”Project Ara”はコモディティ化したスマートフォン業界の”悪魔”となるか? (その2) | Draft life with blog

Draft life with blog

嘘かまことか読む人次第 / True or lie? it depends on yourself

ここまでは購入者視点でAraの参入を見てきましたが、今度は”Araがスマートフォン業界にどんな影響を与えるか”を妄想してみたいと思います。



まずは既存のAndroidスマートフォンメーカーが、このAra Platformを使った製品を販売するかどうかを考えてみます。
海外に販売チャネルを持っているメーカー、SamsungやLG、HTC等は導入する可能性が高いと予想します。ただしAraの魅力であるカスタマイズ性を考えると、販売することは、同時にBTO(Build to Order)で販売する窓口を設ける必要があります。
このお話、PC市場に照らし合わせると、DELLやHPのようなメーカーもが市場に参入しやすいことを意味します。加えて秋葉原のPCショップやネットでカスタマイズ販売しているお店でも取り扱うことができそうです。そうなると、性能、価格はもちろんのことデザインも含めて熾烈な販売合戦が勃発することが予想されます。



カスタマイズ性が高いAraの特徴が、ここまで大きなマーケットを生み出す可能性を秘めているとは驚きですびっくり


さて、BTOで組み上げたAraを使うに当たって、避けて通れないのがSIMの問題ですブタ



Araが日本市場で販売されると、間違いなく3大キャリア(Soft Bank、au、docomo)は直接取り扱うことはないでしょう。理由として、そこにはModule単位で細分化されるAraの特徴の負の側面があります。ユーザーが後からModuleを追加した結果、スマートフォンが動かなくなったーなどのクレーム処理が発生することが容易に想像できるわけで、ただでさえGoogle Play上のアプリが原因のトラブルで手いっぱいのキャリアが、そのようなリスクの高い商品を扱うはずがないと考えられます。

あ、どこかの目立ちたがり屋の禿ならやるかもしれませんね(∀)
ただし自分の看板は汚したくないから、Tモバイルでーとか

話しを戻して、そこで出てくるのがAraのSIMフリー端末としての販売です。
以前のSIMフリー端末は、キャリアの縛りがない半面通信料金が高くなるという問題がありましたが、最近ではMVNO(仮想移動体通信事業者)を利用すればそんなこともないようです。

SIMフリー端末を対象にネットワークサービスを提供しているところで有名どころとしては、”日本通信b-mobile”や”OCNモバイルONE”があります。

マツコがCMに出ているあれですね


また、SIMフリーを取り巻く環境として、こんな記事も参考になると思います。

相次ぐSIMロックフリー端末発売の衝撃~高止まりするスマホ利用料金に風穴を開けるか?


ちなみに日本ではあまりメジャーではないSIMフリースマートフォンですが、海外での販売形式は基本みんなこれですひらめき電球
つまり、ユーザーはスマートフォンを家電屋や携帯電話専門店等で購入し、同時に好きなキャリアと契約してSIMをもらってスマートフォンに挿す。購入してからサービスを受けるまでの流れはこんな感じです。AT&TとかVerizonとか一部大手は、日本の3大キャリアと同じくSIMロック端末しか販売していませんがね。

日本において、3大キャリアのSIMでないとキャリアメールが使えないという問題は、gmailで解決できます
gmailだと絵文字が使えないという問題は、それを解決する”Emogmail”というアプリが存在します。
むしろspmodeメールを使う方が、メールアプリが不安定だったり受信遅延が発生しまくったり品質最低でリスクが高いぐらいです。

つまり、日本でももはや3大キャリアに依存する必要のない環境が整いつつあるってことなんです。

個人的には、SIMフリースマートフォンにする事によって、キャリアが勝手にインストールしてくるクズアプリが無いクリーンな環境を持つことができる事が最大の利点だと思っています。
てか、それだけで十分おつりが来る話しです。



例えばdocomoの電話帳アプリ。このアプリは通常アンインストールができないアプリで、絶えずバックグラウンドで常駐してきます。結果として電池の無駄食いリソースの無駄食い、それに伴うOSの不安定とスマートフォンの使い勝手を悪くすることにしか貢献しない最低の糞アプリです。加えて設定から強制的に常駐の機能を停止しても、しばらくすると自動で再度常駐するゾンビアプリときたもんだ。
docomoのプリインストールアプリはこれ以外にも色々ありますが、そのほとんどがスマートフォンのパフォーマンスを低下させる糞アプリです。現在これらの機能を強制的に停止にできるスマートフォンも一部あるようですが、全ての製品ができるわけではありません。

高いお金を払って買ったスマートフォンに、こんな糞アプリが最初から入っていて、使っているうちにどんどん使い勝手が悪くなる・・・そんなスマートフォンライフなんてぞっとしませんか!?


とりあえず燃やしておいたサヨナラ
(Image by pinktentacle.com)



さて話は戻って、AraがSIMフリーで販売されると前にも書いたように多くの3rd Partyメーカーが参入してくるでしょう。
更にこれに便乗して、多くの業界とのコラボデザインが販売されると予測されます。
例えば…ファッションメーカー、スポーツメーカー、車両メーカー(自動車、バイク、自転車、etc)、各種量販店(Amazon、楽天、AEON、YAMADA、etc)
PCとは違って携帯電話やスマートフォンはもはや一人に1台以上の普及率です。加えてこれらは普段持ち歩かれ、人目につくところで使用されます。人目に付くスマートフォンのデザインが持つ販促効果は大きいでしょうね…

これはModule単品で販売するメーカーにも同じことが言えます
例えば高額だけど非常に性能の高いModuleに目立つデザインを施します。そのModuleを装着した状態で使っているところを第3者に見せることで、興味や関心を引かせることが可能になると。

こんな感じにね


カラフルですねー音譜


このような盛り上がりが予想されるAraですが、BTOの販売チャネルを持たない既存のスマートフォン開発メーカーはどう対抗すればいいのでしょうか?
この話題は、”Project Ara”はコモディティ化したスマートフォン業界の”悪魔”となるか?(その3)で考えて以降と思いますのd、興味のある方はどうぞー顔

”Project Ara”はコモディティ化したスマートフォン業界の”悪魔”となるか?(その1)