「れんげ野原のまんなかで」 | 物語の庭

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カフェと図書室、わたしの人生。

最近読んだ本。
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「れんけ野原のまんなかで」
森谷明子 著
創元推理文庫


いわゆる公共図書館を舞台にした日常系ミステリーです。

新人司書の文子と、つかみどころのない変わり者の先輩司書、能勢。
そしてのどかな秋葉図書館に起こる奇妙な事件の数々。
それを、図書館司書らしく解決していく、図書館好き、本好きにはたまらない一冊です。

文子は新人といえどまさしく司書の鏡のような女性で、
司書になりたかったわたしは、
こういう人が憧れというか、文子が羨ましくて仕方ないよ!と思いながら読んでました。
(公共図書館の正規の司書になれるのは志望者のうちのほんのわずか、
わたしの大学では「神の領域」と呼ばれていたほどの難関です…)

でも、文子はいつも、あんまり司書らしくない変わり者の能勢に振り回され、
知識量や推理力でも能勢には勝てず、
悔しい想いはやがて恋心(?)のようなものにつながります。
なんだかそっち方面は不器用で、かわいい文子ラブラブ

ほのぼのしつつも、しっかり図書館の現実を描いてるし、
実際の有名な本がミステリーにからんで出てくるのも面白いです。

あと、
・観光で旅行に行ってもその土地の図書館にもぐりこみ調査をする
・気に入っている本のそばを通る時無意識になでてしまう
等、司書のヘンテコな生態!?も、わかる!と思って笑ってしまいました。

この本、2005年に刊行されているのですが、
第二弾が、昨年、およそ10年ぶりに出版されました。

第二弾のタイトルは
「花野に眠るー秋葉図書館の四季」 
東京創元社


これを読むために第一弾を読んだようなものです!

興味を持たれた方は、続編も合わせてどうぞニコニコ

それではまた。