お盆ですね。
祖母が亡くなり一週間が経ちました。
40代半ばで夫(祖父)と死別し、その後、私の父ら三人の子どもを女手一つで育てた大正の人。ずっと働いてきた人。祖母から「〜が欲しい」「〜したい」と言った類いの言葉を聞いたことがありません。唯々子どもたちや、私たち孫のことを思い、お世話をしてくれた優しい人。
永い眠りに就く前、「お父さん、お父さん」と譫言を言っていたのだそう。「お父さん」とは、そう約50年前に旅立った夫(祖父)のこと。
もし、その夫が生きてくれていたら、
もう少し楽な人生を送れたのではないだろうか。
もし、その夫が生きてくれていたら、
もう少し孤独を免れたかも知れない。
きっと、生前祖母も幾度となくこんな事を考えていたのではないかと想像する。
それでも最期に祖母が呼んだ人は「お父さん」だった。別れて長く経っても、祖母にとっては変わらぬ愛おしい人だったんだ。
その愛おしい人が迎えに来てくれてたんだよね。「よく頑張った。もうこっちにおいで」と。
97年もの月日を生き抜いた祖母に、お疲れ様とありがとうを繰り返し呟きながら手を合わせた。
最期に呼ぶ人は誰だろうか…
最期に私を呼んでくれる人って…
初孫の初節句を笑顔で祝う祖母。
大好きな写真を添えて。