが腹を括り忍耐強く継続してやってこそ育つ。
 
大山に戻ろう。初スタメンの昨日、第一打席も非凡なものを見せた。内側のシュート系をしっかり引っ張り込んで球足も速かった。第三打席のフォーク空振りは仕方なし、第4打席は満塁で回ってきたが変化球にヤマ張りしてストレート。全く手が出なかった。一打席一打席が経験値。
 
落ちるボールへの対応は時間がかかるだろうが、横の変化への見極めは割としっかりしている。スイングは長距離打者のスイングで雰囲気をもっている。佐々木を獲らず、大山指名に踏み切って大正解だった、、、来年以降そう思える日がきっとくるだろう。
 
一塁専用の新外国人が決まったようだ。原口、中谷、大山らをどう使っていくのか。ベンチの人選力がますます重要になってくる。大山はいずれ三塁を守ることになるだろう。中谷は外野も守れるが原口は捕手をやらないなら一塁を守るしかない。ベンチに置いておくには勿体ない選手だと思うが。
 
川端も雄平も畠山もいないヤクルト、正捕手中村、守護神秋吉も登録を外れた。ケガ人続出のチームに負け越すわけにもいかなかった。逆転されたその裏に再び逆転したが勝ち越しはWPでもらったもの。さらにヤクルト8回表の攻撃。
 
無死からマテオが連打され無死一、二塁。点差は「2」である。過去に何度も書いた記憶があるが、ホームならまだしもビジターチームがここで犠打しても同点狙いの作戦でしかない。真弓や和田もよくこの2点差二走者で犠打を多用した。
 
今日の場合打者は大引、右へ打つのは上手い打者だ。2点ビハインド、ここで大引に繋がれたら一気に追い込まれてしまう場面。残りのアウトカウントは6個しかない。ここでアウトひとつ献上することがどれだけロスなのか…。
 
3連打など滅多に出ないのが野球だが、どのみち2点差で負けている展開、3点取るために大引のヒットにかける作戦をとられるほうが守るほうは嫌だろう。真中って犠打しない2番ということで川端を使っていたんじゃなかったのか…。
 
犠打されて一番怖かったのはマテオの前に転がり、バント処理で一塁悪送というシナリオ。それが起こらないかハラハラしていた。まぁそれよりも荒木の中前は本来投ゴロ。マテオが普通に処理できれば併殺で終わっていた。マテオは守備練習をしっかり。
 
ヤクルト戦は3連勝して欲しかったがね~ 初戦、青柳が突如として乱れてイニング3死球。無死から鳥谷送球ミス(記録ヒット)からの4失点だったが、走者が出たり一度ぶつけた後にこれほど投球に変化が出てしまうのはメンタル面の弱さ。強い気持ちで投げられるよう何らかの方法でメンタルを鍛えるしかない。
 
次節は打線もやや上向き。
特に無援護だったメッセンジャーと小野にはしっかり借りを返してやらないと…。