心の井戸の深く奥へと―  「こころの声を聴く 河合隼雄対話集」より   読書はクスリ | タロットのささやき、こころの景色

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大田区・東急沿線にあるプライベートスペースで、
マルセイユタロットリーディングをおこなうHARUです。
おやつとお茶を楽しみながら、じっくりゆっくりタロットを介してじぶんと向き合う時間。
月に数回、定期的にカフェ鑑定も行ってます。

「こころの声を聴く 河合隼雄対話集」

 新潮文庫

 

この中に村上春樹との対話があり

とても印象深いことばがあったので

一部を抜粋させていただきます。

 

 

 

 

 

 

村上

 

(前略)みんなが自分の井戸に入って、

ほんとの底のほうまで行くと、

ある種の通じ合いのようなもんが成立するんじゃないかと僕は感じるんですよ。

だから井戸の中に入ってるんなら、そこから出ようと思わないでどんどん掘っていけばいいんじゃないかと

僕は逆に思うんですけどね。

バリアがあって、壁に囲まれてどうしてもコミュニケーションできないというのは、

やはり意識の上のほうでの考え方じゃないかという気がする。(後略)P272

 

 

 

image

 

 

 

河合

(前略)その井戸の中に入るというのは、

他人の意識の中に入るということじゃなくて、自分です。

自分の井戸の中に深く入れば入るほど相手の井戸と共有できるわけです。

浅かったらダメですね。

深く入っていくと、地下水がつながるんです。

その地下水がつながるところまで掘らなければいかんわけです。(後略)P273 

 

 

 

 

村上春樹は対談会場にいる聴衆からの質問に対するもの。

 

その話の延長で『ねじまき鳥クロニクル』の中に登場する井戸について

「すごく大事な井戸」として話をつないだのが河合隼雄のことばです。

 

 

これは他人を無視するということではなく

日常の生活を送りつつも

自分を感じること

静かに

自分を深く感じきること。

 

そうすることで

他者とのつながりを得られ

そのつながりに安心と信頼が得られるということだと

今の私が言語化できるのはそこまで。

 

もっと深いものを受けとっているのですが

まだまだかたちにできません。

 

 

 

 

これは

体調不良の最中の先週、

自分リーディングをしたタロット展開です。

よくシャッフルしたつもりにも関わらず

すべて「杯」=水のカード、

そして18月のカードと水づくし。

 

月明りの下、

水の底に沈むザリガニは私。

このタイミングで見ると

もっともっと底へ底へといざなわれるようです。

 

 

 

(すべて敬称略しました)

 

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