ぶたのたね | アトリエぽーぽー

アトリエぽーぽー

『アトリエぽーぽー』は、創作を楽しむ絵画教室。
講師あけやまひかるは、お月謝袋やレターセットなど、クラフト製品の販売も行っています。
このブログは、生徒さんと保護者さまへ発信していますが、
絵や工作について、みなさまのご参考になれば幸いです。

ぶたのたね

読み聞かせの本に困った時は佐々木マキ。


と言ったのは私ですが。


佐々木マキさんの本は当たり外れがなく、全部面白いのです。

小学生にもわかるユーモアと、ずれすぎていない奇抜さ。

絵がすっきりして、遠くから見やすいのも、読み聞かせ向きです。

毒気がなく、どこか紳士然としており、安心して読めます。



走るのが遅いオオカミ。

本来は肉食なのに、獲物を捕まえることができないため、野菜と木の実しか食べたことがありません。

一番の好物であるぶたにも「やーい、おおかみ、ここまでおいで、あっかんべー」とからかわれ、悔しいったら。


キツネ博士がやってきて、オオカミに「ぶたのたね」をくれます。

種を蒔いて「早く大きくなる薬」を毎朝ふりかけると、どんどん大きくなってぶたの実がなるそうです。


オオカミは半信半疑でしたが、種を埋めるとその日のうちに芽が出て、ぐんぐん大きくなり、はたしてぶたがたわわに実りました。


ところがなんという不運、たまたまぞうのマラソン大会があり、ぞうがドスンドスンと走ったその振動で、ぶたたちはボトンボトンと地面に落ち、さっさと走って逃げてしまったのです。


ぶたのなる木。

考えたことがありませんでした。

この本のあとでは、どんな木を発明しても、太刀打ちできそうにありません。