モラハラのケ (長文です) | あした、なに、できる? 〜42歳若年性認知症主婦の覚え書き〜

あした、なに、できる? 〜42歳若年性認知症主婦の覚え書き〜

若年性認知症患者本人のブログです。
宣告を受けた私の気持ちや状況やこれからの生き方の希望などを盛り込んだ覚え書きです。
出来る内に出来ることを積極的にして行こうと思ってます。

以前、私の既往症のボーダーパーソナリティー障害(BPD)について少し書きました。
BPDは既に寛解状態ですが、寛解後も私にはなかなか抜けない悪いケがありました。


それが


「モラハラ」


です。

最近はメディアでもよく取り上げられており、世間の認知度も上がって来ました。


私はモラハラの被害者であり、加害者でもあります。
被害は母親から受けてました。
加害は、夫と娘に対して、です。


とくに、夫には、、
結婚してから幾度となくモラハラな言動をして苦しめてしまっていました。
最近でこそ余り顔を出さなくなりましたが、当時は本当に酷かった。。
今でも、よく離婚されなかったなぁ~と思うし、夫も


俺、よく耐えたよね?偉くない⁉︎


とか言って、当時の事を笑い話にしてます。/ _ ; イイヒトダー


モラハラの凄い所は


モラハラ加害者は、短時間のやり取りの中で『相手の心を揺さぶるのに有効な言動を瞬時に何度でも繰り出せる』こと


です。
私も心の調子が悪い、または、疲れ過ぎた時には、今でも繰り出せる事があります 囧rz


この表現、普段モラハラに接してない人には漠然としていて非常にわかりにくいと思います。
なので、数年前に私たち夫婦間であった実例で説明します。(当時、娘はまだ影も形もいませんでした)


実家に泊まって帰宅した私(専業主婦、実家に遊びに行った)が、自宅の台所に積み重ねられた汚れた食器類を見てキレ、その後に帰宅してきた夫(サラリーマン、仕事上がり、しかも激務)に放った言葉です。


私「疲れて帰って来て、台所に洗い物が山と重なっているのを見た人の気持ちがわかる⁉️」


。。。囧rz


これ、普通はいきなりキレる事ではないし、言うにしてもいい方があります。


疲れてる所悪いけど、出来れば留守中の食器は洗っておいてくれると嬉しいなぁ

とか。

え~、ちょっとは洗っておいてくれたっていいじゃん~(笑)

とか、色々。。


モラハラ加害者は、普段から心の余裕が無くて愛情飢餓であり、コンプレックスの塊なので、それらが満たされないと感じると怒りが炸裂します。
そして、その時に繰り出される言動は、一見すると筋が通っている様に見えがちですが、実際には理不尽で矛盾だらけです。


また、モラハラ加害者は拒否される恐ろしさから、日常的に自分のささやかな願いや希望と言った「心の甘え」を相手に言う事が極端に苦手なため、「歪んだ手法=怒り」でそれらを伝えるんです。
少なくとも、私はそうでした。
そして、もちろん、モラハラに特徴的な


私の言う通りにすればいいのよ


と言う、相手の自由を蹂躙する「コントロール欲」も全開でした。


「この人モラハラかも」と疑わしい大切な人がいたら、(相手の激昂覚悟ですが)その人と反対の意見や価値観を提示してみて下さい。

躍起になってこちらの意見や価値観を否定、潰しに掛かったら、黒に近いです。

一旦こちらの意見や価値観を受け止めても、最後の締め括りを自分の意見や価値観で終わらせたら、グレーです。

「そうだね」だけなら、白ですかね。


長くなりましたが、何が言いたいかと言うと、モラハラの効果的な治療法についてです。
(あくまでも、私と夫のケースですが)


ウチは私のモラハラが行われると、夫が冷静にそのモラハラはどう言う部分がモラハラで、彼はどう嫌な思いをするか、を話します。
そして、想定される一般的な「普通のやり取り」を再現するんです。
これ、認知行動療法の一種らしいです。


本当は、、私としては、、
モラハラが酷ければ酷い程、夫に抱きしめられながら「大丈夫だよ、大丈夫。愛してるよ」と頭をナデナデして貰いたかったのですが、いくらできた人間の夫でも、モラハラに晒され傷を受けて尚、加害者の私を優しく抱きしめ愛を囁くことは中々に難しく、上記の方法が取られました。


それでも、何度かは

私さん、私さん、大丈夫?
今、ちょっと、オカしくなってるよ?

と優しく言われてトントンされ、号泣したことがありました。


加害者が言うのも本当になんなんですが、私は怒りたかった訳ではなくて、泣きたかった、助けてって夫に甘えたかっただけなんですよね。。


そして、このモラハラ検証のやり方は効果的ですが、加害者の私にとってはかなりの苦行でした。
自分の放った理不尽なモラハラ言動を逐一細かく検証された上、異常性を明らかにされるので、それはそれは、もう、毎回毎回身悶えするような苦しさや辛さがありました。
それこそ、自分のコンプレックスを白日の下に晒され、蹴散らされてる気分。
正直、この時はいつも怒りをコントロールするのがやっと。


ただ、やはり効果は抜群で、ウチの場合は3年でかなりの割合でモラハラ沈静化に成功したと言えます。


モラハラをする人の多くは自己愛性人格障害のケがあるため、自分と異なる価値観や意見を認めようとしないのが常です。
また、モラハラ加害者は外面が良く、被害者が周囲の人に被害を話しても、逆に被害者がおかしいことにされたりと言う事もありがちです。(両方の立場で経験済みです)


でも、もし、、


モラハラの自覚のある加害者が居て、それがあなたの人生にとってとても大切な人で、生涯掛けて一緒に治療しようと言う気持ちがあるなら、、


できれば、たまには「ナデナデ法」で、
常にやるのは、検証法で


進めるのをオススメします^ ^


大事なポイントは、


冷静に
加害者がキレて来ても、終始淡々と話し
被害を受けた自分には傷付いた気持ちを話す権利があると主張
加害者の限界のタイミングを見極めて話を終わらせる


です。


どうか


モラハラ被害者の方が少しでも気持ちが楽に過ごせますように。
モラハラ加害者の方もまた、少しでも気持ちが楽に過ごせますように。




2015.3.21 あるじゃーのん

*この記事はその内アメンバー限定記事にするかもしれません*