Scienceが発表したTop employers 2017 | 医薬翻訳のアスカコーポレーション 社長ブログ

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大阪北浜、東京田町にオフィスを持つ医薬・バイオ分野の語学サービス会社 アスカコーポレーション社長 石岡映子のブログ。

Scienceがユニークな調査を発表した。Top employers 2017: High marks for innovation, long-term vision, and social responsibility、という白書で、バイオ、製薬業界を対象に、innovation、positive work culture、social responsibilityなどを調査。スタートした2002年では685名の回答しか得られなかったが、今年は7000名近い人が回答し、ほとんどは30歳以上、修士・博士を持っている人が64%いるのだと。以前はほとんど北米だったが、今回北米は65%、欧米が25%、アジ太平洋が7%。

 

1位はRegeneron Pharmaceuticals社。ニューヨークに本社を置く創業30年、すでに6薬剤が承認されている。昨年に続く首位、2011年に初登場して以来、6年で5回登場している。研究に主眼が置かれ、innovationが高く評価されている。

2位はデンマークのNovozymes社。サイエンスバックグランドを持つ人が多く、13~14%も開発費に充てているという。女性が働く環境も整備されている。

3位はVertex Pharmaceuticals社。ボストン本社。2000人の従業員の2/3は開発に従事し、難病克服に向き合っている。

4位はMerck KGaA 社。ドイツの会社で従業員5万人、創業350年を迎える老舗。
5位はNovo Nordisk社(デンマーク)、
6位はModerna Therapeutics社(米国)、
7位はGenentic社(米国)
8位はEli Lilly社(米国)
9位はBiocon 社(インド)
10位がAbbVie社(米国)
11位にAstraZeneca/ Medimmune社(英国)
などなど
http://www.sciencemag.org/features/2017/10/top-employers-2017-high-marks-innovation-long-term-vision-and-social-responsibility

 

興味深いのは、
2016年、1番重要なのはinnovation、2番がtreats、3番目はloyalty、4番目がwork culture、5番目がsocial responsibleだった。
2017年は、1番重要なのは同じくinnovation、2番がwork culture、3番目にtreats。4番目がsocial responsible、5番目がloyaltyだと。

イノベーションが重要なことは変わらないが、働く環境などの重要度が上がっている?
いずれにしても、どこの企業も人材に多くを投資し、企業の価値づくりに取り組んでいることが報告書を読めば伝わってくる。

 

回答の65%が北米だからではあるが、驚いたことに、ほとんど上位の会社を知らなかった。少なくとも聞いたことはある、程度だった。勉強不足、いかに知識が偏っていることか。

 

一方、Forbesの製薬業界調査では、事業パフォーマンス、製品・サービス、イノベーション、職場、ガバナンス、社会貢献、リーダーシップなどから企業が選出される。

 

今年の第1位はシカゴに本社を置くアッピ。第2位はデンマークのノボノルディスク。3位に武田薬品工業がランクイン。続いて4位はロッシュ(スイス)、5位 ヤンセン・ファーマシューティカルズ(ベルギー)、6位ギリアド・サイエンシズ(米国)、7位 バイエル(ドイツ)、8位 メルク・シャープ・アンド・ドーム(米国)、9位 サノフィ(フランス)、10位 イーライ・リリー(米国)と続く。
https://forbesjapan.com/articles/detail/16545

 

いろいろなランキングがある。
順位に一喜一憂するのはいかがなものかと思うが、上位だと嬉しいに違いない。日本にも素晴らしい企業がある。是非とも頑張ってほしい。