8.古典参考書レビュー | 小豆東大文Ⅰへ行ってみた

小豆東大文Ⅰへ行ってみた

中学受験偏差値50校の文Ⅰ志望女子校生の勉強記録
鉄緑/東大特進,高2は駿台も齧ってました
模試成績開示主義.
気ままです
2017-01-25. 文Ⅱ志望から文Ⅰ志望へ変更
2017-03-10. 文Ⅰに合格いたしました!

 

 

 

参考書編にようやく終わりが...!

 

 

ちなみに現代文については東大特進でやった過去問のみです.

というわけで今回は古典~~

 

 ※amebaのフォーマット?エディター?フォント?表記が更新されたようです..見にくかったらすみません脳内補正してください

 

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フォーム

書名/ジャンル/使用時期/オススメ度ミシュラン

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漢文必携/句形詰め込み/高1/★☆☆

 

  学校で配られ,受験要参考書に手を出すなんて概念の無い純真無垢な(?)高1はじめにぷちぷちと真面目にやっていました.ただの丸暗記で辛かった記憶しか無い...^^;

 ただいきなり参考書でショートカットしてすっ飛ばす前に,この句形はこういうもの,こう読む,と触れておくという意味では,こういう正統派の教科書も一度は通るべき価値があるかもしれません.というか漢文の句形なんて10個強しかありませんから,3年間やればいつか身に付く気がします.

 学校で配布されることが多いので,進度に合わせやればよいでしょう.

 

 

 

漢文早覚え即答法/句形理解/高1/★★☆

 

 必携で漢文イヤイヤ期になっていて,参考書を手に取ってみた結果3日で1周しただけで嘘のようにすっきりと句形を覚えられたのがこの1冊です.何より軽い.さくさく読み進められるライト感.量も口調もライトです. 漢文への苦手意識を一掃してくれ,読了後は模試でも漢文は安定しました.句形の区別,読み下しの違いを語呂にしてくれていたのは3年間役立ちました

 が一方で,解説が薄いのは,句形なんて覚えられさえすれば良いような気もするものの,問題演習の量はオマケ程度しか無いので満足してはいけない 間を置かずに演習用問題集に移りましょう

 

 

 

漢文ヤマのヤマ/句形理解/高2?/★☆☆

 

 早即の後まだ句形に不安がある,或いは時間的余裕があるので句形にフォーカスしたアウトプットをガッツリやりたい,という場合に導入したら良い気がする一冊

 漢文必携をやっていない人,高校で授業を受けていない等完全なレベルでの独学の人等は価値アリかもしれません ただ私は速攻飽きて5ページくらいでやめました() 丁寧なのは長所な反面時間の浪費にもなります,自分の分かっていることはたとえ解説が優秀でも捨象してよし

 漢文の足場が固まっていることを前提とすると,やるならやはり時間のある高1冬までに開始したいですね

 

 

 

 

漢文道場/演習用/高1~高2夏/★★★

 

  句形が固まったら,問題集はなんでもいいのでアウトプットにいきましょう.学校の夏休みの宿題で出たけどサボってやらなかった問題集..とかでも全然よし

 この一冊は難易度で標準とやや応用(文章が長め)が両方,本気出せば1ヶ月ちょいで消化できる程度の程よい分量で収録されていて,サックリ1冊こなしてサックリ定着させたいというニーズに応えてくれるかと 逆に20~25題くらいしか無かった気がするので演習量がもっとほしいという人には不足かもしれませんね 私はもう1冊レビューの高いものを探すのが面倒だったので,ただ単に2周回しました 十分かと

 漢文は学校の授業のへん平さ(?)で必要以上に苦手意識を持ったりして(特に理系)案外と後回しにされやすい教科です(この傾向を利用すれば模試で無双しやすいとも言える)が,安定させるのは案外簡単に早く済みます 高1~2にここまでやれると(そんなに時間はかかりません)アドバンテージになりますが,これまでサボってきた理系ちゃん等でも,高3夏にウォォオオと集中してやれば1ヶ月足らずで十分間に合います 漢文は救済の懐手が広いので仲良くなってください

 

 

 

 

 古文単語330(いいずな書店)/単語帳/高1~高2/★★★

 

 単語帳をやらない受験生はいないでしょう.なんでもいいです,名前を聞いたことのあるようなものを適当にネットでポチってもいいですが,本屋さんに行くならパラパラ見て絵くらいはあるものにすればいいと思います 個人的には語呂も大事ですが語感の方が大事な気が...あの単語帳は語呂を前面に押しつつそれでも分かりやすいのが凄いところですが

 ちなみに高3後半に気付いたのは,必死で高1くらいから300個少し詰め込まれたのに入試(セ,東大)では最頻とラベリングされた30~50個さえなんとなく覚えておけば事足りてしまうことでした^^;単語が覚えられないと泣いている高2以下は安心しましょう.

 とはいえ折角の単語帳なので1周はしましょう 出なくても単語はサボると古文の雰囲気が掴めなくなりどこかで割りを食います 設問で訳させられるのは最頻のラインだけでも,本文ではマイナーなのが出てきたりもしますし

 高2までに1~2周したら(学校に従えばよし) ,あとやるべきなのは高3センター前くらいですかね

 

 

 

 

 古文上達基礎編/問題集/高1~2/★★★

 

 参考書への取り組み姿勢の模索も兼ね,丁寧にやってほしい1冊.助動詞の説明とそれに対応した問題がついている形式で,普通の演習問題として機能すると同時に助動詞,語法のインプット確認にもなります ただどうしてもアウトプットに意識は向きがちになるので(なにせ解くのは楽しい),それまでに固めた文法知識の確認という位置づけでサクサク進めてほしいですね これを文法初習に使うのは少々ナンセンスというか危険

 私は基本的にこういう,文法解説も問題量も中途半端なものは嫌いなのですが(笑),それで★×3にした理由は問題解説の質です

 河合の模試よりやや短いくらいの演習問題は巻末冊子で全文品詞分解+訳+設問解説がなされていて,この品詞分解がデカい. 普通の問題集の訳は全訳という形でおしりの方に綺麗な日本語で掲載されていますが,これはそれプラス,品詞分解された横に単語単語の横に対応訳がバラバラ書かれていて,学校で作らされる予習ノートに近い感じです ここで,この単語はここではこう訳されている,等案外見落としがちな事項が確認できます

 初めて参考書を買う,どれにしよう!と迷う高1には良いですが,高2夏以降にもなると基本事項が多い分少々役不足でしょう.(それでも得ることは非常に大きいのでやる価値は計り知れませんが)

 理想は高1夏~高2夏でこれを終え,その後(高2はいきなりこれでもよし)入門編でない"古文上達"にステップアップする流れでしょう

 

 

 

 

最強の古文/問題集/高2秋~冬/ほしい★★☆

 

 さっき言ったばかりの古文上達(入門編でない方)は,実は私はやっていないんですね~(苦笑) 本屋さんにそれが無く,代わりに並んでいたこれを軽い気持ちで買いました

 正直オーバーワークです.(買った際に先輩ブロガーさんからも言われましたが..)こんな難しいのどこの入試でも出ねぇよ金返せと一度はキレることでしょう

 しかし,入試で出るレベルまでしかやらないことは,常にいっぱいいっぱいの戦いを強いられることを意味します.(てつりょくが好きな理念ですが)入試レベルをしばしば,非常にしばしば超えたこの問題集をこなす内に,気付けば模試なんて楽勝,入試もこの私に解けないはずがない,程度の自信が芽生えてくることでしょう この自信は空虚なものではなくちゃんとその通りになります.源氏物語もなんのそのです(当書にも収録) 必要最低限で受かろうとするような傲慢な姿勢は高2のうちに捨てたほうがいい.その気持ちを除去した穴は勉強の楽しさが埋めてくれます

...何が言いたいかというと,難しいけど楽しいヨということです.源氏物語の原本は学校の教科書でも避けている面がありますし(特にドロドロ愛憎劇の部分とかはほとんどお目にかかれませんよね..),経験値として着実に蓄積されていきます.解説もむちゃくちゃ丁寧です.何より収録数が多い.

 高2夏までは得意な人でも厳しいでしょう.(というか高3でも厳しい) 私は全問走破できなかったハンパ人ですが,その立場から言うと,オーバーワークなことは1問目から痛いほどわかるので(笑)完全走破を目指すよりは自分で満足いくまで気を楽にしてちびちびペースメーカー的に進めれば十分だと思います.合っていれば"おー!!"と無邪気に喜べる稀有な教材です(笑;) 全て終わらなくても,時間的に高3夏までには撤退すべき

 

 

 

 

 

鉄緑東大問題集/過去問10年/高3秋~/★★★

 

 ハイ名著.もう言うことは無い.

 本文の1文にB51ページ分解説のある参考書は私の知る限り他に無いです.解説の変態的な細かさアカデミックな探究心に触れられますね.あと,問題の作り込み完成度をチャートで酷評するという神殺し的業をなしていますがそこは微笑んで目を瞑りましょう..(簡単なら手抜きと言い難問ならヒントが無さすぎと言う.ちゃんと読むと面白いです)

 高いので 中古で探しましょう.結構ネット上で綺麗な良品があります.最新年度数年はネットで各予備校が出しているので,ちょっと前のやつでも支障はあまり無いです.(私は結局その直近数年分はやらずに本番に突入しましたが^^;)

 解説は丁寧な分非常に時間がかかります(古文は一年分で2時間弱)  が,流しめでもいいのでちゃんと目を通すことをすすめます.知識もしかり,解釈決定と誤訳の指摘等もなされていて方向修正に生きてきます. 採点基準は本番に近そうなので(採点してみるとそれっぽい点数になる)答案例等も参考にしつつ読みましょう~

 プラス,問題編冊子巻末の単語や文法がまとめられたページは非常に即効性のある有能な子です. 単語帳らしき部分は特に,単語の意味を語源や語幹の意味/ニュアンス/イメージから有機的に簡潔に誘導していて,頭に残ります.たしかセンターで国語前の昼休みにア行からサ行くらいまでザーッと読んで感動しました 誘導の仕方からなんとなく鉄壁に通じるものを感じ取りました..鉄緑メソッドなんですかね?

 結論:高いんだし全部ちゃんと読め.

 過去問は早くから解きすぎると直前期資源が枯渇するので,模試もあることですし(今年は河合が源氏を当てましたし侮るべからず)秋までは最低限演習を確保できれば開封せずとも文系でも生き残れます 源氏物語レベルまでは平均点は取れるレベルに達していたほうが良いと今年の本試が証明したのでそこは頑張りましょう やればなんとなくできる

 3年間の受験勉強で唯一勉強計画をちゃんと立ててそれを守れた参考書(?)です笑

 

 

 

 

センター過去問/かこもん/

 

 やってないので口を慎みます()

まさかセンター前になってお金が無くて過去問が買えず演習ができないとはね...失笑ものです(笑)

センターの問題は日本で実施されるあらゆる試験の内,質において頂点に立ちます.ツマンナイと猛者は言いますがそれは主観的に難易度の観点で見て話しているのであって,質の話では無い.

 

 

古典ってネタがしばしばぶっ飛んでて面白いですし,最低限文法単語を詰めれば楽しく読めるようになって,後は自然とゆるやかに上昇していくものだと思っています.演習といっても読書に近いと思ってもらえれば楽しさが増すかと

 一つ添えると,完全な一般化は無理ですが,古典に高3秋以降傾斜をかけている人はあとあとやばいです.センター/二次対策は年末~やる必要はあるかもしれませんが,普通の問題集とかと悠長にベッドでイチャイチャしている時間は確実に他教科の伸びを殺しています.

 中学から少なからず付き合ってきた教科として,復習せず文法等が抜けていくことが怖い気持ちは分かりますが,反対にそれだけやってきたものは多少ツンケンしたところで忘れ去られるものではありません.直前にワーッと見返せばいい話であって,復習をマメにしている自分に酔って全体の進捗を見失うことは無いようにしてください.二次では大した点差もつきません.

 

 

 

 

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3月末に抜けることは決定なんですが..それまでにまとめ記事書き終わるのかな...

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