『アフターサン』   映画はクスリ | タロットのささやき、こころの景色

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大田区・東急沿線にあるプライベートスペースで、
マルセイユタロットリーディングをおこなうHARUです。
おやつとお茶を楽しみながら、じっくりゆっくりタロットを介してじぶんと向き合う時間。
月に数回、定期的にカフェ鑑定も行ってます。

 
映画を観ました。
 
 
『アフターサン』

 

 

両親の離婚後に

別居する父とすごした

11歳の夏休みのひととき。

 

 

 

年寄りと学生カップルで溢れる

イケてないホテルのプールサイド、

 

予約ミスでシングルベッド1つの部屋、

野外レストランでの食事。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暑い陽射しの下、

少しずつ日焼けをしながら

なんということもない時間がつらつらと流れていきます。

 

観る人によってはとても退屈な映画かもしれませんね。

 

しかしそれが、

親と過ごすちょっと退屈で不自由な

でも安心感にみちた子供時代そのもの

 

 

大人の苦しみ悲しみを知るすべもなかった

無邪気な子供時代を

映画とともに私も振りかえるのでした。

 

 父が奮発して買った当時最新ビデオカメラの

手ブレのある映像とともに。

 

 

 

 

 

直接的にその後が語られることはないエンディング、

でもきっとそれは苦い悲しみ。

 

遠い夏にたしかに残してきた

日焼けの火照りを頬に思い出しながら

 

暗い映画館の中で

永遠に戻ることのないあの時間を

 

ちょうどあの頃の父と同じ年齢になったからこそ

静かににじんで消えない後悔を味わいながら

ヒロインも私たちも生きていくのでしょう。