しかし、強いチームの指導者が
必ずいい指導者とは言えないと思います。
意外と強いチームの監督ほど
結果にこだわります。
試合や練習で選手をののしったり
どなったりする監督をよく見かけますが
あれって選手はどう感じるのでしょう
その監督の言葉が本当に選手の為になる
言葉でしょうか？
指導者が選手に与える言葉は
非常に影響力があります。
この言葉にかけ方一つで
大きく伸びたり萎縮したりします。
私が考えるいい指導者とは
その選手の将来をも見据えた
指導が出来る人だと思います。
目先の結果にこだわらず
その子が将来伸びていくような
指導が必要と考えます。
結果よりプロセスという話をしましたが
これにも当てはまると思います。
特にミニバスや中学生の指導者には
重要だと思います。
プロセスや結果とかの
話をしても小学生に理解してもらうのは
難しいと思います。
そこで大事なのが指導者の言葉です。
たとえば「思い切ってやってこい」と
言ってもミスしたら、ののしったり、叱ったり
しては意味がありません。
次回からその子は思い切ったプレーが
出来なくなってしまいます。
ただいい加減なプレーをしたり
人に迷惑をかけるようなことを
したりしたら注意したり、叱ることも
大事です。
まず監督は選手を信頼することが
重要だと思います。
選手は信頼されていると
感じるとそれに応えようとします。
そこで「思いっきりやってこい」と
言いますと選手は自由にコート内を
走り回れるのです。
そしてその結果を選手には
問わないのです。
そして結果が出なくても次回につながる
言葉をかけてあげるのです。
よくプロ野球の監督が
「試合の結果は俺が責任を持つから
選手は自分のプレーに集中してくれ」
とか言っているのを聞きます。
これは選手に対して
「お前らは結果は気にしないでいいんだよ」
と言っているのです。
私の高校１年生の時に先生が
私に言った言葉です。
それまでの私は試合に出ても
それほど自信がありませんでした。
どちらかというと消極的なプレーでした。
以前お話ししました
全日の市内でベスト３にはいる
難敵相手の試合でした。
１００点ゲームをされ大敗でした。
その試合終了３分前に呼ばれて
「平野、ディフェンスだけシッカリやれ
その代りオフェンスはお前の好きなように
思いっきりやってこい！！」
です。
私はこの言葉でスイッチが入りました。
「ディフェンスだけシッカリやれ」
この言葉は私への先生の信頼を
感じました。
この言葉で私のディフェンスを監督は
評価してくれていると感じたのでした。
「俺にディフェンスはちゃんとやれるのや」と
そのうえで「思いっきりやってこい」ですから
それこそ本当にディフェンスさえちゃんとやれば
後は何をやってもいいと感じたのでした。
私は何の不安も感じずにその難敵あいてに
挑んでいきました。
もちろん、跳ね返されることもありましたが
それをものともせずに、また違ったアプローチを
試みたのです。何度も。
それまでにはやった事が無いプレーも
飛び出しました。
私自身この試合が一番伸び伸びとできた
ように思います。
私は、この試合をキッカケに
積極的なプレーが出来るようになりました。
そのことには私は監督に非常に感謝しています。
そして、私は現在でもその監督を
名監督だと思っています。
その後も監督は試合のたびに
私に対して「お前はもっと出来るはずや」
といった意味のことを投げかけ続けてくれました。
このように子供たちが伸び伸びと
プレーできる環境を作ってやるのが
指導者の役割だと思います。
今のチームを強くするのも
大事ですが、その子が
将来伸びていけるような
指導も大事だと思います。
しかし、将来伸びていくには
セルフイメージが大事です。
このことは次回お話しします。
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