心配
読み聞かせに選んでおいた本のご紹介です。
山奥にぺんぎんがひとりで住んでいました。
川で魚を取って、食べていましたが。
毎日、毎日、魚ばかりでうんざり。
あー。かき氷が食べたい。
ぺんぎんは、人間の子どもに変装して、町に下ります。
山とは違う暑さに、汗を流しながら、やっとかき氷屋さんを見つけました。
おいしい!
何杯も何杯も、おかわり。
あー、ごちそうさま。
やや? お財布がない。
あわてるぺんぎん。
が、お店のおじさん、実は最初から、人間の子どもではなく、ぺんぎんだと気づいていたんですね。
お金はいらないと言ってくれます。
それでは気が済まないぺんぎんは、おじさんのお店で働きます。
ぺんぎんが売るアイスクリームは、おもしろいようによく売れ、商売繁盛。
ぺんぎんは冷凍倉庫に住み込みました。
ぺんぎんにとって、ちょうどいい冷たさ。
そんな毎日でしたが、ある晩、ぺんぎんは、車で誘拐されてしまいます。
アイスクリームを売るペンギンなんて珍しいですからね。
どうやら売り飛ばされるみたい。
「お金が欲しいの? 倉庫へ行けばもっとたくさんお金があるよ」
ぺんぎんは、どろぼうを冷凍庫へ案内します。
そして、鍵をかちゃん。
どうぼうは、寒くてがたがた震えていますが、ぺんぎんはへっちゃら。
こうしてどろぼうを捕まえました。
魚と森が恋しくなったぺんぎんは、山へ戻る決意をします。
おじさんがくれた、ぺんぎんへのおみやげは、かき氷を作る器械。
これで好きなときにかき氷が食べられますね。