みなさんにとって《好きなもの・好きな人・好きなこと》は何ですか?
きっと様々な答えがあると思います。
しかし『何故、好きなのか?』に答えられる人は意外に少ないかもしれません・・・
『好き』とは一体なんでしょうか。どうして『好き』になるのでしょうか?
『好きという心の動き』について今回は掘り下げたいと思います。
好き=メリット
まず、人は自分に何らかのメリットを与えるものを『好き』と感じます。
メリットとは主に精神的な快楽です。
楽しい、嬉しい、美味しい、気持ち良い、心地よい、落ち着く・・・etc
時にはメリット=物質的な利益を示す場合もありますが
得た利益を使って精神的快楽を得ようとするので、手段が一つ増えただけ。
本質的には同じ、精神的快楽を与える要素=メリット=好きになります。
なにがメリット=精神的快楽となる?
直接的な五感(感覚)による快楽と違い
人が存在や物事に対して抱くイメージ(感性&感情)は、本来すべてが《セルフイメージ(自己認識)の延長》です。
例)
可愛いぬいぐるみ:可愛いぬいぐるみを持っている『可愛い自分』
素敵なお洋服 :素敵なお洋服を着た『素敵な自分』
このように《対象を通じたセルフイメージの変化=対象に抱くイメージ自体》なので
結局は『セルフイメージを良くするもの』が『精神的快楽=メリット』となる訳です。
人間関係に当てはめると?
他者に抱くイメージもまた、相手に投影したセルフイメージが元になります。
特定の相手を好きになる理由は、その人が『自己評価を高めてくれるから』です。
アナタが好き→アナタと一緒にいる自分が好き
- その人と一緒に居ることで、より自分自身を魅力的だと思える
- 自分らしさを素直に解放して楽しめる
- ありのままの自分でいいと安心できる
反対に特定の相手を嫌う理由は、その人によって『自己評価が下がってしまうから』です。
アナタが嫌い→アナタと一緒にいる自分が嫌い
- ・その人と一緒に入ると、自分がつまらない存在に思える
- ・自分らしさを抑圧して演技をしてしまう
- ・ありのままの自分でいいか不安になる
好きになるのも、嫌いになるのも自分自身
人間は『自分自身をより好きになれる、楽しめる要素』を『快楽』と感じて受け入れます。
反対に『自分自身を恥ずかしく感じる、嫌になる要素』は『不快』と感じて忌避します。
加えて『自分自身と何ら関連性がない、無関係な要素』は『退屈』と感じてもっとも強く拒絶します。
つまり、実際は好きになるのも嫌いになるのも対象ではなく
相手に影響され変化する『セルフイメージ』が本体なのです。
いかがでしたでしょうか?
『好きの対象』は外側ではなく自己認識。あくまでセルフイメージの変化。
この構図に無自覚であると、対人を含むあらゆる関係性が不安定になります。
相手の存在自体が快楽そのものであると勘違いすると、依存したり独占しようとする為です。
また、世間的評価や空気に左右されやすくなるので価値観が一定せず
常に周囲の目を気にして意見を変えていかねばならず、それだけでヘトヘトになってしまうことも…
(俗にSNS疲れと呼ばれる症状の原因でもあります)
外側にある好き(存在・物事)はすべて
『自分をより好き(嫌い)になる気持ち』を誘発させるものでしかありません。
大切なのは、それを自覚することで主体性が保持されること。
物事の中心が自身からブレなければ、他人と優劣をつけたり裁こうとしなくなります。
愛(合い)はいつでも、自分自身から始まるエネルギーの連鎖。
『好き』の方向はいつでも内側です。
まいのこでした!