描き直してばかりで、仕事がはかどりません。
気分転換に絵本のご紹介。
やぎたみこさんの絵本、いつも心がきゅーんとします。
てんぐやまのカラスてんぐが、あぶないところを町の人に助けられ、人間に恩返ししようと思います。
どんな風に恩返ししましょうか。
それが、スケールが大きいの。
てんぐの学校を作り、鳥たちを人助けができるように教育・訓練しようと考えたんです。
自分ひとりの力は微々たるものですから、他の鳥たちを動員しようというのですね。
あっぱれ。
ゆいちゃんと、たっちゃんが飼っている、インコのテンちゃんにも、てんぐ学校からお誘いが来ました。
保護者(ゆいちゃんとたっちゃん)の了解をとり、テンちゃんはてんぐ山に通うことになります。
人の言葉を覚えるのは当然、風に向かって飛ぶ練習、重い物を足で持ち運ぶ練習、なかなかハードです。
成長したテンちゃんは、町のパトロールデビュー。
風で飛んだ洗濯物をつかまえたり、迷子の犬をみつけたり、ケンカを止めたり。
やがて町では、鳥てんぐが大流行。
うちの子もてんぐにしてくださいと、鳥かごを持った人たちで、行列ができるようになりました。
そんなある日。
町を台風が襲います。
夕方になっても帰らないテンちゃんを心配していると。
なんとテンちゃんは、怪我をして意識を失い、ツルさんに運ばれてきました。
次の日は朝から、テンちゃんのクラスメートが、続々とお見舞いにやってきます。
キバタンてんぐ、九官鳥てんぐ、ももいろインコてんぐ、だるまインコてんぐ。
夕方には、他のクラスの鳥たち、イヌワシ、すずめ、ペリカン、ペンギンまでも。
鳥たち、なかなか友情に篤い。
そんな中、大きく新聞に載っているテンちゃんを、お父さんが発見。
壊れかけた家の中に逃げ遅れたおばあちゃんを見つけて、助けを呼んでくれたんですって。
元気になったテンちゃんは、また人助けへと、空高く飛び立ちます。