ブッダガヤに日本人の方が経営している和食レストランがあると聞いたので行ってみることにしました。
おでん定食、280円です。
「サモサ18個分.....」と、物価をサモサ単位で考える癖がついてしまいました。
おでんはとても美味しかったです。
店長の吉本さんの仕事休憩の間に、スジャータ村の友達のお家に連れて行ってもらいました。
僕が教師を目指していて、そのためにユーラシア大陸を自転車横断していることを話すと、学校を経営しているらしい、友達のシッダルタさん(写真真ん中の人)が、いきなりどこかに電話をかけ始めました。
そして、電話を切ると
「今、新聞社に連絡して明日取材きてもらえることになったから。その話はインドの子どもたちに夢を与える、だから取材受けるべき」
と言ってきました。
いきなりのことで驚きましたが、とりあえず電話一本で新聞記者を呼べる、シッダルタさんは何者なんだと思いました。
そして、次の日の朝、新聞記者が宿を訪れ、本当に取材をされました。
まさかのインドでの新聞デビュー
これは後日に送ってもらった実際の記事です。
しかし、何が書いてあるかさっぱりわかりませんでした(笑)
ブッダガヤ最終日は、ちょうどヒンドゥー教のお祭りだったので見に行ってみました。
この「チャートプージャ(太陽の祭り)」と呼ばれるお祭りでは太陽の恵みへの感謝と、家族の健康を願い、一家の母親が三日間断食を行ったあと、この川で朝日と夕日を浴びながら沐浴するらしいです。
ちなみにこの川は、仏陀が山から降りてきたあと、菩提樹の下で悟りを開く際に渡った川です。
ネパールにいた頃から、ヒンドゥー教のお祭りを見たり、ブッダガヤに来る途中までも各地でお祭りをみかけましたが、やはり多神教で神様が多いことと、民族の多様性が各地で多くのお祭りを生み出すことに繋がっているのでしょうか。
お祭りを見終わった後は、宿に戻り支度を整え、今日からコルカタまで490km、ぼちぼち進んで行きたいと思います。
出発すると、いきなり街中に像が現れました。
物資輸送手段として像を使うのは、ジャングルの中や川越えなど、整備された道が存在しない地域なら理解できますが、こんな街中で像を使うとは。
荷物を上に乗せるの大変そうですね
高速道路に出ましたが、ここにも当然牛がいます。たまに牛を避けようとした自分が車に轢かれそうになります。
こんな顔して横を並走してきたら、面倒くさいですが撮るしかありません、というか後ろの人落ちそうです。
ヒンドゥー教はかなり歴史が古いので、もしやかと思って調べてみたところ、中国の4代奇説『西遊記』に出てくる「孫悟空」のモデルになっているらしいです。
南部に向かうにつれて、サトウキビジュースのお店を見ることが多くなってきました。
インドは世界における砂糖の一大産地(世界第2位の生産量、2013年)で、実は砂糖の発祥の地とも言われてるらしいです。
砂糖は昔は高級品であったのにもかかわらず、インドには砂糖をたっぷり使ったチャイや、甘ったるい砂糖菓子文化が根付いているのは、大量の砂糖生産が背景にあるのでしょうか。
ものすごく見つめられる中、実食。
結構おいしかったです、でもすごく甘かった、当然ですが。
サトウキビを絞るとこんなに水分って出るものなのですね。サトウキビ生産で有名な沖縄にもこのような飲み物はあるのか気になります。
この日の夜はさすがに宿に泊まろうと思ったのですが、尋ねた宿三軒が全て外人お断りの宿。
途方にくれて、暗い中彷徨っていると、ヒンドゥー教の寺院にいた人たちが手招きしてくれ、泊まらせていただけることになりました。
これは今まで色んな国を自転車旅してきて言えることですが、野宿するなら宗教施設かガソリンスタンドがオススメです。
ただ、ガソリンスタンドは車の音がうるさいので、静けさを求めたいなら、宗教施設(ただ、モスクはうるさい...)か民家の家の前でテントを張らせてもらうのがいいと思います。
次の日の朝食、ハチャプリ
インドの食べ物はカレー、そんなイメージがありますが、インドはスイーツもたくさんあります。これはどこにでも売ってるハチャプリという、小麦粉をあげてシロップにたっぷりとつけたもの。
揚げたての衣のカリッとした感触の後に、シロップの甘みがジュワッと舌の上に広がる。一度はまるとクセになるスイーツです。チャイと一緒に食べるとまたオツです。
顔は厳ついですが、作業は繊細そのものです。
平坦な道をこぎ続けます、周りには田園風景が広がり、この景色だけを見たら自分の地元の新潟と変わりません。
彼は反対車線から僕を見つけ、写真を撮るために20km僕を追ってきたようです。
「いっぱいスポンサーついててすごいなぁ」とTシャツを見て言われましたが、これ、ただの貰い物です。
夕飯に立ち寄ったレストラン、一瞬野戦病院かと勘違いしました。
ダルはスープ扱いですが、味はカレーなので、結局カレーを二種類食べてるみたいな感じになります。
ちなみに、ネパールも名前は違いますが、飯屋ではこの定食が最もポピュラーです。
110円弱で、ご飯もおかずもお代わりし放題なのがうれしいです。
食べながら、飯屋の主人と話していると、僕が日本まで向かうことを知って、「金はいらない!」とご飯をご馳走してくれました。
左が店の主人、そして右で僕のサングラスをかけてるのが息子さん。
インドに来て何かをご馳走してもらってばかりなので本当に感謝です。
夜はガソリンスタンドでテントを張らせてもらいました。
夜、テントの中でゴロゴロしていると、テントをゴソゴソ触ってくる人が
誰かと不審に思い、テントから顔を出すと、ガソリンスタンドの店員がそこに立っていて、どうも僕を夜食に招待しにやってきたみたいでした。
僕も丁度小腹が空いていたので、誘われるがままに店の中に入り、インド人の夜食はどんなものなのかと期待して待ちました。
脇で店員の皆さんがせっせとチャパティを作っています。
インドの人はナンばかり食べてると思っている人もいるかもしれませんが、実際、インドではチャパティを食べることが好まれます。
そもそもナンとチャパティの違いは何なのかということですが、ナンは小麦粉を使い、専用の釜のタンドーリで作ります、チャパティは全粒粉(小麦粉が精製されてないもの)を使い、写真でも見られるとおり、フライパンとかで焼きます。
つまり、ナンは原料が高く、専門の釜が必要なので、レストランなどでしか食べれず、値段も割高になるので、一般の食生活ではチャパティが好まれるのです。
実際、僕もこの旅でナンはまだ一回も食べてないですし(そもそも小さい町だと、レストランにもナンがない)、前にインドの学校にボランティアで行った時、子供達はお弁当にチャパティを持ってきていました。
じゃあご飯は?ということになりますが、もちろんご飯もチャパティと同じく一般の家庭でも食べられてるみたいです
。しかし、ご飯は作る時に長い時間つきっきりになるので、少し面倒な様です。
日本人は、米を炊く=炊飯器、という発想があるのであまりそのような認識はありまけんが、炊飯器がない国の人にとってみると、ご飯を食べること=面倒という認識が少なからず存在していることは、他の国でも確認できました。
話はそれましたが、出来立てのチャパティ、おいしかったです。
次の日、やっとコルカタに到着です。
コルカタはイギリスがインドを統治していた時に植民地政府があった街、そしてマザーテレサが活動していた場所としてと有名です。
東にイスラム教徒が多数派のバングラデッシュがあるせいか、街のいたるところにはモスクも見受けられます。
ミャンマーが自転車通行するにはパーミッション(許可証)が必要らしく面倒そうなので、インドのコルカタからタイのバンコクまでは飛行機を使う予定です。
飛行機でバンコクへ向かうまでの間、街を観光してみたいと思います。