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興奮冷めやらぬまま、映画にも即オートシフト。

テレビシリーズでは11話という業界通例には珍しい弱短の尺ながら、過不足の無い洗練されたパッケージだと感じたものだ。
映画の構成はテレビシリーズのダイジェストにアフターストーリーを付加した進行。それを約1時間40分という時間でまとめた結果がどうだったかと言えば、ずばりナシだったね。90点と位置付けたテレビシリーズだが、満点に対してマイナス10点に至った理由は何か。それが強調された結果になった気がしたもん。感動の“押し付け”感。

物語の起点でありベースとなる幼年期は勿論のこと、それを顧みる高校生だってまだまだ子供。大人だって難しい以心伝心を叶える為に、ここではいささかセリフまわしに頼り過ぎた感が強かった。純真無垢故のダイレクトなメッセージは分かる。分かるんだけども、それはセリフなんかより表情や仕草でコチラに伝えて欲しかったというのが理想だったかなー。それが気になった最たる悪例は神社前でそれぞれが秘めた想いを吐露し合った末、「あれ?いつの間にかあだ名で呼び合ってる⁉︎」なんてシーンはもう野暮でしかない。セリフもここまで説明臭くなると、もう視聴者をバカにしてんのかと。正直興醒めしかかったよ。

更にそれが映画版ともなれば、恐らくはテレビシリーズを知らない一見客への配慮という名目での表現力不足か下心により、益々会話が駄目な方へエスカレート。ここまでくるともう感じることが心地良かった筈の作品の空気感は一変し、チープで悪ノリの過ぎた中二ノベルとさえ酷評したくもなった。泣かせに来ているくらいの悪戯心どころか、「オラここで泣け」とばかりの傲慢さとも受け取れたほど。

ちゅーこって35点ですかね。難しいんだろうな、こういう映画化って‥。